下痢の原因は4つの糖質のFODMAP食
下痢の原因は時として通常、知らずに食べているものが下痢の原因となることが多々あります。例えば小腸で吸収されにくい糖質などが下痢の原因に挙げられます。いわゆるFODMAP食と言われます。
小腸で吸収されにくい4つの糖質
FODMAPとは4つの糖質を表す言葉で、「F=発酵性の」「O=オリゴ糖」「D=二糖類」「M=単糖類」And「P=ポリオール」を指しています。これらの糖質は小腸で吸収されにくく、人によってはこれらの糖質を多く含む食品をとると、体が早く体の外に出そうとして下痢を引き起こす原因になります。
O=オリゴ糖はパンや麺などの小麦食品と豆類
D=二糖類は牛乳やヨーグルトなどの乳製品
M=単糖類はフルーツやはちみつ
P=ポリオールはガムなどに含まれているキシリトール
といった糖質などです。
過敏性腸症候群の人たちは、これらの吸収されにくい糖質を含む食品がおなかの不調を呼び込んでしまうため、これらの食品を断って改善の兆候がみられないか試してみる価値は十分にあるでしょう。
納豆、ヨーグルト、キムチetc. “腸によい食事”が実は?!
実は、過敏性腸症候群の人にとって、この“腸によい食事”こそがおなかの不調を悪化させてしまっています。
過敏性腸症候群の症状は、ある特定の食品群が原因のひとつであることが近年の研究で明らかになりました。たとえば、食物繊維が豊富なごぼうやにら、発酵食品の納豆、ヨーグルト、キムチなどは、腸に異常がない人にとっては腸を整えるすばらしい食品ですが、過敏性腸症候群の人にとっては、腸の不調をさらに悪化させてしまう食品だったのです。
オーストラリアのモナッシュ大学で発見されたそれらの食品は「高FODMAP(フォドマップ)食品」と呼ばれ、FODMAPを避けた「低FODMAP食事法」は、アメリカのハーバード大学、イエール大学、コロンビア大学、ペンシルバニア大学などでも論文が発表され、いまや欧米の大学病院ではこの食事法が盛んに取り入れられており、“科学的な根拠がはっきりした、もっとも安全かつ有効性の高い食事法”として認識されています。
過敏性腸症候群の人が食べてOKな食品とNGな食品
【過敏性腸症候群の人が食べてOKな食品】
<穀物>
・米、玄米 ・そば(そば粉100%の十割そば) ・もち米、もち
・せんべい(米菓子) など
<野菜、いも、きのこ、豆>
・ブロッコリー ・ピーマン ・にんじん ・じゃがいも ・もやし ・大根
・たけのこ ・かぼちゃ ・トマト ・なす ・レタス ・キャベツ
・きゅうり ・ほうれん草 ・オクラ ・白菜 ・ショウガ ・豆乳
・木綿豆腐 など
<フルーツ>
・バナナ ・みかん、オレンジ ・キウイフルーツ ・いちご ・ぶどう
・パイナップル ・ブルーベリー ・レモン ・マスクメロン など
<乳製品>
・バター ・マーガリン(牛乳を含まないもの) ・チェダーチーズ
・ゴーダチーズ ・パルメザンチーズ ・モッツァレラチーズ
・カマンベールチーズ ・ゴルゴンゾーラチーズ など
<肉、魚介、卵、ナッツ、スパイス>
・ベーコン ・ハム ・牛肉 ・鶏肉 ・ラム肉 ・魚介類 ・卵
・アーモンド(10粒以下) ・くるみ ・ピーナッツ ・栗 ・バジル ・唐辛子
・カレー粉 ・シナモン など
<飲みもの>
・緑茶 ・紅茶 ・コーヒー(ストレートコーヒー1日1杯まで) ・ココア
・ビール ・ウイスキー ・ジン ・ウォッカ ・日本酒 ・水 など
<調味料、その他>
・マヨネーズ ・オリーブオイル ・メープルシロップ ・しょうゆ ・酢
・トマトソース ・マスタード ・ウスターソース ・味噌 など
【過敏性腸症候群の人にはNGの食品】
<穀物>
・パン ・うどん ・パスタ ・ラーメン
・ピザやお好み焼きなど小麦使用の食品 ・ケーキなどの焼き菓子全般 など
<野菜、いも、きのこ、豆>
・玉ねぎ ・にんにく ・きのこ類 ・アスパラガス ・スナップえんどう
・カリフラワー ・ごぼう ・セロリ ・さつまいも ・ねぎ ・にら
・大豆、豆類全般・納豆 ・絹ごし豆腐 など
<フルーツ>
・りんご ・柿 ・すいか ・桃 ・梨 ・さくらんぼ
・グレープフルーツ ・アボカド ・ドライフルーツ など
<乳製品>
・牛乳 ・ヨーグルト ・クリームチーズ ・カッテージチーズ
・リコッタチーズ ・プロセスチーズ ・ブルーチーズ ・アイスクリーム
・生クリーム など
<肉、魚介、卵、ナッツ、スパイス>
・カシューナッツ ・アーモンド(20粒以上) ・ヘーゼルナッツ
・ピスタチオ など
<飲みもの>
・アップルジュース ・オレンジジュース ・ウーロン茶 ・チャイ
・ハーブティー(強いもの) ・はちみつ入りジュース など
<調味料、その他>
・トマトケチャップ ・はちみつ ・固形スープの素 ・ガム
・キャンディ など
過敏性腸症候群の方によくよくお話をお聞きすると、パンやパスタなど小麦食品が好物ですとおっしゃる方が非常に多いです。肉や油物は控えているのになぜ下痢になるのだろう?と思われている方は、一度食事内容を、上の表に照らし合わせてチェックしてみましょう。
まずは、3週間、<過敏性腸症候群の人にはNGの食品>をすべてやめます。すると、おなかのさまざまな不調や不快感が消え、“おなかの声”がよく聞こえるようになります。
次の週からは1週間ごとにひとつの糖質を含むNG食品を食べ、自分のおなかの様子や排便の状態などをうかがいます。そうすることで、自分の腸にはどの食品がOKで、どの食品がNGかがよくわかるようになります。
過敏性腸症候群だからといって、NGの食品がすべて食べられないわけではありません。が、どれが大丈夫でどれがNGかは、根気強く探っていく必要があります。
腸内環境を整えよう
腸が元気で丈夫な人は長生きで健康です。病気を寄せ付けません。元気な腸になるには腸内善玉菌が多くなることです。腸内間環境が良好になるとすべての機能が元気になります。まずは腸内環境を良好にしましょう。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。