下痢の原因は様々ですが、体質や生活環境など些細なことが違うだけで異なってきます。そのため、原因を特定するのが難しく、特に近年では下痢でお悩みの方の多くが、原因がはっきりしないのに慢性的に続いている、という状態のようです。
特に食べ物が原因で起こる下痢の場合、食べ物そのものは悪いものではなく、むしろ体に良いと思って食べているのが実情だったりします。
しかし、下痢になるという事はその食べ物が自分のおなかにとって良いものではない、身体にあっていないということが多いものです。
例えば昆布の場合を考えてみましょう。
下痢の原因は昆布の加工食品?
昆布は「よろこぶ」に通じる縁起の良い食べ物として、古くから親しまれてきました。また繁殖力の強いことから「子生婦」と書いて、子孫繁栄を意味するお祝い品にも使われています。
うま味調味料でおなじみの「グルタミン酸」も豊富で、素晴らしいだしが出るので和食に欠かせません。
しかも栄養豊富で低カロリーとヘルシーなので、献立に昆布を上手に活用していきたいところですね。しかし健康に良いと言われる昆布も、 食べ過ぎると下痢になる場合があります。
昆布はミネラルたっぷりで体にもよい食べ物ですが、昆布製品に使われている“あるもの”が下痢の原因となる可能性もあります。
そのあるものとは、昆布に多量に含まれるアルギン酸などの水に溶けやすい水溶性食物せんいです。昆布を切ると出てくるあの独特な粘り成分といったら、みなさんピンとくるのではないでしょうか。
食物せんいには、水に溶ける水溶性と、溶けない不溶性があります。 水溶性食物せんいは、水と交わるとベタベタした粘着力を持つため、胃腸の中をゆっくり移動しながら余分な水分を吸収して、便を程よい硬さにしてくれます。
逆に不溶性食物せんいは、ぼそぼそしていて筋があるのが特徴です。 便のかさを増やして、腸の動きを活発にし、便を押し出してくれることで排便がスムーズになるため、便秘によいとされています。
一般的に、不溶性食物せんいは食べ過ぎると、筋状のせんい質が腸壁を刺激して、消化機能が低下し、大腸で水分が十分に吸収されず下痢の原因になりやすいといわれています。
昆布の食物繊維が下痢の原因
下痢の時は、むしろ水溶性食物せんいを摂って胃腸の水分を調整したほうがよいのですが、 特に腸の動きが過敏なのが原因で、日頃から下痢をしやすい傾向にある人が昆布を食べると、昆布の食物繊維にも反応してしまい、下痢が起きやすくなってしまうこともあるようです。
また、とろろ昆布やおしゃぶり昆布などはカロリーが低く食べやすいため、つい食べ過ぎてしまうことで、下痢の原因となり得ますので注意が必要です。
加えて、とろろ昆布は製品によって、ステビアやトレハロースなどの人工甘味料が使われていることがあります。人工甘味料は食べ過ぎるとお腹が緩くなり下痢を引き起こす原因となることがあります。
そのため、昆布が下痢の原因なのか、人工甘味料が下痢の原因なのかは、人工甘味料を除いた生活をして様子を見た方がいいかもしれません。
下痢の原因となる恐れのある昆布の加工食品
昆布を原料とした加工食品について、みていきましょう。
☆塩こんぶ……塩こんぶ細切りや角切りの昆布を、水・醤油・みりん・砂糖などをあわせ長時間かけて煮て、最後に塩などをまぶしたもの。
☆とろろ昆布……昆布酢溶液に漬け、やわらかくした昆布の断ち落としの部分を重ねてプレスし、昆布の側面を薄く糸状に削ったもの。
☆佃煮昆布……昆布を細切りや角切りにし、しょうゆと砂糖で甘辛く煮たもの。しいたけ、ごま、山椒、しそなどの具材と合わせたものも多くあります。
☆昆布巻……煮上がりやすい昆布が原料。昆布を水戻しして、にしん、さけ、たらこなどの具材を巻き、醤油と砂糖などで甘く煮たもの。
☆おぼろ昆布……おぼろ昆布酢溶液に漬け柔らかくし、表面を帯状に薄く削ったもの。
☆ふりかけとろろ……薄く削ったとろろ昆布を細かいチップ状にしたもの。ごはん・焼そば・お好み焼などにふりかけて食べます。
☆松前漬……昆布とするめを、しょうゆ・酒・砂糖・酢を合わせたタレでやわらかくなるまで漬けたものです。昆布の食物繊維で、粘りがでます。
☆きざみ昆布……干した昆布を塩水や酢水につけてから1~5mmの細切りにし、乾燥させたもの。野菜と炒めたり、煮物に用います。
☆おしゃぶり昆布……昆布を短冊状の食べやすい大きさに切ったもので歯ごたえがあり、昆布本来のうまみも味わえるお菓子です。梅などをまぶしたものもあります。
☆酢昆布・・各種昆布を砂糖と酢を合わせた調味液に浸して熟成させ、乾燥させたもの。大正時代からあるお菓子です。
このように、たくさん出回ってるお菓子ですが、お菓子の昆布は特に添加物がたくさん入っていますので注意が必要です。
おなかの不調を整える近道
薬も効かない下痢が改善しない場合、特に腸内環境が悪くなっていることが多いものです。
腸内ではおなかにとって悪い物や良い物を見分ける眼を持っています。おなかが正常に働いていないと、この機能が低下してしまいますので、ちょっとしたことでも下痢になってしまうのです。
でも、安心してください。腸内環境を悪くしてしまったのが自分なら、改善できるのもまた自分です。
これといった原因が何かわからなくても、腸内環境を整えることによって、おなかの機能が正常化し、おなかのトラブルを解決することができます。
そのためには腸内環境の改善は必須です。腸内環境を整えるには、善玉菌の存在が欠かせませんが、現代の食事事情では十分な量を食事から補給できていないのが現実です。
そこでおすすめなのがサプリメントです。サプリメントは補給するべき善玉菌や腸内細菌を、効率よく、高濃度で摂取できる上、持ち運びも手軽で、時と場所を選びません。
忙しく働く現代人にこそ、自分のおなかに合った善玉菌サプリメントを上手に活用していただきたいと思います。