下痢の原因・便の状態で見分ける
下痢の原因は様々ですか、便の状態で深刻な病気か、気にしなくても良い状態なのかチェックすることができます。
では、それって気になる便ですか? かんたん!下痢とおなかの基礎チェックをしてみましょう。
①下痢便のにおい ②下痢便や脂ぎった便の場合 ③下痢便の色 ④便が浮くかどうか ⑤下痢便の量 ⑥腸内環境を整えよう
下痢便の観察で食事内容を見直せる
「胃病」は「意病」、とも言われるように、胃ほど心の動きをまともに受けとめる臓器はありません。腸だって同じです。食べ物やライフスタイルやストレスなどで、その表情は毎日変わります。毎日の便をチェックすることで、少しの変化にも気づくことができ、病気の早期発見につながります。
ちょっと下痢気味でにおいもきついからお肉は控えよう、とかちょっと量が少ないから野菜を多めにとろう、など、便をチェックすることで日々の食事内容を見直すきっかけにもなります。
①下痢便のにおい
便の臭いの原因、インドールやスカトールなどのたんぱく質が腸内細菌などにより分解されたものです。だから、たんぱく質を多く含む食べ物を食べる人のうんちは腐敗が進んで臭くなります。
肉を食べ過ぎたとき、臭いが強烈というのはそのせいです。
食生活が洋風化し、高たんぱく、高脂肪の食品を多く摂取するようになってきた日本人は、その便まで洋風化し、ますます強烈に臭くなってくるのではと言われます。
また、ニラやニンニクを食べたとき、その食べ物特有の臭気が出るように、便の臭いと食べた物には相関関係があります。栄養剤などの薬を服用した時も、その臭いが便に残ります。
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②下痢気味や脂ぎった便
下痢を起こす病気は多く、それだけに下痢便もさまざまで、それぞれの病気によって特徴的な下痢が続きます。
突然始まる水のような下痢便、あるいは泥水のような状態の下痢便、血液や粘液が混じった下痢便などは、一刻も早く専門医の診察を受けなくてはなりません。
また、大量の軟便で、しかも脂ぎっていたり、便器内の水面に脂が浮いているような便であれば、小腸の消化吸収が不良の状態で、膵臓の病気などが疑われます。
痛みはなくとも、下痢が一週間以上続く場合には、一度医師の診察を受けるようにしましょう。
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③下痢便の色がいつもと違う
便の色は食べ物の着色料や食材そのものの色素、それに薬を服用した時や注射した時などでも色が変わります。たとえば、鉄分の多いホウレン草やシュンギク、枝豆などを食べると緑がかった黒色系の便か、または淡い緑色便が出がちですが心配ありません。
もし、思い当たる食べ物がないのに、黒色系の下痢便が出たら、急性の腸炎か食中毒による消化不良、または腸の入り口付近の出血などが考えられます。これも続くようでしたら、医師の診察を受けましょう。
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④便が浮くかどうか
便で自分の健康状態をチェックするポイントは色・臭い・硬さに加えて、便器の中で水に浮くかどうかも一つの判断基準になります。
うんちが水に浮くのは、腸内に棲みついているビフィズス菌などの善玉菌や、その働きをサポートする乳酸菌が便のなかいっぱいに広がり、浮力の役割を担っているからです。
ですので、浮いているうんちは善玉菌が多い腸内環境だと知る目安になります。
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⑤便の量が多いか少ないか
善玉菌は食物せんいが大好きです。大腸は小腸から送られてきた食べ物の「カス」などを含む、水分たっぷりのドロドロした内容物を材料に便をつくります。
いってみれば便の中身の大半は、ヒトの消化酵素で分解できない食べ物の「カス」です。その「カス」づくりに欠かせないのが「食物せんい」です。
食物せんいの中でも不溶性食物せんいは体内で水分を吸収し、膨張するため、便の量が増えます。形のない便は形が出来ます。
更に腸内の善玉菌(乳酸菌、ビフィズス菌)により発酵、分解され、これらの菌を増やす効果があります。その結果大腸が刺激され、便通が良くなります。食物せんい不足は悪玉菌を増やし、下痢や便秘などの原因にもなります。
今では、食物せんいは肥満や糖尿病の予防、コレステロールや血圧降下作用を有する「第六の栄養素」として注目を浴びています。
食物せんいがからだに良い何か重要な働きをしているではないか、と考え研究を始めたのはバーネットというイギリスの医者です。
なぜ、ヨーロッパ人に比べ、芋をたくさん食べるアフリカの人々には大腸ガンの人が少ないのだろう?との疑問を持ったことから、食物せんいの重要な働きに気がついたのです。
肉を食べる分だけ、食物せんいも ちゃんと摂ること
腸内にいつまでも便や、腐敗した有害物質が残っていると、いいことはありません。食物せんいは善玉菌のビフィズス菌を増やし、有害物質を吸着して、からだの外に排出するなどの働きがあります。
また、下痢や軟便に固さをもたらしてくれるのも食物せんいです。
ところが、脂っこい洋風の食べ物特有の糖質、タンパク、脂肪などは消化されると、せんい質のカスがほとんど残らないと言われています。
とは言っても、肉類や魚介類には、食物せんいはほとんど含まれていませんが、これらはからだにとって大切なたんぱく源であることには変わりありません。適当に摂らなくていけない栄養素です。
ごく当たり前のことですが、からだにいい栄養素を欧米型の食卓に登場する食べ物から摂ると同時に、せんい質の多い野菜や果物、穀物類を上手に組み合わせたバランスのとれた食生活を続ければ、いろいろな病気をかなり防げます。
いかがだったでしょう? 突然の下痢など、いつもと違ううんちの時はもちろん、今日から毎日、自分の出したうんちをチェックして、自分のおなかの状態を知ることから健康の一歩が始まります。
においや固さは排せつしているとき、ある程度体感でわかります。色がどうか、浮いているか沈んでいるか、目視でチェック出来たら完璧ですね。
一週間以上下痢が続くときも、日々状態は変わっていきますから、またどうせ下痢だ…なんて思わずに、観察することをおすすめします。何事も、継続は力なりです。
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腸内環境を整えよう
「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。胃腸が元気な源は腸内細菌にあります。この腸内細菌は人間が食べた物から栄養を摂り、腸のお腹にいることで有害ものを排除し、健康維持を助けています。
しかし、食べ物が粗悪だと悪玉菌が喜び、害をもたらします。
下痢をはじめ、体に不調を感じたなら、至急に善玉菌を応援するものを補給すると、腸内環境は整い、あらゆる不調は改善します。腸内善玉菌を応援するサプリメントがありますので上手に利用しましょう。