下痢が起こる原因は様々ですが、下痢の原因に急性なものと、下痢が続く慢性的なものが挙げられます。慢性的なものは下痢が続き、原因の特定がはっきりしないものが多いようです。
下痢の原因と痛みとの関係
急性の下痢には病的なものと一過性のものがあります。いずれにしても下痢の時には痛みが伴うものが多いようです。
下痢の時の痛みは生体の防衛反応のひとつと考えてもいいでしょう。例えば、下痢(水様便)で冷えのもとになる水分を排出して体温を維持しようとする生体の防衛反応です。
ご存知のように、体が熱くなったら汗をかいて放熱し体温を調節しようとしますが、これも生体の防衛反応です。 すべて自律神経によって調整されますが、生体の内部が外部環境に左右されないようにするホメオスターシスの一環に違いありません。
ストレスになりうる外界の環境の変化に対して、生体を安定した恒常的状態に保とうとする仕組み。 哺乳類の場合、神経・免疫・内分泌(ホルモン)の相互作用によって維持されています。
例えば、冬の寒い日は身震いをして体温を上げようとし、夏の暑い日は、汗をかいて体温を下げとようとしますよね。 このように、私たちの体には外部の環境変化に対して体の内部状態を一定に保っていこうとする調節の仕組みがあります。
よって体は変化と安定の間を常にゆらいでいます。 ゆらぎの中で私たちの健康は保たれています。 この調節を行うのが自立神経の活躍によるものです。
腸が激しく動く→血管や腸の筋肉が収縮→血液の流れが低下→酸素が欠乏する→痛みを起こす物質(発痛物質)が出る→知覚神経を刺激→痛いと感じる。
不必要な細菌、ウイルスなどが体内に留まっては困りますから、腸はいつもより激しく動いて、その内容物を早く外へ出すのです。それが下痢です。
「腸がいつもより激しく動く」ことが腹痛と感じられるのです。 もし腹痛や吐き気がないと、食物を食べたり飲んだりしてしまい、病状が悪化する場合があります。要するに、身を守る反応なのです。 (ウィルス感染よりも細菌感染の方が腹痛は強い傾向にあります。)
したがって、薬を飲んで腹痛や下痢を止める(腸の動きを止める)ということは必ずしも良いことではありません。
ただし、腸の粘膜に潰瘍が出来たり、腸血管の病気、虫垂炎(もうちょう)の場合の腹痛は違う原因です。
一般的な下痢による腹痛に比べると、尿管結石、胆管結石、胃穿孔による痛みは強烈です。結石の場合は間歇的な痛みですが。 診断はそれ程難しくありませんので、下痢による腹痛と両者を間違えることはほとんどありません。
下痢は身体に入った病原体を身体の外に出すための、生体の正常な反応です。下痢をすることにより病気が悪くなるのではなく、良くなるのです。下痢で失われた水分がきちんと補われ、脱水がなければ、下痢が続いていても心配ありません。
下痢改善には腸内の免疫力を強化しよう
健康は食べ物から維持できますが、すべての食べ物が健康に良いものではありません。中には体に、腸に悪いものも食べています。しかし腸内が正常な働きをしていれば、腸内で有害なもの、有益な物をより分け、有害な物は排出出来るようになっています。
ところが腸内の環境が悪くて腸内が正常な働きが出来ない場合は有害な物まで吸収したり、腸壁を炎症させたりします。こうして腸内の環境が悪くなると、腸内の免疫力は低下し、いったん下痢になるとなかなか回復が難しく、長引く下痢の原因となります。まずは腸内環境雄強化しましょう。腸内環境を強化するサプリメントがありますので、上手に利用しましょう。