腸内細菌のおもな仕事

続く下痢を改善する一番の近道は腸内環境を整える事です。下痢が続く原因は、腸内に何らかの原因で有害菌が多く澄み付いてしまっている場合があります。まずは善玉菌を増やし、有害菌の繁殖を防ぎ、腸内環境を整えること、食生活と生活習慣を改善してみましょう。

腸内細菌のおもな仕事

1.病原菌や有害菌の感染防御
 腸内細菌が腸内に定着し、璧面を覆うことによって、外部から侵入してくる病原菌や有害菌の定着と増殖を防ぎ、感染から私たちを守っています。下痢が続く方はこ  このバリアが弱い可能性があります。

2.有害物質や発ガン物質の分解・排除
 腸内には、100種100兆個の細菌が常在しており、有害物質や発ガン物質を分解したり、排泄を促進する働きをします。

3.腸内で高まった免疫力は最新医療を超える
 体の免疫を直接的に担っているのは、血液中の白血球に含まれているリンパ球や顆粒球、マクロファージ(大食細胞)などの免疫細胞です。

免疫細胞は血液やリンパ節の中など全身に散らばっていますが、実は最も密集し、活躍している場所が腸なのです。
腸管免疫細胞は人体最大の免疫機構で、腸内の善玉菌数が健康や若さの鍵であり、その働きは最新医療を超えます。

余談ですが、脳内ホルモンは腸内で合成されます。
神経伝達物質には、記憶力にも関係するアセチルコリン、快感を伝えるドーパミン、気持ちを落ち着かせるセロトニンなどがありますが、これらの体内での合成にも腸内の善玉菌が重要な役割を果たしています。

腸の働きは消化吸収、排泄だけではありません。
ホルモン系、内分泌系、神経系、免疫系に関わり体調リズムの調整をしています。消化、呼吸、燃焼、排泄に関わる酵素も作ります。

また、善玉菌によって合成されるビタミンB6は、脳の中でドーパミンの合成を助けることもわかっています。

このように善玉菌は、脳の働きを高める栄養や脳内ホルモンの合成に深く関わっているのです。
過敏性の下痢が続く方も、腸内善玉菌を正常に保つことにより改善される可能性が高まります。

4.腸内のpHの調整と腸のぜん動運動の活性化
 腸内細菌の中でも特に腸内乳酸菌がつくる“乳酸”によって、腸内のpH値を弱酸性に保持し、病原菌の増殖を防いだり、腸を刺激してぜん動運動を活発化させて便秘を防ぎます。

5.消化・吸収機能を高める

 タンパク質や糖質などを分解したり、私たちの消化系では消化できない繊維質の一部を分解したりして消化を助けています。

6.脂肪の代謝を活性化
 摂取したコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)などの脂質の消化・吸収をコントロールしたり、余分な脂質の排泄に深くかかわっています。

7.ホルモンやビタミンの産生
腸内細菌は副腎皮質ホルモンや性ホルモンなどのステロイドホルモンやビタミンB群、ビタミンKなどのビタミン類を更に酵素などをつくるのに深く関与し、人間の体内調節に影響を与えています。

生理前になると下痢が続く、便秘が続く方もこの様に腸内環境のメンテナンスが大きなカギを握る一つになってまいります。

8.各種臓器の酵素活性
 腸内細菌の中には、肝臓や腎臓、さらには脳などの重要な臓器の働きの活性化や保全に大きな役割を果たしている菌種がいることがわかってきています。更に腸内善玉菌が多いと薬を飲んだ時その効果を高め副作用を低減させる役割があります。

腸内環境を改善しよう

私たちの体内で暮らす細菌は人の健康のあらゆる側面に直接、あるいは間接的に影響を与えるのです。下痢は腸内環境が悪いと最も顕著に表れる症状の一つです。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に使いましょう。下痢の改善効果が見られます。