別に思い当たる原因がないのに下痢になった、または下痢がずっと続いている、という人は珍しくありません。むしろ原因が不明なケースがほとんどです。
これは下痢の原因として、食生活、アレルギー症状、自律神経など、実に様々な可能性が存在するせいでもあります。
また、そうした原因に無自覚な場合「思いがけない食べ物が下痢の原因だった!」とい
うケースは少なくありません。
例えばリンゴや豆腐、ブロッコリーなど、ぱっと見、健康に良さそうな食べ物でも人によっては下痢の原因になることがあります。
下痢になると「食べすぎ?」「食あたりかな?」と思ってしまいがちですが、人それぞれ体質的にあわない食べ物もあります。
食べ物・飲み物で下痢になる主な原因5つ
※食中毒や古いもの、腐った物を食べた食あたり、風邪や感染症などの病気による下痢はここでは割愛します。
どんなものが下痢の原因になるのか?主要なものは下記の通りです。
1.刺激物が原因
辛いものや酸っぱいものなど刺激の強いものは腸のぜん動運動が活発化され、しっかりと便の水分が吸収されずに直腸まで一気に便が運ばれ、下痢の原因になります。
代表的な食品:唐辛子、ニンニク、ネギ類
2.冷たいものが原因
冷たいものを飲み過ぎてお腹が冷えてしまうと、内臓の血流が悪くなって活動が鈍くなり、消化不良を起こすことで下痢になることがあります。
また、刺激物と同じく冷たいものも腸のぜん動運動を促進しますので、活動が活発になりすぎると下痢になります。夏になると決まって下痢をする、という方の中にはお腹が冷えすぎているという人が多く見受けられます。
代表的な食品:アイスクリーム、氷入りの飲料物
3.アレルギーが原因
遅滞性フードアレルギーと呼ばれる、時間が経ってから起こるアレルギー反応があります。
食べた翌日ではなく、アレルギー物質を口にしてから2,3日後にアレルギー反応が起こることがあります。このタイムラグのため、なかなか原因の食品を特定しづらいアレルギー症状です。
代表的な食品:乳製品、果物
4.食品添加物が原因の下痢
加工食品を食べて下痢になる場合は食品添加物が原因の場合もあります。例えば、豆腐に入っている「にがり」や中華麺に入っている「かんすい」、ホットケーキミックスなどに入っている「ベーキングパウダー」は下痢の原因として有名です。
その他、増粘剤や酸化防止剤、色調安定剤、着色料にいたるまで下痢の原因となる可能性がある添加物がたくさんあります。
代表的な食品:ラーメン、豆腐
意外な原因「豆腐」
消化に良さそうなイメージもあり、意外に思われるかもしれませんが、豆腐は添加物が多い食品の一つです。
豆腐は「にがり」で固めていることは有名ですが、この「にがり」とは塩化マグネシウムのことです。塩化マグネシウムは便秘の治療薬として使われるもので摂りすぎると軟便や下痢を引き起こします。
凝固剤として「にがり」 のほかに、硫酸カルシウム、グルコノデルタラクトン、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどを使っている商品もあります。
また、製造工程で発生する泡を消すために消泡剤という添加物も入っています。
5.食べ過ぎ・飲み過ぎ
アルコールの飲み過ぎや脂っこいものの食べ過ぎは、消化不良を招くため、下痢の原因になります。わかっていても、ついつい手が伸びてしまうかもしれませんが、お腹の調子が悪い時は特にご注意を。
代表的な食品:脂身の多い肉類、酒類全般
実は原因として多いコーヒー
もしかすると、コーヒーで下痢になるとは思っていない(気づいていない)方もいるのではないでしょうか?
「コーヒーは毎日欠かせない」という人で、慢性的な下痢や軟便を患っているとしたら要注意です!
コーヒーには大腸のぜん動運動を促進する働きがあって、適量なら便秘の解消や予防に役立ちますが飲み過ぎは下痢の原因になります。
また、コーヒーを飲む際、いつも多量の砂糖やコーヒーフレッシュを使用していませんか? コーヒーフレッシュは添加物の仲間ですので、それに反応してしまう方も実は多いのです。
最近はカロリーゼロをうたった甘味料も多く出回っていますが、これらはほとんどが体内で分解できない種類の糖です。そのため、体は異物として早く外に出そうという動きが強まります。その結果、下痢になっている人も少なからずいます。
何を食べても大丈夫なおなかになるには
「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。昔の人は、体験からこのように感じていたのだと思いますが、現代では医学的に証明されています。
生活習慣から起こる病気の9割は腸内環境が悪い事が原因となっているようです。下痢をはじめとするおなかのトラブルは、腸内環境が悪くなっています、たすけて!というお腹からのSOSサインです。
慢性的な下痢をそのままにしておくと、将来的に重篤な病気に罹る可能性も。
それでなくても、長期的な下痢症状は確実に生活の質を低下させる要因となるでしょう。
人生を楽しく生きるためにも、腸内環境を整え、おなかのトラブルを解決したいものです。
腸内環境を整えるのに、必須なのは善玉菌と呼ばれる有益な腸内細菌たちです。善玉菌は、発酵食品などから主に補給することができますが、効率が悪いのもたしかです。なぜなら、発酵食品に入っている善玉菌はそれ以上おなかの中で増えることがありません。
おなかの中で善玉菌を増やすには、サプリメントが一番有効なのです。