下痢の原因は様々な要因が絡み合って複雑です。人によって下痢の原因は異なります。下痢の原因の多くは日常の生活習慣から始まることが多いものです。
下痢の原因は生理中の女性の甘い物好き
例えば下痢の原因は女性が大好物な甘いものにあるとしたら驚かれることと思います。甘いもので下痢の原因になることは女性ホルモンが関係していることもあるようです。
生理中の下痢はホルモンによる甘いが欲しくなるから
普段から甘いものには目がない女性もいますが、生理前や生理中には普段よりも甘いものをたくさん食べたくなる事があるようです。
女性ホルモンは脳の下垂体から信号が卵巣に送られて作られていますが、脳はストレスを感じるとこの信号を送るのが乱れてしまい、上手く分泌が出来なくなります。
生理前からイライラしたり気分がすぐれないのは、このホルモンの変化によるもので、セロトニンの分泌が同時に減るために体調を崩したり、精神的に不安定になるとされています。
体調を元に戻そうとして甘いものが欲しくなる
ホルモンバランスの乱れによりセロトニンを分泌して、体調を元に戻そうとしてしまうと甘いものが食べたくなるそうです。
甘いものを摂り過ぎるとはミネラルを消費することで下痢の原因となりますし、また浸透圧を上昇させ下痢の原因にもなります。
砂糖の代わりにオリゴ糖ではと思われますがこれがまた下痢の原因にもなります。
更に甘いものは糖反射という現象で胃腸の働きを弱めてしまいます。こうしたダブルの現象で胃腸の働きが弱くなると、消化不良を起こし下痢の原因ともなりかねません。
特に甘いものが食べたくて仕方がない、食べても、食べても止まらないようならホルモンバランスが崩れていると考えてみましょう。おなかの弱い方は下痢の原因を作らないよう、生理時には甘いものに特に注意しましょう。
糖反射は砂糖と胃に密接に関係する
糖反射とは東京大学の実験で実証されたものです。被験者に砂糖水を飲ませると、数十秒間、胃腸の働きはピタリと止まりました。
実際は、止まるではなく一時的に徐行という言葉の方が適切かもしれません。
人間の胃は通常、1分間に約3回ほどのペースで動いており、その運動を蠕動運動と呼びます。
通常であれば胃はこの蠕動運動を繰り返して食べ物を胃液と混ぜたり、腸に送り込んだりしています。
しかし、砂糖が胃の中に入ると胃腸の働きがストップしてしまうのです。
胃腸の働きが止まる砂糖の量は、角砂糖の1/4~1/5個くらいでも起こる為、ちょっとした甘いものを食べるだけでも糖反射が起こると考えられます。
更には、角砂糖の1/4~1/5個を超える大量の砂糖を摂取すれば、1時間以上の蠕動運動の停滞が起こります。
反対に塩水を飲ませた場合は、胃腸の働きは急に活発化します。
この実験から、細胞の働きが緩慢になる生体反応を東大では、糖反射と名付けました。
砂糖を摂ると胃腸の働きが止まる理由
なぜ砂糖を摂ると胃腸の働きが止まるのか、確定的な根拠には至っておりませんが、多すぎる糖分は、細胞を取囲むと、絶縁物質となり、神経信号の伝達を阻害していると考えられています。
胃に入った糖分は、その後唾液や胃液で薄められ、濃度が5.4%以下に下がってから初めて消化吸収活動に乗せられます。
その間この現象は、30~1時間以上に渡り続きます。
ですので、食事の前に甘いものを食べてしまった場合は、この糖反射が解けないうちは消化されずに胃に滞在する事になります。
この実験過程から、砂糖が含まれた食べ物や飲み物は、食事の前に摂らないほうが良いといえます。
血糖値が上がると甘いものが欲しくなる
生理が始まる前には、プロゲステロンと呼ばれる黄体ホルモンの分泌が多くなります。この黄体ホルモンは、インスリンホルモンを抑え血糖値を上昇させてしまいます。
血糖値を下げる働きをするインスリンは、これを察知すると急激に増えてしまい今度は血糖値がどんどん下がってしまうので甘いものが食べたくなるようです。
糖質が多い、炭水化物を食べると甘いものが食べたくなるのもインスリンホルモンの働きによるものかもしれません。
砂糖のような糖分を常に摂取していると、インスリンの働きが正常に働かずに甘いものがなくては落ち着かなくなる事もあります。
ビタミンB1不足で甘いものが欲しくなり下痢の原因に
甘いものがないと落ち着かなかったり、生理以外でもイライラすると甘いものが食べたくなる。そんな人は血糖値が低かったり、ビタミンB1不足により、甘いものを常に身体が欲するようになっているかも知れません。
ビタミンB1が不足すると脚気になる可能性があります。脚気は両足のむくみ、麻痺、下痢、体重減少などの症状が現れます。重症になると心臓の肥大を促すことがあります。
下痢が続いている方はもしかしたら、脚気とまではいかないにしても、それに近い状態にあるのかもしれません。
下痢の原因は閉経前後のホルモンの変化
女性は甘いもの限らずホルモンの変化によっても下痢の原因になることがあります。女性は閉経前後に女性ホルモンのバランスが急激に変化します。
それによって現れる更年期障害による体の不調が現れます。
更年期障害は50代女性に多く、だるさや頭痛・めまい、倦怠感といった体の症状から、イライラなどの精神症状も現れ、自律神経のバランスが崩れると下痢になることもあります。
プロゲステロンが下痢の原因に
生理中のプロゲステロンの働きが腸に影響
ある調査では、生理年齢にある女性の15~20%の人が生理時に下痢をしてしまう事があるそうです。
生理周期は、約5日間の「月経期」から約8日間の「卵胞期」を経て排卵し、約15日間の「黄体期」を経て、また月経期へと戻ります。
排卵の前後で、体内では女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)が分泌されます。
プロゲステロンには、子宮の収縮をおさえる作用なのですが、しかし、子宮だけでなく腸にも作用してしまい、便をスムーズに移動させるための腸の収縮運動も抑制してしまうため、黄体期には便秘がちになるという人もいます。
閉経後のプロスタグランジンで下痢になる
一方、生理が始まって月経期に入ると、プロゲステロンは減少。今度は子宮を収縮させる作用があるプロスタグランジンという物質が体内で分泌され始め、プロスタグランジンも子宮だけでなく腸の異常収縮を促すことがあり、下腹部痛を伴う下痢を引き起こしてしまうことがあるのです。
生理時の下痢の原因の対処法
①甘いもの、糖類や「人工甘味料」が含まれている食べ物も、水分を腸にためる作用があるため、生理中は控えめにしましょう。
②早食いや食べすぎの場合も、消化不良を起こして腸を刺激するガスが発生してしまうという。食事では腹八目を意識し、ゆっくりと味わって食べましょう。
③腹部をあたたかくして体を冷やさないことも対策の1つです。冷えの改善は下痢に限らず、生理痛にもよいといわれます。
腸内環境を強化しよう
「元気の元は胃腸から」昔から言われているように、健康で病気知らずの人は胃腸がとても元気です。近年では腸活という言葉が流行していますが、それほど腸の働きは健康に関わるのです。
ある医学博士は腸が汚れると病気になる、あるいは成果鵜習慣病の9割は腸で治るとも言われています。生活習慣からくる下痢は腸内環境が良くなれば自然と良くなるのです。
それほど腸は健康に関与しています。腸が元気になれば自然と下痢も改善するのです。