痔になる原因はたいていの方は便秘からと思っています。ところが「下痢でも痔になる」って聞くと、え!本当ですかと、ビックリされる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、下痢でも痔になるようです。
下痢から痔になる
過敏性腸症候群などで下痢が頻繁におきる人、あるいは軟便が続く人はトイレで長居しないようにと胃腸肛門病院の先生は言われています。
と言うのも下痢の時は排便した後、もう少し出そうなので、頑張るがなかなか出ないと言う事が続きます。トイレで座った姿勢を長く続けていると、よけいに便意が増強し、更に力むために肛門に負担がかかります。
そうすると肛門の血流が悪くなって痔の原因となるので「トイレでの長居はやめてフン切りのよいところで止めるように」と言われています。
便を出そうと必要以上に力むときの腹圧は200mmHg以上にもなるそうです。これは脳の血管なら破れてしまうような高い圧で、肛門の周囲の血管の負担となり、痔を誘発するようになります。
また、下痢のときの水様便も、通過するときに何らかで傷ついた肛門粘膜に便がしみこみ、つまり肛門の傷口からバイ菌(大腸菌など)が入ってしまう事があり、お尻が腫れ、痔ろうの原因となることがあります。
下痢から痔になった際の注意事項
1.お尻は常に清潔にしましょう。
患部に便が残ってしまうと、細菌によって傷の治りを邪魔してしまいます。
2.トイレットペーパーで何度もおしりを拭いてしまう方、どうしても痔が治りにくくなってしまいますので、気をつけましょう。トイレットペーパーで何回も拭くと。その摩擦によって、肛門を傷つけてしまう場合もあります。
3.排便の後はウォシュレットの温湯で洗うと、菌も繁殖しにくく、温湯の軽い刺激で肛門の血行にも良いようです。
4.トイレの滞在時間は2分~3分がベストです。トイレの長居は禁物です。下痢も痔も嫌なものです。早く腸内環境を整えて、正常な便に戻したいですね。
あせらず、ゆっくり、時間がかかるかもしれませんが、食生活や生活環境を見直しながら改善していきましょう。腸内環境を整えるサプリメント(納豆菌・乳酸菌)などを利用するのも解決の早道です。