最近、スーパーやコンビニで多く売られるようになったカット野菜は、野菜を下ごしらえする手間がなく、ちょっとだけ炒め物やサラダが食べたい時に、さっと出すだけで使えるので大変便利です。
しかし、この便利なカット野菜に実は、下痢や他の不調を誘発する可能性があるようです。
その理由を詳しくみていきましょう。
カット野菜とは
スーパーマーケット等で販売されているカットされた野菜は「いつまでもパリパリで新鮮な状態であるのがおかしい」「薬品漬けにされている」ともいわれ、中には買うのを敬遠している人たちもいるようです。
本当にカット野菜は危険なのでしょうか？ カット野菜の加工方法から、その危険性・安全性を確認してみましょう。
カット野菜の加工方法
まず、搬入されてきた野菜についている虫や傷みを目視で確認し、水で洗浄します。
次に人の手や機械を使って、必要な大きさに野菜をカットしていきます。
カットが済んだ野菜は、鮮度を保ち、雑菌の繁殖を防ぐために洗浄されます。この工程中、洗浄時に使用されるのが、次亜塩素酸ナトリウム、または電解次亜水です。
次亜塩素酸ナトリウムは塩素系の殺菌剤で、身近なところでいうと水道水の殺菌、家庭用漂白剤の成分としても使われています。殺菌力が高く、微量であれば人体に影響はないとされていて、安全性は認められています。
また、ノロウイルスに対しても殺菌効果があると言われているので、食中毒を出したくないメーカーからすれば重宝される殺菌剤です。
ここで覚えておきたいのは、どちらの殺菌方法にしても、表示義務がないということです。加工工程においていくら薬品を使っていても、製品となった時に残っていなければパッケージに記載する必要がないのです。
そのため、原材料の欄を確認しても殺菌剤が使われていることはわかりません。わたしたちは知らず知らずのうちに、こうした見えない添加物や薬品を口にしているのです。
カット野菜は何度も水や次亜塩酸ナトリウムによる洗浄を繰り返しますが、これは微生物や菌を除去することで、危険性を排除し、安全な商品にする為に欠かせない作業です。
また食品の変色を防ぐことと鮮度維持を目的に、pH調整剤、酸化防止剤、亜硝酸ナトリウムが使われることがあります。
チェーン店系の飲食店で出されている料理のほとんどの野菜は、業務用に作られたカット野菜が使われています。
またデパ地下やスーパーのお惣菜も、カット野菜が使われていることが多いようです。
下痢の原因となるカット野菜
カット野菜は安全だと言っても、やはりここまで見てきたような食品添加物は気になります。本当であれば、丸ごとの野菜を買って調理する方が一番安全です。しかし時間が無い時や、ちょっと炒めものが食べたい時などに、小分けになっていて下準備済みのカット野菜は大変便利です。
こうした便利さからついつい手を伸ばしたくなるカット野菜ですが、毎日使用するのは考えた方がよいでしょう。
常時使っている人にはやはり下痢などの危険が伴います。更に数種類の添加物が使用されていますので、それらの添加物が原因の下痢も起こる可能性があります。
下記に、カット野菜を利用する上で気を付けていただきたいことをまとめてみました。
- カット野菜は危険ではないが、100％安全ともいえない。使う際は頻度が高くならないよう気を付けましょう。
- 洗わずにそのまま使えると書いてあっても、洗った方が安心。
- カット野菜を購入したらできるだけすぐに調理する。常温のまま持ち歩いたり、部屋に放置しておいたりすると、細菌が一気に増えることになり、食中毒の危険性が高まります。
- 何らかの理由でカット野菜が洗えない時は、炒めたり茹でたりして加熱すると安全。食中毒の原因となる細菌やウイルスのほとんどは、食品の中心部が75度以上で1分以上の加熱で死滅します。
- 冷凍のカット野菜は常温で解凍しないようにしましょう。これはカット野菜に使われている食品添加物が心配だから、と言う理由だけではなく、カット野菜の切り口から食中毒の原因となる細菌やウイルスが付いている可能性があるからです。
- カット野菜から野菜の健康効果を得るのは難しい。特に水で洗われる分、水溶性の栄養素に関しては、健康効果を期待しないようにしましょう。
- 普通に野菜をカットすると切り口は変色しますが、コンビニなどのカット野菜は変色しません。しかもシャキシャキしています。その秘密は、「加工のプロセス」と「食品添加物」にあります。
- 食品添加物は摂りすぎると、神経障害や腸内環境を悪化させる可能性があります。下痢の人、おなかの弱い人、体調の優れない人は絶対に避けましょう。
腸内環境を整えよう
現代の食生活は添加物無しでは生活できないほど、添加物が使用されています。添加物の無い食品を探すのが難しいようです。しかし、添加物を摂取しても元気でいられるのは、私達の体の仕組みのおかげです。
健康な腸内環境では有害なもの（身体に必要のない添加物など）が入ってきても、身体の防衛反応が働いて、身体の外に排出していきます。
しかし腸内環境が悪いと、体外にうまく排出されず、有害物質は蓄積され、健康被害をもたらすことになるのです。
ですから、日頃から腸内環境を良好にしておくことは、とても大切な事です。
病気を寄せ付けない、たとえ病気になったとしても、早く回復することが出来る腸内環境は、善玉菌がよく育ち、悪玉菌の繁殖が抑えられている環境です。
そんな腸内環境を得るには、日頃から良い菌をたくさん体内に取り入れ、悪玉菌が好むような肉類を食べすぎないことが重要です。
善玉菌を摂取するには、納豆やぬか漬けのような発酵食品を食べる他、腸活をうたうサプリメントなどを利用することで、効率よくおなかの中に善玉菌を増やすことができます。
サプリメントは様々なメーカーから、多種多様な善玉菌が発売されていますので、自分の身体にぴったり合う物をみつけるのがいいでしょう。
特に納豆菌は胃腸活になるのでおすすめです。いざという時のためにも、腸内環境は常に良好に保っていたいですね。