下痢の原因はピザ

下痢の原因はピザ

下痢の原因は様々ですが、下痢の原因は食べ物の影響がかなり多いようです。

最近はコロナ禍の影響でテイクアウトが多くなり、家に閉じこもっているストレスなどからついつい食べ過ぎて体調を崩す人もいるようです。


中でもテイクアウトと言えばピザ、と昔から多く利用され、王道のジャンクな味つけのものから、最近では健康に嬉しい野菜中心のヘルシーなもの、お子様やご家族をターゲットにしたバラエティ色溢れるものまで、たくさんの味が続々と登場しています。

そんな便利かつ、人との集まりなどで活躍してくれるピザですが、実は下痢の原因になる事があります。ではピザの何が原因で下痢になるのか、考えてみましょう。

下痢の原因となるピザの材料

ピザにはたくさんのバリエーションがあります。様々な具材が豊富です。ですが、バリエーションが多い事が多いと言うことは、下痢のリスクを増やす事にもなりかねません。

ですから、ピザで下痢になる原因もバリエーションに富んでいるのです。今回は原因を①食物不耐症 ②乳糖不耐症 ③食物アレルギー ④消化不良 ⑤塩分の摂り過ぎ ⑥過敏性腸症候群の6パターンに分けて考えてみましょう。

①食物不耐症

食品不耐症は、「特定の食品を適切に消化または完全に処理することができない」状態となる事で、慢性的に何らかの症状が出たり、病気に罹ったりする原因となることです。

食物不耐症食品を適切にあるいは完全に処理することが出来ない状態は腸内で未消化のままの物が残ります。

この未消化の物を体が「味方」であると認識しないことから様々な問題が発生します。タンパク質の未消化物に対する体の反応が慢性炎症を引き起こします。

治療せずに放置しておくと病気になりますが、適切な食事を食べるように心がけることによって症状は軽減されていきます。

食物不耐症の原因となる食べ物は主に小麦粉など(小麦、大麦、ライ麦)、牛乳、砂糖等です。多くのピザ生地には、小麦粉が使われています。

こうした小麦や大麦、ライ麦といった穀物に含まれる、タンパク質のグルテンテンと言う物質が、未消化物質となり、アレルギーのように激しい症状を起こさないまでも、「なんとなく」の不調を招いてしまい、体の調子が悪い時には下痢になる事もあるのです。

グルテンはピザやお好み焼き、天ぷら、お菓子、カレールーといった小麦粉や小麦粉を使用した加工品に含まれるため、米を主食としている日本人であっても比較的口にする機会が多い成分です。

食品不耐症の症状としては下痢だけでなく次のようなものが挙げられます。
●胃や消化管に関わる症状:腹部膨満感、お腹の痛み、下痢、便秘、大腸炎等

●肺、呼吸に関わる症状:慢性的な咳、喘息、気管支炎、副鼻腔炎

●皮膚に関連する症状:湿疹、乾癬等 神経学的な症状:慢性頭痛

●精神学的な症状:記憶力の低下、気分障害、うつ病、行動異常

●筋肉及び骨に関連する症状:関節炎、痛風

●性器や受精に関わる症状:不妊症、流産

●免疫に関わる症状:アレルギー、頻繁な感染症

●吸収不良に関わる症状:栄養欠乏症、貧血、骨粗鬆症

食物不耐症は食物アレルギーの有病率より高いと言われています。これに引き換え食物アレルギーは有病率1%以下、100人中1人に発生する程度の割合でしかありません。

②乳糖不耐性

牛乳をはじめとする乳製品には、乳糖と呼ばれる糖分が少量ですが含まれています。牛乳を飲んだ時に、ほんのりとした甘さを感じたことがある人も多いのではないでしょうか。それが乳糖です。
人によって牛乳を飲んだり、ヨーグルトを食べるとお腹がゴロゴロするというのは乳糖が原因といわれています。


乳糖に限らず、糖は体にとって必要不可欠な栄養素ですが、同時に消化をするのに負担がかかってしまうものでもあります。この乳糖に含まれている消化酵素のラクターゼという消化酵素が足りないと、乳糖不耐症になってしまいます。

ざっくり言うと、乳製品限定の消化不良といった感じです。ピザにはチーズがたっぷり使われています。特にモッツアレラ・チーズは乳糖がたくさん含まれています。日ごろから、牛乳で下痢をする体質の方は、ピザのチーズにも気を付けてください。

③食物アレルギー

小さい頃にアレルギーではなかったからといって、大人になってもアレルギーにならないとは限りません。今まで普通に食べていたのに、大人になってから突然アレルギーになってしまったという例は、実は珍しくはないのです。

大人になってからアレルギーになってしまうメカニズムは、現在のところ研究中の部分も多いので、断言することはできません。一説では、花粉症になってしまうときと似ていると言われています。

食品に含まれる物質が体内に長い年月をかけて蓄積し、その許容量を超えてしまうと体がその物質を異物と勘違いして過剰な防御を始め、自身の体を攻撃してしまと言う説があります。

胃や腸に異物と勘違いしてしまうものが入ってくると、体は驚きます。胃はそれを早く消化しようと、胃液の分泌を多くしたりしますし、腸は早く体の外に出そうとして、体中から水分を集めます。

その結果として水分の多い便となってしまい、下痢の原因となってしまうのです。
これは人によって違うので、食べ続けても全く問題ない人もいますし、あまり長い期間食べていないのにアレルギーになってしまう人もいます。

アレルギーの原因となる物質はタンパク質なので、それが含まれている食品を食べて口や唇がぴりぴりするなどの違和感がある等の症状が出る人は、一度病院で検査をすることをお勧めします。

ピザに使われていることが多い食品で、アレルギーの原因となるタンパク質が含まれている食品は以下の通りです。
●小麦粉

●甲殻類(エビやカニなど)

●乳製品(チーズなど)

ナッツ類


バナナ

ナッツ類やバナナは意外に思われるかもしれませんが、デザートピザとしてトッピングされているようです。

④消化不良

ピザは、なんとなくだけど消化が悪そうと思われる方も少なくありません。小麦粉に含まれるグルテンやラクトースなどの糖類、またチーズやサラミなどに含まれている油分なども、消化に時間がかかってしまいます。

もともとお腹が強く、あまり下痢をしない人でも、ピザを食べると少しお腹が重いような、張っているような感覚になったことはありませんか。

これは小麦粉に含まれる発酵性のオリゴ糖が原因で、糖が腸まで運ばれると腸内細菌のエサとなり、多量のガスが発生するのが原因といわれています。

ガスが溜まってしまうと、腸の壁が伸ばされ、ぜん動運動という消化に必要な動きがうまくできない場合があります。その結果、胃もたれや消化不良を起こしてしまい、うまく食べ物を消化吸収できません。

そうなってしまうと腸は、食べ物を無理やり外に出そうと体から水分を集めて便を軟らかくしようとします。それが下痢となって体の外に出されるのです。これは体調や、体質によって個人差があるものです。

ですので、ピザを食べたら絶対消化不良になる、ということではありません。ですが、心当たりのある人は一度にたくさんの量を食べないように気をつけて下さい。

⑤塩分の影響

ピザの生地には少量ですが塩が入っていますし、ピザのソースやチーズの中にも入っています。それらを総合して考えると、結構な量の塩分を摂ることになります。


まず塩分を体に摂り込むと、体内の塩分濃度が上昇します。体に必要な塩分は分解され体に吸収されますが、それ以外の不要な塩分は体の外に出さないとなりません。

しょっぱいものを食べると水分が欲しくなるのは、体内の塩分濃度を正常なところまで下げて、同時に水分を使って不要な塩分を出すための脳の命令なのです。ピザには塩分を含んだ食品が多く使われていることが多いので、ご自身で思っているよりも多く水分を摂ってしまっている場合があります。

また、もうひとつの原因として挙げられるのが、浸透圧性の下痢です。浸透圧性の下痢とは、食べたものの浸透圧(水分を集める性質)が高いせいで、腸が水分をうまく吸収できずに、そのまま体の外に出されてしまうことで起こる下痢です。この二つが相まって、普段はあまり下痢をしない人でも下痢になってしまったりするのです。

⑥過敏性腸症候群

さまざまな原因が重なって、普段ピザで下痢にならない人や、なった事の無い人でも引き起こしてしまう場合があります。そのひとつに、過敏性腸症候群というものがあります。

過敏性腸症候群とは、胃や腸に病気や異常が見当たらないにも関わらず、急激にお腹の調子が悪くなってしまう症状を指します。代表的な症状としては、通勤電車や会議の前などに、急に下痢を引き起こすというものです。

原因は、精神的なプレッシャーやストレスなどが関係していると言われています。さまざまな世代の中でも、20~30代に多いと言われています。検査をしたことがないから、これに自分が該当するのかわからないけど、普段からお腹が弱い。という人は、一度この症状を疑ってみてください。

この過敏性腸症候群の人にとってピザは、下痢になる可能性の高い食べ物といえます。とはいえ、その時の体調や時間、場所などと相談して、自分の体にあった量を食べることで楽しめます。

⑦その他

ピザの魅力のひとつといえば、たくさんの種類があることです。マルゲリータ、サラミなどの王道からシーフード、野菜中心のものやデザートピザなど、日々進化している食べ物です。ピザの具材でも下痢の可能性があります。ここで、下痢になってしまう可能性があるピザの具材をざっくりと挙げておきます。

1.トマトの具材で下痢に

トマトやトマトソースは、多くのピザの中に使われていますし、立役者と言っても過言ではないものです。このトマトに含まれているペクチンという食物せんいの影響や、リコピン不耐症が、下痢の原因になる場合があります。

2.肉類

ウインナーやサラミなどの肉類は、ピザにのっているだけでテンションが上がりますよね。実はこの肉類も、下痢の原因になってしまう場合があります。加工された肉類、特にウインナーやサラミには肉の脂が多く含まれているのです。

この脂も、腸で消化しづらいものなので、小麦粉やチーズの消化のしづらさと相まって下痢になる人がいます。

3.キノコ類

食物せんいが含まれているから体に良い、と思うかもしれません。実際、体質や体調、摂り方が正しく適量を摂れれば良いものなのですが、時には下痢の原因なります。キノコ類に含まれている食物せんいは、水に溶けにくい食物せんいです。

この食物せんいは、胃や腸で水分を吸収して大きく膨らみ、腸を刺激してぜん動運動を活発にして便通を良くする、というのが特徴です。本来であれば、ありがたいはたらきなのですが、先の小麦粉の膨張性と、不溶性食物せんいの膨張と水分を含む性質が合わさると、腸に大きな負担がかかり下痢になる可能性が高いです。

4.シーフード系

イカ、カニ、エビなど、シーフード特有のぷりぷり感と海の香りはたまらなく美味しいですが、同時に消化が悪い食材でもあります。消化が悪いと、腸はぜん動運動を活発にします。
その動きが活発になりすぎてしまい、下痢になってしまう場合があります。

下痢が長引かない為に

ピザで下痢になる原因をまとめると、食物不耐症、食物アレルギー、消化不良、浸透圧性の影響、過敏性腸症候群、具によるものがあります。自分がどのようなもので下痢になったのか、よく注意してみましょう。自分に合った方法で下痢の改善に努めましょう。


万一下痢になった場合、あるいは慢性的な下痢を抱えている方は、以下の事に注意しながら刺激の少ない食事をしましょう。
●水分を確保

●食物せんいの多いもの、豆・イモ類は少なめに

●腸管に刺激を与えるアルコール、香辛料、炭酸飲料、冷たい物などはひかえる

●アレルギーのある食品は避ける

●胃腸への負担を軽くするため、 一回に食べる量を少なくする

●油脂類は消化に時間がかかるため、 油脂の多い食品や料理はひかえる

● やわらかく調理したものを食べる

●果物は、症状のひどいときは缶詰などを利用

腸内環境を整えよう

「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。生活習慣病による病気の9割は腸内環境が悪くなることが原因だと言われています。食は命ですから、その食を命に変えるところは腸なのです。

食べた物が腸できれいに消化・吸収・排出されて食べた物が健康に貢献していることになります。腸内での正常な活動には腸内環境が良好でないとうまくできません。ですから腸内環境を整えることがとても重要なのです。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。