体質的に太れない原因

体質的に太れない原因

太りたくても太れない人がいます。痩せ体質だからと諦めている方もおられます。又、慢性的に下痢になっている人は太りたくても太れない悩みがあります。

太っている人から見れば羨ましいと言われますが、痩せすぎの人には、切実な悩みです。

なぜ太れないのでしょうか。体質や慢性的な下痢以外にも理由があるようです。考えられる原因を挙げていきますので、自分の症状と照らし合わせてみてください。

太りたくても太れない原因

①慢性的な下痢
慢性的な下痢になっている人は消化吸収がなかなかうまく出来なくて、栄養が不足する傾向があります。

そのため太れないことがあります。慢性的な下痢の原因として過敏性腸症候群などがありますが、いずれにしても腸のトラブルが原因です。腸内環境を整えることで改善される場合があります。

②胃下垂
胃下垂とは胃が垂れ下がり、うまく消化できない体質・症状のことを言い、痩せ型の人によくみられます。

胃下垂の原因は、筋力不足やホルモンバランスの乱れ、姿勢の悪さなどにより引き起こされるため、初期の症状であれば、正しい姿勢を意識し、腹筋を鍛えることで解消できる可能性があります。

③胃腸が弱っている
太れない体質の人は、胃腸が弱っていることがあります。暴飲暴食、冷たい物の摂り過ぎなど胃腸を痛めている状況を繰り返していると、当然、胃腸が弱ります。

消化吸収する力が弱いため、食べたものをしっかり身体に蓄積できません。普段から便秘や下痢などで悩んでいる人は腸に原因があるかもしれません。

また、精神的なストレスや過労、運動不足による筋肉低下などで胃腸が弱ることがあります。刺激の強い食べ物や暴飲暴食をさけ、健康的な食事と適度な運動を心がけるようにしましょう。仕事の疲れやストレスも禁物です。適度に休憩をとり、リフレッシュを心掛けましょう。

④食に関心がなく、食べる量が不足
太れない原因は、食べない、食べる量が少ない、質の良い食事をしていないことが最も多いと言われています。特に若年層では、1日1~2食といった少食が増えており、食にあまり関心がなく、痩せすぎ体質の若者が昨今急増しています。

食に関心がない人は、食欲がない、食べることが面倒、食べる時間が惜しい、会食が苦手、などが理由のようです。美味しいものを見つけて食欲を増しましょう。一日3食、食事は規則正しくしっかり食べるようにしましょう。栄養バランスが整えば、食欲が増し、適正体重になる事も可能です。

⑤食生活の偏りで栄養不足・酵素不足
栄養が不足していると、もちろん太れません。健康的に太るためには、栄養バランスの良い食事を摂ることが大切です。ご飯をインスタントで済ませる方が多くなっており、食生活の偏りが深刻化しています。

ジャンクフードなどでカロリーは足りても、栄養的に不足する新型栄養失調になっており、腸にトラブルを抱えてしまうなど太れない原因となります。

お肉・ごはんをしっかり食べ、野菜・スープなど栄養バランスの良い食事を心がけましょう。太りたいからといって「炭水化物」だけをとっていても、エネルギーの吸収を助ける、ミネラル・ビタミンなどの栄養素が不足していては、適正体重にはなれません。

健康的に太るためには、酵素・食物繊維・ビタミン・ミネラル・カルシウムなどの栄養素をバランスよく摂取することが大切です。

⑥歯と口内細菌
重度の歯周病・義歯の不適合など咀嚼障害があると食欲が低下したり、しっかり噛めず胃腸に負担がかかってしい、消化・吸収が充分に出来なくて、栄養摂取量の不足を招き、体重減少に繋がります。

歯の噛み(かみ)合わせ、他にも抜けた歯をそのままにしていたり、虫歯が痛いために、片方だけで噛み続けると、顎関節症にもつながりますので、歯医者でしっかり治療してもらいましょう。

最新の医学では口内細菌も太れない原因になっているのではないか、と推察されています。今は研究中で詳しいことは分かっていませんが、歯周病菌は全身のさまざまな疾患に深く関わっていると言われており、体質にも影響を及ぼしていると見ています。

「歯は命」と言われ、食べ物が最初に入る入り口を大切にしなければ、健康は保てません。

⑦悪い姿勢
猫背や骨格の「歪み」は特にデスクワークの方に多く見られます。猫背や骨格に歪が生じると筋肉の衰えや、各臓器の働き・治癒力低下につながります。勿論、胃腸の働きも悪くなります。


デスクワークの方は定期的に背筋を伸ばす、適度に立つなどして、筋肉を動かすようにしましょう。姿勢を正すために、猫背解消・姿勢矯正用のイスや腰クッション、整体で骨盤マッサージやストレッチを受けると良いかもしれません。

⑧遺伝的体質
太りやすい・痩せやすい体質は遺伝よる影響も多いです。親や祖父に痩せ型の人が多い家系は、その子供も痩せやすい体質にあります。家族の食生活にも関係があるかもしれません。

痩せ型の人に「両親・祖父母が痩せているか」というアンケートをしたところ、約9割以上が、両親、祖父母が痩せていると答えています。ですから、親の影響で太れないということもあります。痩せていても、健康体であれば、あまり気にしないようにしましょう。

⑨ストレスや精神的な悩みが多い
人間関係の悩みや職場のストレスなどにより、体重が激減してしまうことがあります。過度にストレスを感じると胃酸過多になり、胃や腸の不調をきたし、酷い場合は胃酸が自分の胃を溶かしてしまうこともあります。他にも、ホルモンバランスが崩れ、消化不良になり、栄養を十分に吸収できなくなります。

よく、ストレスで太るというのを聞きますが、“ストレス太り” はもともと胃や腸が丈夫な人の場合です。食べることでストレスを発散させてしまうので、カロリーオーバーになり太ります。痩せ型の人がストレスを感じると、胃酸過多や消化不良で、逆にどんどん痩せていきます。

⑩運動不足による筋肉低下
運動不足により筋肉が衰えると、胃腸などの働きが鈍くなり、消化吸収率が低下します。筋肉が増えると基礎代謝がアップして太りにくくなる、とよく言われますが、運動は内臓の働きを向上させ、栄養分をしっかりと体内に吸収し、胃下垂など太れない原因を改善する効果があります。


⑪睡眠不足
睡眠不足も太れない体質の原因になります。


不眠症が続くと、自律神経の乱れや成長ホルモンが減少し、胃腸の働きが悪くなります。ホルモン分泌が促進される22:00~深夜2:00の間に睡眠をとることで、筋肉がアップし、内臓の機能改善につながります。健康的に太るために、睡眠をしっかりとりましょう。

⑫糖尿病による代謝・内分泌異常
ブドウ糖はすべての細胞の活動を支えるエネルギーの源、いわば「ガソリン」のようなものですが、細胞内に入るためにはインスリンというホルモンが必要です。インスリンの作用が不足するとブドウ糖が細胞内に入れず、「ガス欠」が生じます。この状態が糖尿病による糖代謝障害で、食欲の亢進と体重減少を引き起こします。


血糖値が高く、尿糖排泄増加により多尿となるため、口が渇く、飲水が増える(多飲)などの症状を伴います。ダイエットによらない体重減少が出現したら、直ぐに代謝内科を受診しましょう。糖尿病は症状のない段階(健診)で発見し、治療を開始すれば良くなる病気です。

⑬肉体的な疾患
もし急激に体重が減少している場合には、深刻な肉体的疾患が隠れているケースも考えられます。糖尿病などの生活習慣病、交通事故や手術による後遺症、幼少期のケガや疾患などによる影響も、太れない体質の原因になることがあります。


特に胃の摘出手術などの後は、嚥下障害(えんげしょうがい・のみ込みの障害)や食欲の低下で激やせすることがあります。

結核や慢性関節リウマチなどの炎症性疾患や、悪性腫瘍による消耗状態では体重減少がよく見られます。また、慢性閉塞性肺疾患(COPD)では、代謝に必要な酸素が十分でないためエネルギー産生が不足気味となり、体重減少を起こします。

微熱や息切れなどの症状がある場合、病院で検査してもらいましょう。

太れない病気のことを「痩せ症」と呼びますが、糖尿病やバセドウ病(甲状腺ホルモンの異常)が発症の原因となります。たくさん食べて運動もしているのに、どんどん痩せていく方は痩せ症かもしれません。心配な方は専門医に相談してみてください。

体重減少の原因となる病気を挙げてみました。

糖尿病、バセドウ病 胃がん、肺がん、食道がん、大腸がん、肝がん、胆嚢がん、胆管がん、腎ガン、B型慢性肝炎、肝硬変、アジソン病、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、慢性膵炎、クローン病、吸収不良症候群、甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫、肺結核、アルコール依存症、HIVなど。日頃から自分のベスト体重を知っておきましょう。

まとめ

もし体質改善に取り組んでも、痩せていく、全然太れないという方は、何らかの病気を患っている可能性もあるので、一度病院で診てもらうことをおすすめします。また、ダイエットなどを特にしていないのに、元の体重から6か月で5%以上減っている場合は、病気の疑いがあります。

体重減少に加えて体のだるさ、食欲減退、胃痛腹痛、下痢、気分が滅入るといった症状を伴う場合は、病気の疑いが強くなります。原因不明の体重減少がある方は、早めに医療機関を受診して検査を受けましょう。

太れなくて、健康を害しているならこれは問題ですが、太れなくても、ご飯をおいしく食べることができて、健康であれば焦る必要はありません。今の体重が適正体重で健康だという証拠です。他人と比較しないようにしましょう

しかし、栄養バランスのよい食事や運動を適度にするなど、自宅でできる適正体重の維持のために、良い生活習慣を持続させましょう。

腸内環境を強化しよう

「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。人は食べた物で健康を維持できます。食べた物は消化・吸収されて初めて体の隅々まで栄養が行き渡ります。そして、健康を維持できます。ですから、健康を維持するには腸内環境を良くしないといけません。腸内環境を整えるサプリメントがありますので、上手に利用しましょう。