下痢の原因・働き盛りの女性の下痢
便秘だけでなく、下痢に悩む女性も多いものです。女性は男性よりも造りが複雑になっていますので、女性特有の体質故に下痢になる場合があります。
特に働き盛りの女性の方の下痢が多いようです。
目次
・下痢を起こす女性の身体の変化 ・下痢の原因は生理中のホルモン ・下痢の原因は性成熟期の仕事によるストレス ・生活の乱れで若年性更年期障害 ・下痢にもなる若年性更年期障害のチェックリスト ・生理前後の下痢の対処法 ・下痢を悪化させないために、控えるべき行動のまとめ ・腸内環境を強化しよう
下痢を起こす女性の身体の変化
女性の体と心は、女性ホルモンの影響を大きく受けます。
女性ホルモンは思春期から始まり老齢期まで続きます。
女性ホルモンは、月経周期や妊娠・出産など女性には必要なものです。
それだけではなく、動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果もあり、女性が男性より寿命が長い要因の一つに、女性ホルモンで守られていることが挙げられます。
ちなみにこの女性ホルモンの分泌は一生分でスプーン1杯程度。
女性の体にも男性ホルモンが分泌されているように、男性の体にも量は少ないものの女性ホルモンが分泌されています。
女性の思春期、性成熟期、更年期、老齢期でホルモンの分泌量は異なります。
こうしたホルモンの作用で体に不調が現れ、下痢など起こす可能性があるのです。
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下痢の原因は生理中のホルモン
生理周期は、約5日間の「月経期」から約8日間の「卵胞期」を経て排卵し、約15日間の「黄体期」を経て、また月経期へと戻ります。
排卵の前後で、体内では女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)が分泌されます
排卵が終わると卵巣にできた黄体から黄体ホルモンが分泌され、子宮内膜が増殖します。
この黄体ホルモンには子宮内膜を増殖させるために水分貯留作用があります。
そこで体内の水分が不足して便秘が起こります。
ところが生理の前になって黄体ホルモンが急激に減少すると、それを合図に子宮内膜に異変が起こり、内膜細胞の細胞膜にあるリン脂質からアラキドン酸が産生されます。
このアラキドン酸が原料になってプロスタグランディンが作られますが、このプロスタグランディンには子宮の平滑筋を収縮させる働きがあり、これで子宮から経血を絞り出しています。
また、この子宮の平滑筋を収縮する作用が生理痛の原因にもなっているわけです。
しかし同時に、プロスタグランディンは腸の蠕動を活発にもしますから、それで下痢しやすくなります。
生理前には便秘するのに生理が始まると同時に急に下痢が始まるというのはこの理由です。
他にもプロスタグランディンは食道の動きも活発にしますから、生理のときには嘔吐しやすくなります。
それと胃壁では粘液分泌を盛んにして胃の粘膜を保護する力が強くなります。
これは生理時の食欲昂進に関係しています。これら諸症状は人によって出方が異なります。
プロスタグランジンのほかに、自律神経のバランスが崩れると腸が不調になってしまうこともあり、生理によるストレスが原因でお腹がゆるくなっている可能性もあるようです。
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下痢の原因は性成熟期の仕事によるストレス
およそ19~45歳くらいまでの時期を性成熟期といいます。
性成熟期は、脳からの卵巣を刺激するホルモンと卵巣ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)のバランスが安定して、月経周期も定まり、心身ともに安定します。
しかし、この時期には仕事の忙しさから、ストレス や不規則な生活などが原因により自律神経が乱れて、腸内環境が悪化し、おなかの弱い人は少しの刺激でも下痢になる事があります。
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生活の乱れで若年性更年期障害
更に、生活習慣が乱れるとホルモンバランスにも影響し、更年期障害のような症状が出る人が増えています。
そしてこの状態は「若年性更年期障害」と呼ばれることもあります。
身体の不調の原因をストレスだと考え、放置する方も多くいます。
一般に20~30代はこの女性ホルモンの分泌がピークを迎えるため、更年期障害とは無縁なのですが、なかには若い女性でも、更年期障害は女性ホルモンが分泌の変化により自律神経が乱れることで起こるのに対し、
若年性更年期障害は、生活習慣の乱れがホルモンバランスや自律神経を乱し、更年期障害と似たような症状が出るものとなります。
若年性更年期障害は次のような生活が原因になるとされています。
•睡眠不足
•ダイエットなど栄養バランスが偏った食事
•ストレスが多い・・・など
これらの項目に当てはまる人で、身体に不調を感じている人は、まずは生活習慣を整えることが大切になります。
特に20~30代の女性は仕事や子育てに奮闘している人が多くなり、心身ともにストレスを抱えてしまう傾向にあります。
また若年性更年期障害を経験した人は、更年期障害の程度がひどくなりやすいともいわれています。
いずれ訪れる更年期を快適に乗り越えるためにも、今から女性ホルモンのバランスを整えていくことが重要です。
注意したいのが、生理不順や生理が止まるなどの症状がある場合です。
こちらは、女性ホルモンや卵巣の機能にも影響が出ている可能性があります。
卵巣機能の低下をそのままにすると、早期閉経に至ることもあり、妊娠・出産ができない体になります。
腸と脳には密接な関係があり、脳がストレスや不安を感じると、そのシグナルが腸に伝わって腸の働きに影響が及んでしまうのです。
腸の動きが不調になると下痢になりやすい状態になっていきます。
若いからといって安心していると、不調が長引いたり、悪化したりすることもあるので、原因や症状について知り、予防と改善に努めましょう。
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下痢にもなる若年性更年期障害のチェックリスト
次のチェックリストに3つ以上当てはまる人は若年性更年期障害の可能性があるので、心配な時は早めに病院で診てもらいましょう。 1.手足は冷たいのに首から上だけほてったり、汗が止まらなくなったりする 2.頭痛が起こりやすい 3.肩こり、腰痛がある 4.関節が痛んだり、しびれたりする 5.性交時に痛みがある 6.生理不順がある 7.疲れやすい 8.気分が落ち込む 9.イライラすることが多い 10.物事に集中できず、記憶力や判断力が鈍る 11.やる気が出ない 12.めまい、ふらつき、耳鳴りが起こりやすい 13.食欲不振 14.吐き気や腹痛が起こりやすい 15.動悸、息切れがある 16.不眠気味でしっかりと眠れない 17.肌が乾燥する 18.尿の回数が多く失禁してしまうことがある 19.排尿時に痛みがある 20.便秘や下痢をしやすい 目次へ
生理前後の下痢の対処法
下痢になる人は刺激物や吸収されにくいものなどを避けましょう。
具体的には、辛い食べ物やコーヒー、冷たい飲食物は消化管を刺激してしまうので避けてください。
カフェインは腸を刺激します。
デリケートになっている時期ですと余計に下痢が酷くなる原因です。
特にお腹周りを露出する服はお腹が冷えるので避けましょう。
生理中はとにかくお腹を暖めて、刺激しないことが大切です。
また、「糖類」や「人工甘味料」が含まれている食べ物も、水分を腸にためる作用があるため、生理中は控えめにしたほうが良いです。
特に、菓子やガムなどに使われている人工甘味料の中には、吸収されにくくお腹をゆるくしてしまうものもあるので要注意です。
また、早食いや食べすぎの場合も、消化不良を起こして腸を刺激するガスが発生してしまうという。
食事では腹八分目を意識し、ゆっくりと味わって食べましょう。
そのほか、腹部をあたたかくして体を冷やさないことも対策の1つです。
冷えの改善は下痢に限らず、生理痛にもよいといわれます。
冷やさないためには、お腹だけでなく首周り、手首、足首を温める服装を工夫することが大事です。
就寝時にも、ネックウオーマーやレッグウオーマーなどで首周り、手首、足首を温めるようにしましょう。
冷え症改善には、シャワーだけで済ませず、湯船でじんわり汗をかくまで温まることも効果的です。
また、急な下痢の症状で困ったときには、下痢止めの薬を飲んでもよいでしょう。
水なしで飲める下痢止め薬もあるので、携帯しておくと安心です。
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下痢を悪化させないために、控えるべき行動のまとめ
①冷たい飲食物や辛い物を食べない ②お腹を冷やす、体を冷やすなどの服装を避ける ③カフェインを取り過ぎない ④生理中の下痢がどうしてもひどい場合は、婦人科か一般内科に受診 ⑤我慢をしすぎない ⑥ストレスをためない工夫をする 目次へ
腸内環境を強化しよう
「元気の元は胃腸から」昔から言われているように、健康で病気知らずの人は胃腸がとても元気です。
ある医学博士は腸が汚れると病気になると、また生活習慣病の9割は腸内環境の悪化が原因と言われています。
ですから、腸内環境を整えれば、殆どの病気や、体の不調は改善されるということです。
それほど腸は健康に関与しています。腸が元気になれば自然と下痢も改善するのです。ホルモンバランスも整います。
腸内環境を整えるサプリメントがありますので、上手に利用しましょう。