下痢の原因・偽発酵食品

下痢の原因は様々です。下痢の改善、あるいは腸内環境を整えるために発酵食品に注目が高まっています。

日本の発酵食品の代表的なものとして、納豆、しょうゆ、味噌、酒、甘酒、ぬか漬けなどの漬物、またヨーグルトなど実にバリエーション豊かです。

下痢が続く原因は偽物の発酵食品

しかしながら、その発酵食品について、本物の発酵食品と偽物の発酵食品があることをご存知でしょうか。本物だと食べ続けて、胃腸を壊し、下痢になることもあります。では一体どんなものがあるのかご一緒に調べてみましょう。

🔷発酵食品とは

発酵食品とは食材を発酵させることにより作成する食品で、カビや酵母などの微生物の働きを利用したものです。大地からの恵みである、お米や野菜や果物、または肉や魚、これらのものに微生物たちが入り込んで熟成していく。これらをまとめて発酵食品というわけです。

製造の過程で利用されたものが、微生物かカビか、細菌なのか酵母菌なのかの違いがありますが、発酵食品はたくさんあります。発酵させたものは食品の味をまろやかにし、特有のおいしさを作りだすのです。

発酵食品の代表例としては、納豆、ヨーグルト、チーズ、キムチ、醤油、味噌などです。また、日本酒、ビール、パン、鰹節、ぬか漬けなども発酵食品です。

菌たちは素材をエサに私たちが生きるために必要なさまざまな物質を作り出します。アミノ酸などの多くの有機酸、ビタミン、ホルモン、酵素といったさまざまな物質を作り出し、私たちの身体に欠かせない恩恵を与えてくれています。

こうした発酵食品は腸内細菌を健やかに保つ役割、腸内の善玉菌を増やし、お腹の調子が良くない方には是非摂って頂きたい食品となるのです。

🔷偽発酵食品で下痢になる

しかしながら、菌に任せて食べ物を作るのは、多くの場合時間がかかります。大量生産にはむきません。それに、発酵食品の「発酵菌が繁殖できる環境」は「雑菌も繁殖しうる環境」であるため、家庭での手作りのようにこまめに品質チェックができる状況でないと腐敗が心配です。

納豆菌のようにちょっとやそっとの雑菌などなぎ倒すような菌ならともかく、割とデリケートな菌などはこまめに手入れをしないと雑菌に負けてしまいます。工場で大量に作って流通させ、店に何日も並べて売るには、そもそも不向きなのです。しかも発酵にはおおよその基準の時間が決まっています。

いまお酢ならばわずか1日、味噌・醤油なら2週間~1ヶ月で作られるケースが多いのが実状です。おおよその基準とすればお酢ならば最低6ヶ月、味噌ならば10ヶ月、醤油ならば1年、これが最低ラインになるのです。でも発酵に必要な時間は本来決まっているのです。

その結果、発酵食品を大量生産・大量販売するためには、伝統的な作り方を諦めざるを得なくなってしまい、菌を使って発酵させる代わりに化学調味料・添加物で人工的に「発酵したっぽい味付け」をした偽発酵食品が生まれてくるのです。更にひどいのになると香料、やソルビン酸、酸化防止剤、PH調整剤、酸味料、着色料、甘草やステビアなどの甘味料を使って、塩分の味をごまかしているのもあります。

本来の力を持った食品ではない偽発酵食品を常食していると、たくさんの添加物などで腸内環境が悪化し下痢になりやすくなるのです。発酵食品をしっかり摂ってれば大丈夫、という常識はそれが本物かどうかに気をつけなければいけません。

🔷発酵食品の誤解


発酵食品と思って摂っているものが発酵食品でないことも否定できません。例えば、梅干し。酸っぱいので発酵しているかのようですが、カビや酵母の働きを利用したものではありません。

キムチやぬか漬けは発酵食品ですが、普通の漬物は発酵食品ではありません。また、下痢が続いている方がお酒を召し上がっていることは少ないとは思いますが、ウイスキーや焼酎などの「蒸留酒」は発酵食品ではありません。ビールや日本酒、ワインなどは「醸造酒」と言われ、発酵食品に当たります。

🔷発酵食品の摂り過ぎは下痢になることもある

発酵食品は腸内環境改善のためには最適なのですが摂り方を間違えると下痢になる可能性があるのです。発酵食品って体に良い!!と思ってたくさん摂ろうとしてしまいがちですが、発酵食品を食べすぎるのは良くありません。何でもほどほどが基本です。

植物性乳酸菌飲料や発酵食品の漬物などは食品ですから摂取することで副作用の心配はありません。ですが、悪玉菌が優位にあり蠕動運動が抑制されている状態のところに乳酸菌を過剰摂取することで、乳酸菌が腸を刺激し蠕動運動を促した際に、一時的に蠕動運動が活発になりすぎてしまい、下痢になってしまうこともあります。

実は、悪玉菌が優勢な状態の時には蠕動運動は鈍い状態、つまり円滑に作動していないため有害な物質を作りやすくまた溜め込みやすくなっているのですが、乳酸菌を摂取したことにより腸が刺激され蠕動活動が活発になると排便もスムーズに行われるようになります。時には下痢になるほど便がスムーズになりやすくなるのです。

しかし、継続的に乳酸菌を摂取し善玉菌を増やし優位にすることが出来れば蠕動運動のリズムも整い下痢も治まります。「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という言葉があるようにいくら体に良いといわれるものであっても過剰摂取はよくありません。自分の身体に合った適量を守りましょう。

腸内善玉菌が善玉菌が多い腸内環境にしよう!

腸内環境を整えるには出来るだけ手作りの、添加物のない発酵食品を選びましょう。もしできるのであれば、自分でぬか漬けを作ったりするのもいいですね。動物性発酵食品や植物性発酵食品(漬物など)には添加物がたくさん入っているものもありますので、食品の裏に記載されている成分をしっかり見ましょう。

出来るだけ添加物の少ない食品を心掛けて食べましょう。腸内環境を整えるサプリメントなどがありますので、上手に利用すると下痢の改善は一段と早くなります。