下痢の原因は珈琲

下痢の原因は珈琲
「ちょっと休憩に珈琲を」と立ち寄る店内には様々な珈琲のメニューが並んでいます。アイスからホットまで、また珈琲の種類も様々です。しかし珈琲が好きなのに、なぜか飲むと下痢をする人がいます。

下痢になる原因はどこにあるのでしょうか。ご一緒に考えてみましょう。

珈琲のメリットと下痢にもなるデメリット

珈琲を飲んだら覚醒して仕事や勉強がはかどる人は多いかと思います。更に珈琲は、適切に摂取すれば、ガンを抑えるなど、死亡リスクが減少する効果があるという科学的データもあるようです。

一方で、珈琲を飲みすぎると利尿作用からトイレに行く回数が増えることを経験したことがある人も多いかと思います。あるいは中枢神経系が過剰に刺激されると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こります。消化器管の刺激により下痢や吐き気、嘔吐することもあるようです。

このように珈琲には日々の生活でメリットになることもあれば下痢になるなどデメリットになることもあります。
こうしたことを理解した上で、珈琲を飲むと、下痢にならないように過ごせるかもしれません。下記に珈琲のメリット、デメリットの点を挙げてみました。

珈琲のメリット12ポイント

①珈琲にはダイエット効果がある
珈琲に含まれるカフェインは脂肪の分解を促進する酵素「リパーゼ」を活性化する作用があります。

また、カフェインは自律神経に働きかけて、体内の新陳代謝を3〜10%促進させる働きがあり、運動する20分~30分前に珈琲を飲むことで、脂肪が燃焼しやすくなり、ダイエット効果が出るようです。

更に珈琲に含まれている成分のクロロゲン酸は脂肪を燃焼させてエネルギーに変換する「ミトコンドリア」を運ぶ酵素を活性化させる働きがあります。 その結果、脂質の消費を促進して体脂肪を低減させることができるのです。


いわゆる”脂肪が燃えやすい体を作る”ことができるわけです。このように珈琲に含まれているカフェインとクロロゲン酸にはダイエットを助けてくれる効果があります。

②珈琲は二日酔いに効く
二日酔いになる原因は「アセトアルデヒド」という物質が原因ですが、珈琲に含まれるカフェインの利尿作用でアセトアルデヒドを体外に排出します。また、カフェインは末梢血管は広げますが、脳の血管は収縮させるという特殊な作用をします。

ですから、アセトアルデヒドによって拡張された血管をカフェインが収縮させて血液循環をスムーズにします。よく薬代わりに珈琲を飲んで偏頭痛を抑えたりするのはこの作用があるからなのです。


③珈琲は肝臓に良い
珈琲はアルコールを分解する肝臓を活性化させるようです。そのため肝細胞を守り、肝硬変や脂肪肝などの病気を防ぐと言われています。 具体的には1日に1杯の珈琲を飲む人は肝硬変が発症する可能性を20%低下させる、またアルコール中毒になっている人の治療に効果があるという研究結果もあります。

④珈琲にはリラックス効果がある
珈琲の香りを嗅ぐと右脳の情緒部分が刺激されて、「アルファ波」というものが生じてリラックスできるようです。

⑤珈琲には抗酸化物質が豊富
活性酸素は老化、生活習慣病やガンなど様々な病気の原因となっています。珈琲成分のタンニンは抗酸化作用をもたらし、活性酸素を打ち消すようです。

実際に珈琲を飲む習慣がある人は口腔ガン・乳ガン・肝臓ガン・前立腺ガンにかかる可能性が低いという報告もされています。

珈琲には野菜をはるかに超える1000以上の抗酸化物質を含み、吸収率も珈琲の方が高いので、高い抗酸化作用が期待できるようです。

実際に1日に2杯以上の珈琲を飲む人はシミの発生率が低下するという報告もされているそうです。珈琲は病気予防や美容にも効果が期待できるのです。

⑥珈琲は筋肉を活性化させる
珈琲のカフェインには筋肉を活性化させて、疲れを感じにくくする作用があります。カフェインは血液中の脂肪酸数値を上昇させ、筋肉が脂肪酸を燃やしてエネルギーを作り出すのを助けます。

また、カフェインで神経が興奮し、脳からアドレナリンが放出され、このアドレナリンによって筋肉が興奮状態になり活性化されるとも言われています。

⑦珈琲はうつ病の予防になる
珈琲にはうつ病を予防する効果があるようです。実際に珈琲を1日に4杯飲んでいる人は飲まない人に比べてうつ病の発生率が1割近く低くなっているという報告もあります。

これは珈琲に含まれる成分が「セロトニン」という神経伝達物質の分泌を促すためや、珈琲に豊富に含まれている抗酸化物質が作用するからなどと言われています。

⑧珈琲には覚醒作用がある
珈琲の最大のメリットとして、脳を覚醒させる働きがあります。珈琲を飲んで覚醒させることで仕事や勉強がはかどる人も多くおられます。

これは珈琲のカフェインが「中枢神経」を興奮させ、その刺激によって眠気がなくなり、テキパキと動けるようになるようです。カフェインだけでなく珈琲の香りにも脳を刺激する作用があることも分かってきています。

一般的にカフェインの効果が出始めるのは珈琲を飲んでから1時間後くらいなので、仕事や勉強をする少し前に珈琲を飲むのが良いです。

⑨珈琲は消化を促進する
珈琲には消化を促進する働きがあり、食後の珈琲は理に適っているようです。珈琲を飲むと胃壁は刺激されて、消化液が分泌され、消化と吸収を手助けします。消化の促進によって間接的に便秘の解消も期待できると言われています。

⑩珈琲には血行促進効果がある
珈琲に含まれているカフェインとナイアシンには血液の流れを良くする効果があります。血行が良くなると、冷え性、肩こりなども改善されるようです。また、カフェインは末梢血管を広げる効果と血小板の機能を抑える効果によって、血栓ができにくくなり、 動脈硬化を予防できるとも言われています。

⑪珈琲にはむくみを解消する効果がある
カフェインの利尿作用で老廃物が排出され、むくみの解消に繋がります。

⑫珈琲は糖尿病を予防する
珈琲には糖尿病を予防する効果がありますが、なぜ珈琲が糖尿病の予防に役立のか、その原因ははっきりとしたことが分かっていません。

しかし、1日に3〜4杯の珈琲を飲む人は25%も2型糖尿病にかかるリスクを軽減せることができるという実験結果も出ています。
糖尿病は日本でも深刻な病気であり、珈琲がその予防に大いに役立つのです。

珈琲が下痢になるなどデメリット8ポイント

①下痢になる
●下痢の原因は珈琲のカフェイン
珈琲が好きな人は1日に何杯もの珈琲を飲むことがあると思います。しかし、一度に大量の珈琲を飲むお腹の調子が悪くなって下痢になる人もいます。

また、珈琲への耐性については個人差があり、その日の体調が影響で、そんなに飲んでいなくても急に下痢になることがあります。

カフェインには交感神経を刺激する作用があり、交感神経が刺激されることによって胃腸の活動が正常でなくなることがあります。

胃腸の活動がうまくいかなくなると、水分が体内で十分に吸収されなくなり、それが結果として下痢になるのです。

珈琲には比較的にカフェインが多めに入っていますが、他にもお茶、炭酸飲料、ココア、エナジードリンクなどカフェインが入っている飲み物はたくさんあります。珈琲を飲んで下痢になったらまずカフェインの原因を疑いましょう。

●下痢の原因は珈琲のクロロゲン酸
珈琲にはカフェイン以外にもクロロゲン酸という成分が含まれています。このクロロゲン酸には胃酸の分泌を促進する働きがあり、特に空腹時に珈琲を飲むと必要でないのに胃酸が大量に分泌されてしまうことがあります。

それが胃痛を引き起こして、ひいては下痢の原因につながることがあるようです。又、胃潰瘍や胃炎を引き起こす可能性があると言われています。

●下痢の原因は珈琲のタンニン
珈琲に含まれている他の成分としてタンニンというものがあります。このタンニンはポリフェノールの一種であり珈琲の苦味の元になっています。

ポリフェノールなので基本的には健康に良い作用が多く、実際に珈琲を飲み過ぎなければ腸の粘膜を収れんさせて下痢にならなくする作用があります。

しかし、珈琲を飲み過ぎてタンニンを摂取しすぎると、逆に腸の粘膜に刺激を与え過ぎてしまい、下痢の原因になってしまうことがあります。摂り過ぎない様に注意しましょう。

●下痢の原因は珈琲アレルギー
珈琲アレルギーの方がいます。珈琲アレルギーは症状が現れるまで時間がかかるので珈琲アレルギーである自覚がない人もかなり多いです。

珈琲アレルギーの場合には珈琲を飲むと吐き気や頭痛などの症状が出てくるのですが、下痢の症状を引き起こすこともたまにあります。

もし珈琲を飲んで下痢になるのであれば、実は珈琲アレルギーだったという可能性もあります。

●下痢の原因は珈琲に入れた砂糖
珈琲に砂糖をたっぷり入れる人がいます。下痢になったと思ったら実は珈琲ではなくて珈琲に入れた砂糖が原因であるということがあります。

砂糖を摂りすぎて血糖値が上がると、腸は水分を出して血糖値の濃度を下げようとします。

この腸から水分が出てくる作用が働きすぎると水分量があまりに増えすぎて下痢になるようです。

●下痢の原因は珈琲のミルク
珈琲を飲んで下痢になったと思ったら実は珈琲に入れた牛乳が原因だったというパターンもあります。また牛乳でなくて珈琲ミルク(珈琲フレッシュ)を珈琲に入れた場合にも、添加物が多いので、下痢になることがあります。

●下痢の原因は珈琲豆の酸化
珈琲豆は鮮度が大切であり、一度焙煎をすると時間の経過とともに少しずつ酸化が進んでいきます。酸化が進んだ珈琲豆を使用して珈琲を抽出すると下痢になることがあります。

挽いた後の粉の状態の珈琲豆を長期間経ってから使用するとかなり酸化が進んでしまうので、珈琲豆の鮮度が悪いことから下痢になってしまうことがあるのです。

②珈琲は貧血になる
珈琲を飲むと貧血になりやすくなるそうです。これは珈琲に含まれる「タンニン」という成分が鉄分と結合して、体内に鉄分が吸収されるのを妨ぎ、鉄分不足が生じて貧血になりやすくなるようです。

食事前1時間以内には珈琲を飲まないようにして、珈琲は食後30分後以降にすると貧血を引き起こしにくくすることができます。

③珈琲を飲むと口臭が悪くなる
珈琲には口臭予防もありますが、時間が経つと口臭を悪化させてしまうことがあります。これは珈琲に含まれている「タンニン」「クロロゲン酸」という成分が舌に付着すると口腔内が酸化して唾液の分泌が抑制されます。

唾液が出ないと、悪臭の原因となる物質が口腔内に残り、口臭が悪化します。ですから、珈琲飲んだ後洗い流せば予防になりますので、舌を口の天井に擦り付けるような感じで水を飲むといいようです。

④珈琲で脱水症状になることがある
珈琲に含まれているカフェインは利尿作用があります。利尿作用自体は新陳代謝を高めるので良いのですが、この作用によって脱水症状が出る可能性があるかもしれませんので、こまめに水分補給をしましょう。

⑤珈琲は睡眠の質を悪化させる
珈琲の覚醒作用で、寝つきが悪くなる、睡眠が浅くなる人もいます。又、利尿作用で夜トイレがしたくて目が覚めることもあります。又、利尿作用で夜トイレに行きたくなって目が覚めることもあります。 睡眠の4~6時間前には珈琲を飲まないようにしましょう。

⑥珈琲は妊婦にリスクを与える
珈琲の成分カフェインは胎盤でブロックされることなく素通りします。胎児はカフェインを分解する酵素持たないのでカフェインが胎児の脳に蓄積していきます。これが結果として流産や胎児の成長障害につながる可能性があるようです。


妊婦さんは、カフェインが入っているものを摂取しないようにしましょう。どうしても珈琲を飲みたい方はディカフェ(ノンカフェイン)のものなどを飲むようにしましょう。

⑦珈琲は尿路結石、カルシウムの吸収が妨げられる
胃の中が空っぽの状態でブラック珈琲を飲んだ場合、珈琲の成分の一つ「シュウ酸」は尿中のカルシウムと結合し、シュウ酸カルシウム結石となり、尿路結石になる可能性があります。そのため、ブラック珈琲は食後に飲むようにおすすめします。

しかし、食後に珈琲を飲むと、シュウ酸は食べ物に含まれるカルシウムと結合し、そのまま排出され、尿路結石のリスクは減少しますが、逆に消化管からカルシウムが吸収されなくなります。

但し、珈琲にミルク(牛乳)を入れて飲むと、カップの中でシュウ酸カルシウムが形成されるので、それぞれのリスクは回避されます。

⑧珈琲を飲むと歯が黄ばむ
黄ばみの原因は珈琲に含まれる「ステイン」です。ステインは、ポリフェノールの色素と、歯の表面を覆っているペリクルというたんぱく質の膜が結合した汚れのことです。ステインが歯に付着すると、歯の黄ばみの原因となります。

歯の着色汚れの原因となるのは、珈琲だけではありません。一緒に入れるシロップや珈琲ミルクなどが歯に付着することで汚れてしまいます。

虫歯になる可能性も上がるので、歯磨きをこまめにしたり、珈琲を飲んだらその後に軽く水を飲むなどで対策をすることができます。

珈琲を飲んで下痢や腹痛になったときの対処法

1.温かい飲み物を飲むようにする
可能であれば白湯が良いです。白湯以外では、ほうじ茶やルイボスティー、麦茶などは問題ありません。ホットミルクのような乳製品は人によっては下痢を悪化させる場合もあります。お腹をこわしているときは、ノンカフェイン、乳製品以外がおすすめです。

2.水分補給をしてお腹まわりを温める
摂取してしまったカフェイン濃度をうすめるために水分補給をしましょう。
また、下痢が起きているときは胃腸が刺激されている状態です。温めることで胃腸の動きも和らいで痛みが緩和されることがあります。

下痢にならずに珈琲を飲む方法

1.まずは珈琲の何が原因で下痢になるかを探る
原因がわかるとそれを除去することで解消します。原因がはっきりとわからないときは、まずはカフェインレスの珈琲にかえてみることで症状がおさまる可能性があります。

2.珈琲に牛乳を入れる
胃に牛乳の膜ができて胃腸への刺激が和らぐことで症状が緩和されることがあります。

3.アイス珈琲を避ける
アイス珈琲ではなく、ホット珈琲にすることで症状が緩和されることがあります。冷たい珈琲は胃腸に刺激をあたえることで、下痢や腹痛を起こしやすいと言えます。

4.自分に合った方法を見つける
このように、さまざまな方法を試してみることで自分に合っている方法を見つけ出すこともおすすめです。いずれの方法でも、少量ずつ飲むようにして一度にたくさんの量を摂らないように気を付けましょう。個人差によるものも大きいのですが、まずは自分に合った珈琲の楽しみ方を見つけてみましょう。

腸内環境を整えましょう

「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。なぜなら、食べた物で身体が形作られるからです。食べた物が栄養となり、血となり肉となるにはやはり胃腸が丈夫でなければできません。腸内環境をしっかり整えて、胃腸を丈夫にしましょう。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。