下痢の原因は様々ありますが、食べ物に問題があるわけではなく、その人の生活環境や食環境が下痢の原因となっている事もあります。
豚肉を食べると下痢をしてしまう…?
家庭の食卓によくのぼる豚肉。豚肉も食べる頻度が高い分、注意しないと下痢の原因の有力候補にあがります。
豚肉にはたくさんの部位と調理法があります。ロースやバラ肉、もも、トントロ、タン、さらには豚足やホルモン、特に沖縄地方では耳や頭もよく食べられ、細かな部分まで無駄になりません。
トンカツやポークソテー、角煮、チャーシューなど、豚肉料理には和・洋・中華と様々ありますが、共通している点として、すべて火が通っている事が挙げられます。豚肉はきちんと火を通さないと食べられない食材なのです。大事なことを疎かにすると、当然、下痢などの体調不良になるリスクが高まります。
豚肉料理を食べてから、おなかを下すなどの症状が出た場合、次のようなことが考えられます。
不完全な調理が下痢の原因
豚肉を使った料理は火を通すのが基本ですが、火の通し方に問題があると下痢になる危険性は一気に高まります。
生肉は消化器官への負担が大きく、消化不良の原因となりますが、それ以上に怖いのは食中毒です。豚肉には食中毒の原因となる細菌が付着していることが多いので、さらなる注意が必要です。
細菌にはカンピロバクター、サルモネラなどの種類があげられます。いずれの細菌も熱に弱い特徴があるので、豚肉にしっかり火を通すことが大切です。
少しでも赤みが残っていると感じたら、安全を過信せずに電子レンジにかけるなど、再加熱して完全に火を通すようにしましょう。
豚肉を調理する時に気を付けたいこと
美味しく安全に豚肉を食べるには、どんなことに気をつけたらよいでしょうか?
ポイントは「1.食材を冷やす」「2.しっかり中まで加熱する」「3.手早く料理をする」この三点を念頭に置いておくことが大切です。
1.スーパーでは豚肉が冷蔵ケース、もしくは冷凍ケースに陳列されています。購入後は、できるだけ素早く冷蔵庫や冷凍庫へしまいましょう。特に夏に向かって暑くなっていくこれからの時期は、室温で放置されればされるだけ、傷みが進んでしまいます。基本的なことですが徹底するようにしましょう。
2.先ほども述べましたが、豚肉の中までしっかり火を通すこと。食中毒を避けるなら、少なくとも中心温度が75度で1分以上の加熱時間が必要です。基本的に赤味を残さないように加熱します。火を通しすぎると肉が硬くなるため、あまり火を入れたくないという声もあるようですが、美味しさより安全性の方がより重要ではないでしょうか? 料理を楽しむことも、健康あってのことです。
3.手早い調理とは、時間をかけて調理するなということではなく、各工程の調理時間を守り、だらだらと無駄に時間をおかないことです。調理時間が伸びれば伸びるだけ、食材は室温で放置されることになりますから、傷みもそれだけ進行します。
また、調理器具を衛生的に保つことも必要です。生肉を切ったまな板でそのまま野菜を切ったり、同じ包丁を使い回すことの無いように、同じものを使用する場合にはその都度洗剤で洗ってから使いましょう。細かいと思われるかもしれませんが、まな板や包丁が原因で自家中毒になり、下痢が家族内で蔓延するということもあります。調理器具は清潔を保つようにしましょう。
腸内環境を良好に保つために
たとえば、刺身や生牡蠣に代表されるように、生のままいただく物というのは非常に美味しく、多少危険を冒してでも食べたいと思ってしまうものかもしれません。ですが、健康は一瞬の楽しみのために失われていいものではありません。一時的で治ればよいですが、一度腸内のバランスを崩してしまって立て直せなくなると、そこから数年、数十年と下痢が長期化する可能性だってあるのです。
また、慢性的な下痢の状態は「体がこのままではだめになりますよ」と言う身体からのサインでもあります。よく便は腸からの便り、などと言ったりもします。身体からの声には素直に耳を傾けたいものです。
身体からのSOSに従っておなかの健康を取り戻すには、腸内環境を整えてくれる善玉菌を、おなかに送り込むのが、一番の近道です。善玉菌は発酵食品をはじめとする食事から摂り入れることができますが、一番効率がいい方法はサプリメントを利用することでしょう。余分なカロリーなどを気にすることなく、良質な菌を一度にたくさん摂ることができます。空前の腸活ブームの今、各社から様々な種類の善玉菌サプリメントが出ています。ぜひ一度、ご自身のおなかに合うかどうか試してみてはいかがでしょうか?