下痢からわかる病気③

下痢の原因・下痢からわかる病気③
急な下痢が起こると、原因は何だろうかと思ってしまいます。

しかし、下痢からわかる病気を見つけることが出来ます。 急な下痢になって元気なのはまだ安心ですが、下痢になって元気がない場合は注意が必要です。

下痢をしていて元気がない急性の下痢

下痢をしていて元気がない急性の下痢は38度以上の高熱になると①インフルエンザ、発熱することもある場合は②食中毒、③感染性胃腸炎、④潰瘍性大腸炎などの病気が疑われます。 発熱がない場合は⑤アセトン血性嘔吐症 ⑥溶血性乳毒症症候群 ⑦腸重積症が挙げられます。 しかし、正確な病気の診断は自己で行わずに、必ず専門医を受信して適切な治療を受けてください。


目次
・下痢をして元気がなく熱がある場合  ・下痢をして発熱することもある場合  ・下痢をして発熱がない場合  ・腸内環境を整えよう

●下痢をしていて元気がなく熱がある場合

①インフルエンザ
インフルエンザは普通のかぜとは異なり、突然の38℃以上の「高熱」や、関節痛、筋肉痛、頭痛などの他、全身倦怠感、食欲不振などの「全身症状」が強く現れるのが特徴です。 インフルエンザウイルスに感染した場合、約1~3日の潜伏期間の後、インフルエンザを発症します。

続く約1~3日では、突然の38℃以上の「高熱」や全身倦怠感、食欲不振などの「全身症状」が強く現れます。 やや遅れて、咳(せき)やのどの痛み、鼻水などの「呼吸器症状」が現れ、腰痛や悪心(吐き気)などの「消化器症状」、を訴え、下痢になることもあります。 通常は、10日前後で症状が落ち着き、治癒します。 しかし、インフルエンザウイルスは強いため副作用が起きないように注意すべきです。 特に、免疫力の低下している子供やお年寄りは気をつけましょう。
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●下痢をしていて元気がなく発熱することもある場合

②食中毒
食中毒には細菌性食中毒(感染型、毒素型)、ウイルス性食中毒、自然毒食中毒、化学性食中毒、寄生虫食中毒があります。

☆細菌性食中毒

細菌性食中毒には感染型と毒素型あります。 *感染型の細菌性食中毒
感染型は細菌に感染した食品を摂取し、体内で増殖した細菌が病原性を持つことで起こる食中毒です。 代表的な原因菌としてサルモネラ・腸炎ビブリオ・病原性大腸菌などがあります。 その他、カンピロバクター、ウエルッシュ菌、赤痢菌、コレラ菌、リステリア・モノサイトゲネス、エルシニア・エンテロコリチカなどがあります。 細菌を食べることが問題なので、加熱・環境消毒・手洗いを行って食物への細菌を付着させないことが重要です。 症状として下痢、発熱、腹痛、嘔気、嘔吐などが見られます。

*毒素型の細菌性食中毒
毒素型は食品内で細菌が賛成した毒素を摂取することで起こる食中毒で、代表的な原因菌として黄色ブドウ球菌・ボツリヌス菌などがあります。 毒素を食べることが問題なので、加熱殺菌・低温保存などにより食物錠での繁殖を防ぐことが重要です。 症状としては発熱しないが下痢、腹痛、嘔気、嘔吐、疲労感、筋肉痛、神経障害,急な呼吸困難などが見られます。 種類として黄色ブドウ球菌、セレウス菌、ボツリヌス菌が挙げられます。

③感染性胃腸炎

感染性胃腸炎は、主にウイルスなどの微生物を原因とする胃腸炎の総称です。 原因となるウイルスには、「ノロウイルス」、「ロタウイルス」、「サポウイルス」、「アデノウイルス」などがあり、主な症状は腹痛・下痢、嘔吐、発熱です。 「ロタウイルス」、「アデノウイルス」による胃腸炎は、乳幼児に多く見られます。 「ノロウイルス」による食中毒や感染症は一年を通じて発生していますが、例年、冬になると、発生のピークを迎えます。 ノロウイルスはヒトの腸管内で増え、患者のふん便やおう吐物には1グラムあたり100万から10億個もの大量のウイルスが含まれています。 100個以下という少量で人に感染し、少量でも感染力がとても強いことが特徴で、どの年齢層にも感染が拡大します。

④潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患 です。 特徴的な症状としては、下血を伴うまたは伴わない下痢とよく起こる腹痛です。 病変は直腸から連続的に、そして上行性(口側)に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に拡がります。 重症になると、発熱、体重減少、貧血などの全身の症状が起こります。 また、腸管以外の合併症として、皮膚の症状、関節や眼の症状が出現することもあります。

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●下痢をしていて元気がなく発熱がない場合

⑤アセトン血性嘔吐症 
下痢をしていて、元気がない、吐き気、顔色が悪いなどはアセトン血性嘔吐症の場合があります。

昔は自家中毒、と呼ばれていました。 遠足とか運動会とかでとても元気に一日を過ごし、疲れて夕飯も食べずに寝てしまったら、翌日の朝ぐったりとして起きられず、何か飲ませても吐いてしまう。 子供のり、ちょっと風邪をひいたりすると、すぐに吐いてしまたり、あるいは下痢になる体質のお子さんがいます。 こどもは非常にぐったりし、時には起こしても目が覚めない、とろとろ眠ってしまう、という状態になることもあります。 アセトン血性嘔吐症の症状は、吐き気や顔色不良など前兆の後に、数時間から数日持続する激しい嘔吐が特徴的です。 嘔吐症状は噴水様になることも多く、胆汁や血液が少量混入することもあります。嘔吐をした後にも吐き気は持続します。 その他の消化管症状として、胃のむかつき、食欲不振、腹痛などもともなうことがあります。 さらに自律神経症状として発汗や低体温、下痢、頭痛などを認めることもあります。 アセトン血性嘔吐症では、一度症状が治まった後も時間をあけて反復することも特徴です。

⑥溶血性尿毒症症候群

溶血性尿毒症症候群は、血性貧血、血小板減少、急性腎障害の三つの特徴を有する病気を指します。 腸管出血性大腸菌(O―157など)に感染した後に発症することが多く、小児における急性腎障害の原因として、もっとも頻度が高いです。 下痢が出現した後、溶血性貧血、血小板減少、急性腎障害の三つを特徴した溶血性尿毒症症候群が発症することになります。 また、腸管出血性大腸菌以外のものが原因となった場合も、この三つの病態が主体となります。 成人では、免疫抑制剤(シクロスポリンなど)や抗がん剤、抗血小板薬、HIVや、インフルエンザ、肺炎球菌、自己免疫疾患が原因となることもあります。

⑦腸重積症

腸重積とは、腸の一部が隣接する腸内にはまり込んでしまう状態を指します。 3か月以上6歳未満の乳幼児、特に1歳前後の乳児に発症することが多く、緊急の対応が求められる病気です。 腸重積は成人でもみられることがありますが、成人の場合には悪性リンパ腫や大腸がんなど、腸重積の原因となる病気が潜んでいることが多いです。 腸重積の原因は大きく2つに分けられます。乳幼児期にみられる小児腸重積は、ウイルス感染などによって腸管のリンパ組織が大きく腫れあがることが原因で起こります。 年長児・成人にみられる腸重積は、腸管内に存在する腫瘍組織(小腸ポリープやメッケル憩室、悪性リンパ腫)や手術を行った部位の癒着などが原因と考えられています。 腸重積の主な症状には、腹痛、嘔吐、血便、水溶性下痢がありますが、発症初期からこれら3つの症状が揃う可能性は低いです。 乳児であれば、腹痛という症状よりは、なんとなく元気がなく不機嫌、哺乳力が弱い、原因がないのにいつもと比べて泣き方がひどいという症状が現れます。
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腸内環境を整えよう

免疫力の存在感が最も出るのはコレラや病原性大腸菌O‐157などの感染症が流行した時です。 同じ環境で同じものを飲食しても発病する人と発病しない人がいます。 免疫力の強い人は軽症ですむのに、免疫力が低下している人は、時には命さえ落とす人がいます。 私達の周りには有害な微生物やばい菌がたくさんいます。 健康でいられるのはこうした有害なものから守る免疫システムが備わっているお陰です。

免疫細胞の70~80%は腸内にあります。 腸内環境が整っていれば病気になりにくく、又なっても回復しやすいのです。 ですから下痢をはじめ、何らかの不調を抱えている人は早急に腸内環境を強化しましょう。 そうすると自然と身体は回復力が増し、病気が改善されていきます。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。

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