下痢の原因はたくさんあります。日常生活の中にも下痢の原因は潜んでいます。例えば、一時期「舞茸ダイエット」が流行し、ダイエット食材として注目を集めました。
そんな舞茸ですが、食べ過ぎてしまうと下痢になります。ここではまず、舞茸の効果、下痢になる原因についてご一緒に考えてみましょう。
舞茸の健康効果
舞茸には様々な効能があり、ダイエットだけでなく普段の健康維持にも役立つ食材です。舞茸の効能は次のようなものがあります。
・中性脂肪を減らす
舞茸などのきのこ類に含まれるキノコキトサンという栄養素が中性脂肪を減らし、脂肪の吸収を抑制します。
・脂肪の吸収を抑制する
MXフラクションという舞茸にしか含まれない特有の成分で脂肪や悪玉コレステロールを分解し、脂肪が付きにくい体へ変化させ、ダイエットにとても効果的です。
・免疫力を上げる
MDフラクションは、免疫機能を活性化させる効果があり、がんの転移を抑制したり、肺がん、肝臓がん、乳がんなどのがんの改善効果が期待できます。
きのこにはβグルカンという成分が含まれていますが、その中でも最も効果が高い舞茸のβグルカンがMDフラクションと名付けられ、世界中のがん治療でも使われているそうです。
・脂肪や悪玉コレステロールを分解する
キノコキトサンで中性脂肪を減らす働きがあります。痩せやすい体になっていきます。
・腸内環境を整え基礎代謝を上げ、ダイエットに効果的 舞茸に含まれる豊富な食物せんいは腸内環境を整えます。腸内環境が整うと基礎代謝が上がります。代謝が上がることによって、脂肪が燃焼し、さらに脂肪をためこませないようにしてくれます。ダイエットに効果的です。
・糖質および脂質をエネルギーに変える
ビオチンやナイアシンが糖質と脂質をエネルギーに変えます。結果、舞茸はダイエットに最適な食材となります。
・風邪予防やインフルエンザ予防に効果
舞茸に含まれるβグルカンという不溶性の食物せんいが免疫力を高めてくれるため、風邪予防やインフルエンザ予防にも効果があるとされています。
食べ過ぎると下痢になる舞茸
ダイエットや健康維持に優れた効果・効能を持つ舞茸ですが、食べ過ぎると人体にどんな影響があるのでしょうか。
体に良い効果ばかりの舞茸ですが、食べれば食べるほど健康になれるわけでもなさそうです。ここでは舞茸を食べ過ぎた場合の症状について紹介します。
①下痢・腹痛
舞茸にはたたくさんの水溶性・不溶性食物せんいが含まれています。適切な量を食べれば腸内環境が改善され便通が良くなるという効果がありますが、食べ過ぎた場合は食物せんいによって腸が過剰な刺激を受け、下痢や腹痛を引き起こす場合があります。
下痢や腹痛が起こるまでの摂取量には個人差があります。しかし元々腸が弱い人などはたくさんの食物せんいを摂取すると胃腸障害を引き起こす場合もあります。自分の体調を見極めながら適切な量を食べるようにしましょう。
②吐き気
舞茸を食べ過ぎると吐き気を催すこともあります。舞茸には微量のシアンが含まれており、舞茸を食べ過ぎたり生焼けだったりする場合に吐き気などの中毒症状を引き起こす場合があります。スーパーで売られている人工栽培の舞茸でもシアンは検出されるので、食べ過ぎには注意しましょう。
なお、成長したスギヒラタケはシアン化水素を含むことが確認されていますが、2004年に多数の死者を出したスギヒラタケによる食中毒では死者の大半が腎臓に障害を持っていました。
こういった事象から、腎臓の機能が低下している人がシアン化水素の含まれたきのこを食べた場合に急性脳症を発症するのではないかと言われています。
したがって腎臓に障害を持っている人が舞茸を食べた場合にも、シアンにより健康を害する恐れがあることに注意が必要です。
舞茸はシアン中毒で下痢になる
キノコには、栄養成分とともに特殊な成分が含まれています。この特殊成分には有毒なものもあり、注意が必要です。舞茸やエリンギはシアン化合物生産きのことして知られています。シアン化合物は「青酸カリ」の一種です。
青酸カリはK-CNでCNはシアン基といいます。舞茸やエリンギなどのキノコは体内に猛毒のシアン化水素(HCN)を貯め込む性質があり、大量に食べて死亡例があるので注意です。
但し、シアン化合物によるものかは不明だそうです。舞茸を食べ過ぎても下痢になりますし、生で食べると必ず下痢、嘔吐など中毒症状が出ます。決してサラダになどして生で食べないようにしましょう。
シアン化水素は沸点が低く加熱すると揮発しやすいため、よく加熱して食べれば問題はありません。かなり有毒な毒素で、生焼きなどは食中毒を起こす可能性がありますので、注意しましょう。
下痢の原因は舞茸だけではない
下痢になるのは舞茸だけではありません。春は山菜摘みなどで、野山に入る方も多いでしょう。
きのこは季節を問わず生えます。山菜のついでにきのこを見つけて食する機会もあるかと思います。
その際、毒キノコを食用キノコと間違えて摂取してしまうと大変です。猛毒をもつ一部の毒キノコは、たった一本の摂取量で人を死に至らせるものもあります。
それでなくても、毒キノコによる中毒症状はどれもただの下痢や嘔吐にとどまらず、激しい痛み、苦しみを伴うものが多いのが特徴です。くれぐれも素人判断で、野生のきのこを安易に食するのは絶対に止めましょう。
また、舞茸に限らず、無理なダイエット、極端に食事制限をするようなダイエットは、腸内環境のバランスを壊し、下痢や便秘となるリスクが高まります。
せっかく痩せることが出来ても、そのために下痢や便秘になってしまっては、本末転倒です。 下痢は原因をきちんとつきとめれば、治すことが出来ます。
下痢にしてしまったのも自分なら、治すのも自分です。下痢や便秘は、「このままの生活ではいけないよ」という、おなかからの切実なメッセージなのです。
舞茸のダイエットに効果的な食べ方は
舞茸は非常に優れた健康効果をもたらすと同時に食べ方によっては害になることもあります。それだけに注意して食べる必要があります。以下はダイエット効果を期待する時の食べ方です。
・1日に舞茸を30g~50g程度が適量でしょう。決して食べ過ぎないようにしましょう。
・普段食べている食事に舞茸をプラスする。
・舞茸は日々のダイエットをサポートしてくれる食材ですので、食べたからといって勝手に痩せていくものではありません。
・水で洗わずに食べましょう。舞茸には水溶性食物せんいが含まれていますので、水で洗ってから調理してしまうと栄養分が流れ出ていってしまっているので、必要な栄養素が減少してしまいます。
・調理した煮汁などにもたくさんの栄養素が溶け出しているので、煮汁も捨てずに摂取しましょう。
・舞茸のスープなどは、温かいので代謝も上がりますし、栄養素も漏らすことなく摂取できますのでオススメです。
舞茸を食事に取り入れはじめてすぐに結果が出るわけではありません。ですが、なかなか体型が変わらないからといって焦り、極端に食事の量を減らしてしまうとリバウンドの原因にもなります。無理な食事内容はストレスがたまるうえ、体に必要な栄養素が不足するおそれもあります。日頃の運動もダイエットには重要なものです。
下痢の改善は良好な腸内環境から
急な下痢、慢性的な下痢は殆どが腸内環境の良し悪しが関係しています。腸内環境が整っていると身体に害となるものを素早く排出します。
この時は一過性の下痢になることがありますが、慢性的な下痢になることは殆どありません。腸内が正常に働くように、腸内の環境をいつもきれいに整えておくことが重要です。
しかし腸内環境が悪いと、腸内の正常な働きができなくて下痢をはじめ様々なトラブルが発生します。
まずは下痢の改善のためには腸内環境をしっかり整えましょう。下痢の改善はそこから始まります。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用してみましょう。