食中毒予防6つのポイント

下痢の原因・下痢にならない食中毒予防6つのポイント
夏は何かと下痢が多くなる季節です。

夏本番を迎え、高温多湿になると食べ物は傷みやすく、それにともない、下痢になる食中毒も増えてきます。

食中毒というと、レストランや旅館などの飲食店での食事が原因と思われがちですが、毎日食べている家庭の食事でも発生していますし、発生する危険性がたくさん潜んでいます。

食中毒を予防する6つのポイントから考えてみましょう。

食中毒を予防する6つのポイント
家庭での発生では症状が軽かったり、発症する人が1人や2人のことが多いことから風邪や寝冷えなどと思われがちで、食中毒とは気づかれず重症になったり、死亡する例もあります。

下記のポイントは厚生労働省のHPから抜粋したものです。家庭で出来る食中毒予防のためにチェックをしてみましょう。

食中毒予防6つのポイント

①食品の購入
②家庭での保存
③下準備品
④調理
⑤食事
⑥残った食品 

 

①食品の購入



1.肉、魚、野菜などの生鮮食品は新鮮な物を購入しましょう。

2.表示のある食品は、消費期限などを確認し、購入しましょう。

3.購入した食品は、肉汁や魚などの水分がもれないようにビニール袋などにそれぞれ分けて包み、持ち帰りましょう。

4.特に、生鮮食品などのように冷蔵や冷凍などの温度管理の必要な食品の購入は、買い物の最後にし、購入したら寄り道せず、まっすぐ持ち帰ましょう。
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② 家庭での保存



1.冷蔵や冷凍の必要な食品は、持ち帰ったら、すぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れましょう。

2.冷蔵庫や冷凍庫の詰めすぎに注意、目安は、7割程度にしましょう。

3.冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は-15℃以下に維持、温度計を使うと、より庫内温度の管理が正確になります。
細菌の多くは10℃では増殖がゆっくりとなり、-15℃では増殖が停止します。
しかし、細菌が死ぬわけではありません。早めに使いきるようにしましょう。

4.肉や魚などは、ビニール袋や容器に入れ、冷蔵庫の中の他の食品に肉汁などがかからないようにしましょう。

5.肉、魚、卵などを取り扱う時は、取り扱う前と後に必ず手指を洗うこと。
せっけんを使い洗った後、流水で十分に洗い流すことが大切。
簡単なことですが、細菌汚染を防ぐ良い方法です。

6.食品を流し台の下に保存する場合は、水漏れなどに注意する。
また、直接床に置いたりしてはいけません。
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③調理の下準備



1.台所を見渡して、生ゴミはその都度捨てていますか?
・タオルやフキンは清潔(フキンは特に菌が繁殖しやすい)ですか?
・せっけんは用意してありますか?
・調理台の上はかたづけて広く使えるようになっていますか?

もう一度、チェックをしましょう。

2.井戸水を使用している家庭では、水質に十分注意してください。

3.手をマメに洗いましょう。

4.生の肉、魚、卵を取り扱った後には、また、手を洗いましょう。
途中で動物に触ったり、トイレに行ったり、おむつを交換したり、鼻をかんだりした後の手洗いも大切です。

5.肉や魚などの汁が、果物やサラダなど生で食べる物や調理の済んだ食品にかからないようにしましょう。

6.生の肉や魚を切った後、洗わずにその包丁やまな板で、果物や野菜など生で食べる食品や調理の終わった食品を切ることはやめましょう。

洗ってから熱湯をかけたのち使うことが大切です。
包丁やまな板は、肉用、魚用、野菜用と別々にそろえて、使い分けるとさらに安全です。

7.ラップしてある野菜やカット野菜もよく洗いましょう。

8.冷凍食品など凍結している食品を調理台に放置したまま解凍するのはやめましょう。
室温で解凍すると、食中毒菌が増える場合があります。
解凍は冷蔵庫の中や電子レンジで行いましょう。
また、水を使って解凍する場合には、気密性の容器に入れ、流水を使います。

9.料理に使う分だけ解凍し、解凍が終わったらすぐ調理しましょう。
解凍した食品をやっぱり使わないからといって、冷凍や解凍を繰り返すのは危険です。
冷凍や解凍を繰り返すと食中毒菌が増殖したりする場合もあります。

10.包丁、食器、まな板、ふきん、たわし、スポンジなどは、使った後すぐに、洗剤と流水で良く洗いましょう。
フキンのよごれがひどい時には、清潔なものと交換しましょう。
漂白剤に1晩つけ込むと消毒効果があります。
包丁、食器、まな板などは、洗った後、熱湯をかけたりすると消毒効果があります。
たわしやスポンジは、煮沸すればなお確かです。
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④調理



1.調理を始める前にもう一度、台所を見渡してみましょう。
下準備で台所がよごれていませんか?
タオルやフキンは乾いて清潔なものと交換しましょう。
そして、手を洗いましょう。

2.加熱して調理する食品は十分に加熱しましょう。
加熱を十分に行うことで、もし、食中毒菌がいたとしても殺すことができます。
めやすは、中心部の温度75℃で1分間以上加熱することです。

3.料理を途中でやめてそのまま室温に放置すると、細菌が食品に付いたり、増えたりします。
途中でやめるような時は、冷蔵庫に入れましょう。
再び調理をするときは、十分に加熱しましょう。

4.電子レンジを使う場合は、電子レンジ用の容器、ふたを使い、調理時間に気を付け、熱の伝わりにくい物は、時々かき混ぜることも必要です。
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⑤食事



1.食卓に付く前に手を洗いましょう。

2.清潔な手で、清潔な器具を使い、清潔な食器に盛りつけましょう。

3.温かく食べる料理は常に温かく、冷やして食べる料理は常に冷たくしておきましょう。
めやすは、温かい料理は65℃以上、冷やして食べる料理は10℃以下です。

4.調理前の食品や調理後の食品は、室温に長く放置してはいけません。
例えば、O157は室温でも15~20分で2倍に増えます。
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⑥残った食品



1.残った食品を扱う前にも手を洗いましょう。
残った食品はきれいな器具、皿を使って保存しましょう。

2.残った食品は早く冷えるように浅い容器に小分けして保存しましょう。

3.時間が経ち過ぎたら、思い切って捨てましょう。

4.残った食品を温め直す時も十分に加熱しましょう。
めやすは75℃以上です。
味噌汁やスープなどは沸騰するまで加熱しましょう。

5.ちょっとでも怪しいと思ったら、食べずに捨てましょう。
口に入れるのは、やめましょう。

食中毒予防の三原則は、食中毒菌を「付けない、増やさない、殺す」です。
「6つのポイント」はこの三原則から成っています。
これらのポイントをきちんと行い、家庭から食中毒をなくしましょう。
家庭の食事が原因の食中毒が全体の20%近くを占めています。
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きれいと清潔は違う

「きれい」と「清潔」は違います。きれいな台所が必ずしも清潔で衛生的な台所とは限りません。
見たところピカピカに光った真新しい台所でも、食中毒菌はいます。

いたとしたらそれは、「きれい」なだけの台所です。それよりも、多少古くても、ちょっとした簡単な方法で食中毒菌がいなくなった台所、これが「清潔」な台所です。

きれいに見える食器や手指、ラップに包まれた食品なども必ずしも清潔ではなく、食中毒菌がいる場合もあります。
外見だけで安心せず、衛生的な調理、取扱いを心がけましょう。
食中毒の予防には「きれい」なことよりも「清潔」で「衛生的」なことが大切なのです。

食中毒は簡単な予防方法をきちんと守れば予防できる

食中毒には、O157やサルモネラなどの細菌による細菌性食中毒、食品に洗剤などの物質が混入したりして発生する化学性食中毒、毒きのこや自家調理のふぐなどを食べたときに発生する自然毒性食中毒などがあります。
とりわけ発生の多いのがO157に代表される細菌性の食中毒で、全食中毒のうち90%程度を細菌による食中毒が占めています。

細菌がもし、まな板に付いていたとしても、肉眼では見えません。しかし、目に見えなくとも簡単な方法をきちんと行えば細菌による食中毒を予防することができるのです。

それでも、もし、お腹が痛くなったり、下痢をしたり、気持ちが悪くなったりしたら、かかりつけのお医者さんに相談しましょう。
食中毒は簡単で基本的な予防方法をきちんと守れば、防ぐことができます。

もう一つの強力な食中毒予防策

それは体内にある自分の免疫力です。一般的に食中毒は、子どもやお年寄りほど影響を受けやすい傾向がみられます。
子どもはまだ免疫機能が十分に発達していないこと、またお年寄りの場合は体力の低下により免疫力も低くなっているためです。

このことから食中毒の予防には、免疫力も重要な役割を果たしていることがわかります。
体力が充実し、免疫力が高い人ほど、同じ食事をしても食中毒にかかりにくいのです。
免疫力は、疲労や睡眠不足が続いたり、ストレスを受け続けていると低下します。
また、仕事などが忙しくて食事をきちんと食べなかったり、風邪などを放置して体力が落ちている時も同様です。

免疫力の低下を避けるためには、まず睡眠や食事をきちんととること。
また、軽い運動や趣味などで気分転換をして、ストレスを解消することを心がけましょう。
仕事などの関係で生活が不規則になっている時には、できるだけ生ものは食べないといった自衛策をとることも大切です。

とくに腸には免疫細胞が数多くあります。
免疫細胞は60%~70%は腸内に集中しています。
善玉菌が増えて腸内環境が改善されると、免疫細胞の活動も高くなり、免疫力は大幅にアップします。
すると、食中毒菌をやっつける力がつくのです。

腸内環境を整えよう

「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。
腸にすむ多くの細菌のうち善玉菌と呼ばれる乳酸菌やビフィズス菌には、食中毒菌が腸管に侵入するのを防ぎ、からだの外へ排出する働きがあります。

腸内には、主に大腸には約1000種類、100兆個にも及ぶ腸内細菌(腸内細菌叢(そう)や腸内フローラとよばれます)が生息しています。

腸内細菌は、善玉菌と悪玉菌、そのどちらでもない日和見菌と、大きく分けて3グループで構成されています。

これらの菌は互いに密接な関係を持ち、複雑にバランスをとっています。
腸内細菌の中で一番数が多い菌は中間の菌で7割、次に善玉菌が多く2割、悪玉菌は少数で1割です。

このバランスで健康を維持しています。
しかし、このバランスが崩れると免疫力は低下し、食中毒にかかりやすくなったり、様々な不調を招きます。

日頃から乳酸飲料やヨーグルト、食物繊維の多い食べ物(ごぼうなどの根菜類、きのこ類、海藻類など)を積極的にとって善玉菌を増やし、腸内環境を整えることは食中毒の予防につながります。

腸内環境を整えると下痢は速く改善します。
腸内環境を整えるサプリがありますので上手に利用しましょう。