下痢の原因はクドア中毒

下痢の原因は殆ど解明できないものが多いものです。しかし下痢の原因がはっきりわかっているものもあります。下痢の原因がはっきりわかっているものは十分に対処できます。しかも下痢の原因となるものを避けることが出来、下痢が発症しなくて済みます。

下痢の原因・・・クドア中毒(魚)

そうした下痢の原因がはっきりしている原因の中に食中毒があります。一般的な食中毒は日常的に予防できていますが、中には下痢の原因になることが分からなくて食中毒となるものを食べてしまいます。それはクドア食中毒です。

下痢・嘔吐はクドア食中毒

ここ数年間、全国的に、食後数時間で一過性のおう吐や下痢を発症し、軽症で終わる原因不明の食中毒が発生していました。

こうした事例の多くでは、共通して、鮮魚介類、特にヒラメの刺身が提供されていました。厚生労働省などが調査をしたところ、ヒラメに寄生したクドア・セプテンプンクタータがヒトに下痢症状等を引き起こすことがわかりました。

クドア食中毒は、ヒラメなどの魚の筋肉に寄生する粘液胞子虫クドアによるもので、2000年頃から報告されるようになった新規の食中毒です。

2014年1~4月、7件のクドア食中毒が発生し、92人が発症したことが報告されており、いずれもヒラメ刺身を食べた後の発症でした。

それまで、ヒラメやマグロなどを生食した数時間後に発症する激しい下痢・嘔吐は、“謎の食中毒”とされていました。症状は一過性で、数時間程度で改善します。

死亡例の報告はなく、予後が良好なことも特徴のひとつです。食中毒の原因として一般的なノロウイルスや細菌などの既知の病原物質が同定できなかったため、そう呼ばれていました。

症状は軽度であり、多くの場合、発症後24時間以内に回復し、後遺症もないとの事例が報告されています。
なお、ヒラメの筋肉1グラムあたりのクドアの胞子数を1.0×10の6乗個以下とすることが定められています。

🔷クドア食中毒の原因は寄生虫

クドアは人間には無害な魚の寄生虫と考えられています。それが2000年以降に西日本を中心に生じるようになった“謎の食中毒”の下痢の原因として、2010年に同定されました。

症状が一過性であることから、クドア胞子が長期間人体にとどまる可能性は低いとも考えられています。

 以前からクドアは魚の寄生虫として知られていましたが、人体に害を生じることはなく、そのため毒性のある新種が、ヒラメの養殖場を中心に広まり、食中毒の原因となったと考えられています

クドアは、マイナス15~20℃で4時間以上保管、もしくは中心温度が75℃となるように5分以上加熱することで失活します。ただし、ヒラメの刺身は冷凍すると味が落ち商品価値がなくなるため、冷凍による食中毒予防は困難といえます。

しかし現在、冷凍以外の食中毒予防方法について研究が進められています。 また、生産地(養殖地)では、出荷前のモニタリング検査や飼育環境の清浄化等の取組が行われています。

クドアが食中毒の原因であることが明らかになったことを受け、厚生労働省が2011年6月、クドアを原因とする嘔吐・下痢症を食中毒として取り上げるよう通知、同年10月には、輸入ヒラメの検疫を強化することも求められました。

水産庁も、国内のヒラメ養殖場・種苗生産施設に対して、クドア食中毒防止の対策を呼び掛け2013年からは、食品衛生法による食中毒原因物質として「寄生虫-クドア」として報告されることになり、実数の把握が容易になっています。

🔷クドアの寄生虫とはどんなもの?

クドアは、魚の筋肉に寄生する粘液胞子虫です。その寄生虫は、顕微鏡でなければ見えない大きさで、肉眼では発見できません。

粘液胞子虫は、クラゲやサンゴが所属する刺胞動物に近い後生動物というグループに属しています。これらは、極囊とよばれる袋をもった胞子を多数作りますが、この胞子が粘液に覆われていることから粘液胞子虫と呼ばれています。

その生態は、よく判っていませんが、多毛類(ゴカイ)と魚類との間をいったりきたりして各々に寄生しているといわれています。人間などのほ乳類には寄生しないということです。

このクドアによる食中毒は、2011年6月に厚生労働省によって新型食中毒として扱われることになり、その第一号が、養殖ヒラメのクドア汚染による食中毒でした。

これにより、食中毒統計で養殖ヒラメのクドア食中毒実態が明らかになり、同統計によると、11年6月から12月までの6カ月間に、クドア食中毒患者は19都道府県で492人も出たことが判明しました。それでクドアによる食中毒が全国的に広がっていることが明らかになったのです。

マグロもクドア食中毒に

そして今、生鮮マグロによる食中毒の原因物質として、このクドアが疑われています。東京都健康安全研究センターが11年4月から13年2月の間、マグロ類のクドア寄生実態調査を行った。

都内の市場およびスーパーマーケットに流通していたマグロ類を購入して調べた結果、その結果は驚くべきものでした。日本産メジマグロの67%、日本産クロマグロの10%がクドアに汚染されていたということです。

特に日本産メジマグロの汚染率は極めて高く、3検体のうち2検体が汚染されていました。他方、ミナミマグロ、キハダマグロ、メバチマグロなどからはクドアは検出されませんでした。

メジマグロとは、クロマグロの3歳以下の子供を指し、大きさは30kg未満とかなり小ぶりで、脂ののりは少なめですが、そのぶん安いのが魅力といわれてます。また、メジマグロは上品な甘みのあるおいしいマグロとして、年配の消費者に人気のある魚です。

現時点では、マグロのクドア汚染は厚生労働省から食中毒扱いを受けていないため、野放し状態で、消費者が自己防衛するしかありません。消費者が自己防衛するためには、マグロは冷凍品して食べる様にしましょう。

クドアは、冷凍されると毒性を失うので、冷凍マグロは安全ともいえます。

腸内環境を強化しよう

人は食べることによって健康を維持し、また自然治癒力によって殆どのの病気は回避でき、たとえ病気になったとしても薬に頼らず回復することが出来ます。
それは腸内環境が良好で、殆どの免疫力が腸内で強化されているからです。健康になるのも、病気になるのも腸内環境次第という事です。

下痢になる人がりにならない人もこうした腸内環境の良し悪しで決まるのです。下痢の改善のためには一刻も早く腸内環境を良好にしましょう。
下痢の改善は一段と早くなります。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。