下痢の原因・日生活の中から

下痢の原因は日常生活から起きる

下痢は日常的に起きる症状です。一過性のものもあれば、下痢が続く、あるいは疲れた時など体調によって下痢になるなど下痢の原因は多種多様です。

一過性のものは下痢で悪いものが出てしまえば、すぐに治まります。「様子を見れば治るかも」との気持ちからつい自分で治そうとしてしまいがちで、下痢が慢性化してしまう場合があります。原因によっては早めの受診が大切な場合もあります。

日常生活から考えられる下痢の原因

①暴飲暴食
発熱をともなわない下痢はほとんどが飲みすぎ、食べすぎ、冷えが原因です。疲れているときはとくに消化機能が弱っているので、下痢になりやすくなります。 ②アルコールや刺激の強い食べ物
アルコールや、辛みの強い刺激物などを摂取すると、胃酸が多く分泌されすぎて、胃壁の粘膜を傷つけたり、腸のぜん動運動が高まりすぎて下痢を引き起こします。 ③冷えによる消化機能の低下
冷たい物を飲みすぎるなどして胃腸が冷やされると、胃腸の血行が悪くなり、消化機能が低下し、下痢になりやすくなります。また、冷え症によっても同様のことが起こります。

④ストレスによる腸のけいれん
ストレスなどで緊張が高まると、腸の動きをコントロールしている自律神経が乱れて腸がけいれんするので動きがにぶくなり、下痢や便秘になったり、下痢と便秘を繰り返すことがあります。 ⑤乳糖不耐症
乳糖不耐症は、牛乳などに含まれる乳糖を分解する酵素、ラクターゼが少なくて、牛乳などを飲むと乳糖が消化吸収できなくなり下痢になります。乳糖不耐症には、「先天的」なものと、「後天的」なものがあります。 後天的な原因は乳製品を摂取しなくなると酵素活性が低くなり、たまに牛乳を飲んだ時にお腹がゴロゴロするという症状で乳糖不耐症と気付くことがあります。しかし、乳製品を少しずつ繰り返し摂取していると酵素誘導が起こり、乳糖不耐症が軽快することがあります。

病気による下痢の原因

①過敏性腸症候群
精神的ストレスや情緒不安定などが原因で、腸のぜん動運動に異常が起こり、腹痛をともなう慢性的な下痢を引き起こします。ときに下痢と便秘が交互に起こることもあります。何週間も下痢が続いたり、一時的に治まり、その後再発という現象を繰り返すこともあります。 ②潰瘍性大腸炎
何らかの原因で大腸の粘膜に慢性的な炎症が起きて、粘膜がただれたり、潰瘍が多発します。長期間下痢と腹痛が続くと、粘液や血液の混じった便が出たり、発熱などの症状があらわれます。ストレスがあると症状が悪化します。比較的若い世代での発症が多くみられます。 ③大腸ポリープ
大腸の管の表面(最も浅い層)は粘膜でできています。この粘膜層の一部がイボのように隆起してできたもののことを大腸ポリープといいます。多くは良性ポリープですが放置すると大腸がんに進行することもあります。血便や下痢、便秘といった症状がみられることがあります。早期のものは、自覚症状がありません。 ④食中毒やウイルス感染
サルモネラ菌やO-157、ノロウイルスなどによる食中毒、ウイルス感染による風邪、コレラや赤痢などに急性の下痢の症状がみられます。これらの疾患は同時に腹痛、発熱、嘔吐をともなうことが多くみられます。

⑤アレルギー性胃腸炎
アレルギー性胃腸炎は、たまご、牛乳、ダイズなどの食物が腸内で過敏症状をしめす病気です。アレルギーを起こす食品を摂取すると下痢、嘔吐、腹痛が一般的な症状で、じんましんやぜんそく、血圧低下を起こすこともあります。乳幼児では肛門周囲が赤くなることがあります。
食べて数分から1時間で発症するタイプと、数時間から2、3日で発症するタイプにわかれます。ここ数年、アレルギーの人は増え続け、現在では国民の3人に1人はアレルギーに悩んでいるといわれるほどです。

日常でできる予防法

①食べすぎ飲みすぎをセーブする
下痢のほとんどの原因は食べすぎ飲みすぎが占めています。 ②ストレスを発散する
慢性的な下痢の原因となるストレスを軽減しましょう。休息や睡眠、趣味を見つけるなどして、ストレスと上手につき合っていきましょう。 ③タバコを控える
タバコに含まれるニコチンは、腸のぜん動運動を急激に促すので下痢の一因になります。愛煙家で下痢に悩んでいる人は、本数を減らすか、禁煙にチャレンジしましょう。 ④定期的な大腸検査を受ける
臓器の中で最も病気の種類が多いのは腸です。大腸のポリープなどは、初期は自覚症状がありません。そのため、定期的な便潜血検査(肉眼では発見できない便に混じる血液を調べる検査)が発見のきっかけになります。

腸内環境を強化しよう

生活習慣による病気の9割は腸内の環境で決まります。善玉菌の多いきれいな腸内では病気を予防するために様々な活動が活発に行なわれます。下痢の改善も腸内環境が整うと早く改善されます。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。

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