近年、下痢の原因となる食品は年々増え続けています。しかも、時に思いもよらないことが下痢の原因になっていることもあるのです。
例えば、美容の為によかれと思って摂っているものが原因で、下痢になることがあります。コラーゲンもその一つです。
コラーゲンは美容成分としてよく知られた成分で、最近でもその人気は衰えていません。 一見、たくさん摂取するほどお肌によさそうですが、大量に摂取することで、下痢の原因になる可能性があります。
過剰摂取の弊害
コラーゲンは加齢や紫外線を受けることによって減少します。不足すると肌のハリや弾力が失われたり、血管が硬くなりもろくなったりします。
ですが、サプリメントの効果を早く実感するために、コラーゲンを過剰に摂取することはやめてください。場合によっては下痢の原因になる可能性があります。サプリメントやドリンクはカロリーを気にせず、手軽に摂取できるのがメリットですが、摂り過ぎには注意しましょう。
分子が大きいことによる消化不良
コラーゲンは分子が大きな物質です。大きな分子は小さな分子に消化されてから吸収されるのですが、大量に摂取するとうまく消化しきれません。消化に負担がかかることで、敏感な方はそれだけで下痢の原因となります。
また、分子が大きいと腸で吸収できないため、吸収されなかった成分は大腸にまで届くことになります。未消化のコラーゲン分子が今度は大腸を刺激してしまい、その結果、過剰に摂取すると下痢やニキビなどの原因になる可能性があります。
サプリメントなどの場合は、添加物やコラーゲン以外に配合されている美容成分、ドリンクに入っている甘味料も下痢の原因になる場合がありますので注意しましょう。
下痢だけでなくアレルギーの原因にも
コラーゲンのサプリやドリンクより安価なものとして、コラーゲンと同じ効果が期待できる「ゼラチン」があります。
ゼラチンはさまざまなものに使われ、ゼリーはもちろん、グミやヨーグルトに入っていたり、ベーコンやハムに添加されていたりします。また化粧品にも使用されています。
ゼラチンは口から摂取した時に、じんましんがでたり、息苦しくなるなどのアレルギー症状が出る人がいます。
また、ゼラチンはタンパク質なので、大量に摂取すると、腎臓機能に障害が出ることがあります。腎臓が大量のタンパク質の処理に手が回らず、血液中の尿素に含まれる窒素量が大量に溜まってしまうのです。
消化力を強化しよう
ここまでみてきたように、摂取したコラーゲンを栄養として吸収するには、体内できちんと消化できることが大前提となっています。
しかしながら、現代人の胃腸は食事の欧米化や、冷え、添加物や保存料といった化学物質に常にさらされているため、食べ過ぎていなくても疲弊している状態の人も少なくありません。
消化力の高い胃腸というのは、簡単に言うと「腸内環境が良好である」ということです。
良好な腸内環境を作り出すのに欠かせないのは、善玉菌の存在です。善玉菌の少ない腸は悪玉菌の巣窟となります。便の匂いがきつい悪臭になっていたら要注意です。便やおならが臭う、吹き出物が多くなった、こういったことに心当たりがあるようでしたら、腸内は悪玉菌が跋扈していると思っていいでしょう。
悪玉菌に対抗するには、善玉菌を積極的に腸内に取り入れることが肝心です。善玉菌の代表と言えば乳酸菌や納豆菌です。ヨーグルトや納豆といった発酵食品を摂ると体にいいとされている理由がここにあります。
ですが、ヨーグルトや納豆は食品ですから、一度にたくさん食べることが量的な面から難しいのが現実です。腸内環境を変えていくには、一定量以上の善玉菌を送り続けないと悪玉菌に負けてしまいます。
こういった時には、善玉菌が豊富に含まれたサプリメントを利用するのもおすすめです。
もちろん食事も、油分や脂質の多い欧米型の食事から、ヘルシーな和食に変更するなど、気を配ることができたなら、なお改善の効果が期待できます。