下痢の原因・下痢・嘔吐を繰り返すノロウイルス
下痢の原因は時として予期せぬ時に起こることがあるものです。
外食した時に感染するなど、自分では食中毒にならないように気を付けていても、集団で感染し、下痢・嘔吐を発生することがあるのです。
特にノロウイルスには要注意です。では今季に入っての下痢・嘔吐の原因、ノロウイルスの実際例からみてみましょう。
目次
・下痢・嘔吐を繰りかえすノロの実例 ・ノロウィルスの予防 ・納豆菌は天然の抗生物資 ・納豆菌が下痢を抑制 ・腸内環境を強化
下痢と嘔吐を繰り返すノロウイルスの実際例
①ノロで34人食中毒、下痢・嘔吐は船橋のすし店
2020年1月23日付けの千葉日報によると、千葉県の船橋市保健所は22日、市内のすし店「にぎり屋 大膳」でにぎりずしなどを食べた男女34人が下痢や嘔吐などの症状を訴え、便からノロウイルスが検出されたと発表した。
同店のにぎりずしを原因とする食中毒と断定しました。34人の症状はいずれも軽く、全員快方に向かっているとのこと。
船橋市保健所によると、11日に同店で元会社の同僚24人で飲食した女性から17日に「約20人に下痢や嘔吐などの症状が出ている」と連絡があった。
同保健所が調べたところ、飲食者のほか、同店スタッフの男女2人もノロウイルスを保菌していたことが判明した。
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②ノロで20人下痢・嘔吐症状
2020年14日、千葉県は浦安市日の出7のホテル「東京ベイ東急ホテル」でランチビュッフェを食べた10~85歳の男女20人がノロウイルスによる食中毒にかかり、同ホテル内の該当の調理場とレストランを同日から3日間の営業停止にしたと発表した。
重症者はおらず、全員快方に向かっている。
県衛生指導課によると、患者はいずれも今月3日にホテル内の同じレストランで食事をした客。
4日夕ごろから嘔吐や下痢の症状が出て、同ホテルが市川保健所に連絡。
客とレストラン従業員双方の複数からノロウイルスが検出され、この食事が原因の集団食中毒と断定した。
③ノロで30人、嘔吐や下痢を繰り返す
千葉県は2019年12月12日、鴨川市小湊の旅館「吉夢」を利用した少なくとも30人がノロウイルスによる食中毒にかかったと発表した。 県は同日から14日まで旅館を営業停止の処分とした。 県衛生指導課によると、4~7日に旅館を利用した199人のうち、25~91歳の男女30人に嘔吐や下痢の症状がみられた。 30人はいずれも刺身や煮物など旅館提供の食事を食べていた。
④園児ら89人集団ノロで下痢や嘔吐
2019年12月17日付けのニュースによると、千葉市は16日、中央区の認定こども園と緑区の幼稚園で、ノロウイルスによる感染性胃腸炎が集団発生したと発表した。
市内では今季初の集団感染で、嘔吐や下痢などの症状を訴えた0~6歳の園児80人と職員9人の計89人が発症した。
重症者はおらず、全員快方に向かっている。
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⑤柏の小学校でノロ、72人感染性胃腸炎、下痢や嘔吐繰返す
柏市は2019年11月25日、同市立豊小学校でノロウイルスによる感染性胃腸炎が集団発生したと発表した。 1~6年生の男女70人と職員2人の計72人が嘔吐や下痢などの症状を訴えた。重症者はおらず全員快方に向かっている。
下痢・嘔吐を繰り返すノロウイルスを予防するには
①基本的な手洗いで下痢・嘔吐のノロ予防
ノロウイルスの予防だけでなく、すべての感染症の予防の基本となるのが「手洗い」です。
特に外から帰宅した時とトイレの後は、手に細菌が付着しているため清潔にしなければなりません。
食事の前は手に付着している細菌が食べ物を介して体内に入らないようにするために、手洗いを実践しましょう。
手をしっかり洗ってもノロは感染する
ノロウイルスは一般的な細菌の30分の1から100分の1ほどと非常に小さく、手のしわなどに深く入り込んで体内に侵入するチャンスを狙っています。
つまり手洗いの、洗い残しがあるのです。
しかも僅かなウイルスでも感染します。
洗い残しがないように爪の内側やふちのところ、指の又の部分、手のひらのしわの中など、洗い方が不十分になりがちな場所を、重点的に石けんを使って丹念に洗いましょう。
【手洗いの順序】
①まず流水で表面の汚れや付着物を落とします
②石けんをよく泡立てて、手全体に付けます
③手のひら、手の甲、指の間を両手を組むようにしてもみ洗います
④親指を片方の手で包み、しごくように洗います
⑤指先で手のひらのしわまでしっかりもみ洗います
⑥手首をつかんでもみ洗います
⑦爪ブラシなどを使って爪の間を丹念に洗います
⑧流水でよくすすいで石けんを落とします
⑨ペーパータオルで水分をしっかり取ります
⑩あれば消毒用アルコールを両手につけてすり込みます
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②苦しい下痢・嘔吐のノロは調理で予防
下痢・嘔吐の予防策として手洗いはもちろんですが、食材の調理方法も重要です。
下痢にならないためには中心部まで十分に加熱処理したものを食べることです。
カキをはじめ、アサリやホタテ、アカガイなどの二枚貝の内臓には、海水に生息している間にノロウイルスが蓄積されるため、生食は感染リスクが高いと考えられています。
ノロウイルスが活性化する時期は、二枚貝はもちろん、生食はできるだけ避けて、というよりは子供やお年寄りは、生は絶対に食べないように、しっかり加熱処理をしましょう。
目安は85~90℃で90秒以上の加熱して下さい。
これによって中心部まで十分に火が通り、下痢・嘔吐の感染を予防することができます。
③掃除と消毒をしっかり行い、下痢・嘔吐のノロ予防
ノロウイルスは水道の蛇口やドアノブ、便器など、多くの人が触れたり使ったりするものに付着し、それを触った人に二次感染を起こします。 トイレの手洗いなどは一見きれいなようでも常に水しぶきと共に汚れが飛び散っていることが多く、感染の危険性が高い場所です。 また、キッチンのまな板や包丁、ふきんなども人の手を介して菌が移りやすいところ。 毎日しっかり洗って消毒しましょう。 ノロウイルスは通常の石けんやアルコールでは十分に消毒できないので、熱湯または食品添加物(次亜塩素酸)や、次亜塩素酸ナトリウムを用いましょう。 台所用漂白剤など塩素系漂白剤(0.1%程度に)水で薄めて消毒します。
④体の外部だけでなく、体の内部からも下痢・嘔吐のノロ予防
私達は食べることで健康になり、病気を寄せ付けない身体を作ります。
日本人が毎日食べるあの大豆納豆には優れた作用があるのです。
下痢・嘔吐を起こすウイルスなどを抑制する働きを持っています。
その実際例として戦前の軍隊の事例があります。
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*納豆菌には天然の抗生物質がある
大豆納豆に含まれる納豆菌は殺菌・抗菌効果を実際に病院での治療に使っていた時期もあります。
それは、戦前の海軍で実際に赤痢やチフスなどの伝染病の患者さんに治療目的で利用されていました。
5ヶ月間もパラチフス菌を排泄していた保菌者に対して、納豆療法を実践したところ、短時間で排菌することができたという報告があります。
これは海軍医誌や北大医誌に、その論文が掲載されていることからも確認されています。
実際に大豆納豆の納豆菌には、病原菌に対する抗菌作用があり、チフス菌や赤痢菌、病原性大腸菌O-157を抑制する効果があることが報告されています。
納豆菌が生産するジピコリン酸の効果で、病原性大腸菌への抗菌効果があることも証明されています。
さらに納豆の胞子が小腸で発芽することで、病原性大腸菌やサルモネラ菌に対する抗菌作用を発揮することも証明されていますので、ぜひ普段から納豆を食べる習慣をつけてみましょう。
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*納豆菌には下痢を抑制する効果がある
納豆を普段から食べると、下痢・嘔吐を起こす様々なウイルスに感染しにくくなるという報告がされています。
これは納豆菌には、ジピコリン酸などの抗菌物質が含まれ、腸内病原菌の発育を抑制する作用があります。
ブドウ球菌、赤痢菌、チフス菌などのほか、最近では、病原性大腸菌O-157、インフルエンザ、ノロウイルス、サルモネラ菌などに対して優れた抗菌作用があるのに対しても強い抑制効果があることが判明しています。
納豆が苦手、毎日食べられないという方には納豆菌のサプリメントがありますので、上手に利用してみましょう。
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腸内環境を強化しよう
腸の権威者である、東京医科歯科大学名誉教授藤田紘一郎氏は病気の9割りは腸で予防できると言っておられます。
それほど病気と腸は深い関係があるのです。昔から「元気の元は胃腸から」と言われていますが、現代医学から証明されたことになります。
良い腸内環境には良い腸内細菌がたくさんいます。いわゆる善玉菌ですが、これが悪玉菌より数が多くなる事で腸内環境が抜群に良くなるのです。
しかも病気を寄せ付けない体を作るのですから、これを見逃すわけには行けません。
下痢の改善もいち早く治り、しかもその状態をキープすることで病気になりにくい身体を作るのですから、腸内環境をしっかり意識しましょう。
腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用してください。