下痢はミネラルウォーター

下痢が続く原因はミネラルウォーター

これから夏になるとお水が欲しくなり、水分が不足すると脱水症状を起こし死んでしまいます。ですから、人間の体は殆ど水分で出来ていると言っても過言ではありません。

しかし、水にも種類があり時には昔から「水に当たる」という言葉があり、場合によっては下痢になる事があるのです。ではどんな水が下痢の原因となるのか、ご一緒に考えてみましょう。

人間の体は50%~75%は水で出来ている
人間の体は殆どが水で出来ています。性別や年齢での若干の差はありますが、胎児では体重の約90%、新生児では約75%、子供では約70%、成人では約60~65%、老人では50~55%を水が占めています。
ですから、人は水なしでは5日も生きていけないのです。

人の体は60兆~100兆個とも言われる細胞で出来ています。体重の約65%を占める水分の約3分の2は、これらの細胞内に存在しています。残りの3分の1は細胞と細胞の間に存在する細胞間液と血液にあり、それぞれ生命を維持するために働いています。

水分も摂り過ぎると下痢になる

水分は人間が生きていく上で欠かせないものですが、逆に水分を摂り過ぎて下痢になる事があります。

例えば、毎日夕方遅く、ビールを4、5本の飲んでから寝るという人は、朝方から午前中まで数回の下痢をする人がいます。水分を短い時間に2~3ℓ以上飲むと、胃腸の拒絶反応で下痢をするのです。

これは腸で吸収できる水分量が超えてしまうからなのです。水を飲むことはいいのですが、一度に大量に、1ℓ以上は飲まないようにしましょう。もちろんこの下痢はそのような大量にビールを飲むと言う習慣を止めれば下痢はおさまります。

日本人は食事に水分が多いものです。食べ物にもかなりの水分が含まれています。しかも同時に多くの飲料も摂っています。では、実際、食べ物にはどのくらいの水分が含まれるのでしょう。いくつかの実例を挙げてみましょう。

下記のグラフは食べ物の水分量です。

水分をたくさん摂って汗をかくことがないと、皮膚や膀胱から出し切れないので下痢をしたりすることがあるのです。

しかし腸内環境が健全であれば、少々水分を多くとったからといって、便の硬さに影響が出ることはほとんどありません。ですから、水分を摂り過ぎたからすぐに下痢になるということはありません。

水の種類によっては下痢になる

飲料水にはさまざまな種類があります。たとえばスーパーやコンビニエンスストアに行けば、「ミネラルウォーター」「海洋深層水」など、多種多様な水を手に入れることができます。日本ミネラルウォーター協会によると、現在流通しているミネラルウォーターは約1000銘柄にものぼるということです。

中には下痢の原因となるミネラルウォーターもあります。

日本では、農林水産省が、「ミネラルウォーター類」を4つに分類しています。

①ナチュラルウォーター
特定の水源から採取された地下水。濾過・沈殿・加熱殺菌以外の処理をしていません。

②ナチュラルミネラルウォーター
ナチュラルウォーターのうち地中でミネラル分が溶解した地下水。濾過・沈殿・加熱殺菌以外の処理をしていません。

③ミネラルウォーター
ナチュラルミネラルウォーターと同じ地下水に濾過・沈殿・加熱処理の他、オゾン殺菌・紫外線殺菌・ミネラル分調整・ブレンド・曝気等(ばっき:空気にさらすこと。

特に、下水処理で、微生物が有機物を分解するのに必要な酸素を供給するために、空気を吹き込んだり攪拌(かくはん)したりすること。)を行ったものです。

④ボトルドウォーター
地下水以外の水、あるいは地下水でも成分を大きく変化させる処理を行ったもの。処理方法に限定はありません。

一方、ミネラルウォーター先進国とも言えるヨーロッパ(EU)のナチュラルミネラルウォーターの品質基準は、日本のものとは異なります。

この基準の背景には、日本では「おいしくて安全な飲料水」が求められることが多いのに対して、ヨーロッパでは「健康のための飲料水」が求められているという、ミネラルウォーターに対する位置付けの違いがあると言われています。

ミネラルウォーターの成分分類の特徴

ミネラルウォーターをその成分で分類したときに「硬水」「軟水」に分けられます。硬水・軟水の基準には「硬度」が用いられています。

硬度とは、水に含まれるカルシウム濃度およびマグネシウム濃度で表される指標です。

硬度を分類する基準、1ℓ中のミネラルの含有量には以下の様な目安があります。数値が高ければ硬水、低ければ軟水ということになります。私達が通常、日本で飲んでいる水のほとんどが軟水です。

〇硬度:100以下は軟水

〇硬度:101~300は中硬水
〇硬度:301以上は硬水

硬水の特長

〇地下の岩石から時間をかけて溶けだした水
〇ミネラル含有量が1ℓ中100㎎以上含まれる
〇カルシウムやマグネシウムが軟水の約3倍以上くらいある
〇アルカリ性に傾いている
〇ヨーロッパに多い水
〇喉越しがまろやかでない
〇下痢になり易い

〇肉の臭み消しやアクを出やすくする効果があるので、肉の煮込み料理に使われる
〇硬度が上がると苦みを感じることがあり、ずっしりとした飲みごたえを感じる
〇紅茶や珈琲など香りを楽しみたい飲料や、素材の風味を活かしたい料理には適さない
〇硬水で体や髪を洗うと、カルシウムイオンやマグネシウムイオンの影響で、肌がつっぱったり髪がパサパサしたりすることがある

軟水の特長

〇地下の滞留年数が短いため硬度が低い
〇ミネラル含有量が1ℓ中100㎎以下含まれる
〇カルシュウムなどのミネラル成分が少ない水で火山性土壌なので弱酸性
〇日本に多い水、沖縄は硬水が多い
〇石けんなどは良く溶けるので洗濯には最適
〇味がまろやかで、和食料理には丁度良い
〇ミネラル分の少ない水はお腹への負担が少ないため、小さな子どもやお年寄りも安心、赤ちゃんのミルク作りにも使用
〇軟水は肌や髪にも優しく、身体や髪を洗っても心配はほとんどない

ミネラルウォーターを飲む時の注意

〇ヨーロッパでの水は硬水ですので胃腸の弱い方は下痢になり易いので注意して下さい
〇衛生設備が不十分な国ではお水に細菌が含まれており、感染症にかかるリスクもあります。
〇下痢になり易い人は硬度の高い水を選ばず、自分に合った水質のミネラルウォーターを選びましょう。
〇海外ではお水を飲まなくても、飲み物を作る際や野菜を洗う際に使う水が汚染されている場合もありますので、
必ず火を通した料理を注文しましょう。

ミネラルウォーターに含まれる成分

ミネラルウォーターには、カルシウム・マグネシウム・カリウム・ナトリウムなどのミネラルがイオン化して溶け込んでいます。

①マグネシウム
神経の興奮を抑える、骨などを作るためにも欠かせない栄養素です。過剰に摂取することで下痢や高マグネシウム血症などの症状をきたす恐れがあります。下剤にも用いられる成分になっています。

マグネシウムは体内に吸収されにくいばかりか、 大腸で水分の吸収を阻害する働きもあるため沢山摂ったり、普段飲みなれていない場合に下痢を起こす可能性があるのです。

いくら硬水といえども問題になるぐらいマグネシウムは含まれていませんので、通常時は問題ないのですが、 旅行で海外に行ったときや体調が悪いときに注意してください。

②カルシウム
骨などを強くするための成分です。小魚などに多く含まれています。カルシウムを多く摂り過ぎることで、結石ができる恐れがあります。また他のミネラルの吸収を阻害する可能性もあると言われています。

③カリウム
血圧の調整などに関わっている栄養素です。過剰に摂取しても排出されるため問題はないと言われています。しかし腎臓の疾患などを患っている場合には注意が必要です。

④ナトリウム
ナトリウムも欠かせないミネラルと言われています。過剰に摂取することで、高血圧や脳卒中などのリスクが高まります。

つまりミネラルウォーターを飲むことによって、これらの成分の影響が体に起こります。そのため胃腸などが強くない場合には、マグネシウムの働きによって下痢を起こす可能性があります。硬度の高いヨーロッパのミネラルウォーターでは下痢になり易いので注意しましょう。

下痢にならないためのミネラルウォーターの選び方

ミネラルウォーターは、硬度が記載されています。カルシウムとマグネシウムの量を数値化したもので、硬度が高い方がカルシウムやマグネシウムの溶け込んだ割合が多くなります。

そのため胃腸が強くなければ、この硬度をしっかり確認することが大切です。マグネシウムの量が多ければ、胃腸の症状をきたしやすいミネラルウォーターと言われています。

そのため下痢などを起こす場合には、硬度の低いお水を飲むようにしてください。硬度が低いミネラルウォーターでも、健康のためには十分効果があると考えられています。

それはミネラル自体が普段の生活でも十分採れているからです。ミネラルウォーターでしか補えないミネラルはありません。出来れば野菜や海藻類からミネラルをしっかり摂りましょう。

他の栄養素も同時に摂ることが出来ますので、ミネラル補給にはミネラルウォーターではなく野菜、果物、海藻類から摂りましょう。決してミネラルウォーターではミネラル補給は十分ではありません。

よく、自分はミネラルウォーターを飲んでいるから、ミネラルの補給は充分に足りていると勘違いされる方がおられます。決してそうではありません。くれぐれも様々な情報に惑わされない様に注意しましょう。

日本では海外のミネラルウォーターを買って飲んだら下痢が止まらないという報告もあるそうです。

硬水の長所に惹かれる部分もあるかと思いますが、下痢になることを考えると長所にこだわるのは止めましょう。

ミネラルウォーターは塩素消毒を行っている水道水と違い、塩素やカルキのにおいがしないので、おいしく感じられることが多いです。どうしても長所も取り入れたいと思われる方は、ラベルに記載されている硬度を見て、考えてはいかがでしょうか。

ミネラルウォーターは硬度が低いものを飲み、普段の生活でバランスの良い食事を摂るようにしましょう。
日本の水道水は軟水ですので、日本人の味覚には軟水が合っていると言われています。また、マグネシウムイオンの含有量が多い硬水は人によって体に合わないこともあるので、毎日の飲むお水としては軟水の方が良いでしょう。

下痢の改善には腸内環境を整える

下痢の改善は何といっても腸内環境をしっかり整える事です。というのも、「元気の元は胃腸」からと昔から言われている通り、腸内環境が整っているのでおなかの調子もいいのです。

多少体に悪い物を食べたり、飲んだりしてもおなかの調子がいいと腸内での活動が正常に働き、悪い物を速やかに排出したり、無害にしてくれるからです。

私たちは食べ物で身体が作られます。ですので、食べた物を十分に生かすためには腸内環境を整えなければなりません。

腸内環境が良いと多少無理をしてもすぐに回復できるものです。飲み過ぎたかな、食べ過ぎたかなと思っても、一過性の下痢をするもののすぐに回復します。

しかし腸内環境が悪いと、体調を崩した時には、なかなかもとにもどることが出来なくなります。特に下痢をすると、慢性的に下痢が続き、何年も続く事があるのです。

腸内環境を強化することは、健康になるためには非常に大切ですので、日頃から腸内環境をしっかり強化しましょう。腸内環境を良くするサプリメントを上手に利用するのは賢い方法です。