下痢の原因は多々ありますが、下痢の原因は食べ過ぎや飲み過ぎなど一過性の下痢から、冬に流行する感染症など様々です。
下痢の原因は冬に流行する感染症
冬は特に寒冷と乾燥でウイルスが繁殖しやすい環境になり注意が必要です。寒さや乾燥が厳しくなるにつれ、風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなどさまざまな感染症が増加します。 お子さんが「のどが痛い」という時、その大部分はウイルスや細菌に感染してのどに炎症を起こしている状態です。その多くはウイルスによりますが、最近ではリウマチ熱、急性糸球体腎炎などを引き起こす溶連菌感染症が多いようです。
溶連菌感染症と診断され、薬で下痢に
抗生物質を内服していて下痢になる場合もあります。抗生物質は細菌を殺す薬なので、病原菌だけでなく、腸内細菌まで殺してしまうために現れる症状です。
内臓が未発達な子供の場合、抗生物質を飲むとしばしば下痢になります。
そのため、抗生物質と一緒に胃腸薬も処方されることがあります。溶連菌感染症と診断された後、嘔吐が現れる場合もあります。
嘔吐については、その症状がいつ現れたかによって、溶連菌感染症そのものの症状と思われるケースと溶連菌感染症が引き起こした合併症の症状と思われるケースの2つに分けて考えることができます。
嘔吐が、溶連菌感染症と診断された直後に現れた場合には、溶連菌感染症による嘔吐と思われます。溶連菌感染症による嘔吐が少なくないことが2009年の小児科学会でも報告されています。
この場合は、溶連菌に対する抗生物質をきちんと飲み続けることで4~5日ぐらいで回復します。
完治しないと下痢をはじめ合併症で恐ろしいことになる
溶連菌感染症と診断されたときにしっかり完治させておかず、最初に罹ってから2~3週間経ってから嘔吐が現れた場合には溶連菌感染症が引き起こした合併症として急性糸球体腎炎と血管性紫斑病が疑われます。
急性糸球体腎炎
糸球体の炎症によって、タンパク尿や血尿が出る病気を総称して糸球体腎炎と呼びます。
急性糸球体腎炎(急性腎炎)は、一般的に4歳~10歳くらいまでの子どもで、晩秋から寒冷期に多く発症する病気ですが、成人や高齢者でもときどき見られます。
ほかの腎臓病と異なって、ほとんどの場合完全に治ります。
この病気の特徴は、タンパク尿回血尿、むくみ、高血圧が出現し、こうした急性期が過ぎると、一般的によくなるのも早い点です。
一般に急性期を過ぎると、むくみ(浮腫)が軽快するとともに血圧が正常に回復し、通常1~3か月後にはタンパク尿や血尿が消失します。
しかし、4~5か月後に腎生検(腎臓の組織検査)を行うと、まだ糸球体に病変が残っていることが多く、約6か月は医師の診療を受け、十分に経過を観察する必要があります。その後6か月くらいは無理のない生活をしましょう。
可能であればもう一度、腎生検で病気の程度を確認するのが最も確実です。
溶連菌の潜伏期間
溶連菌の潜伏期間は2~5日間ですが、実際は1~3週間も喉に菌が居座り続けることがあるためです。
嘔吐の他にどのような症状が現れているかに注意しましょう。食欲不振、脱水、頭痛、口の中の出血、アンモニアのような口臭が伴っている場合は急性糸球体腎炎の危険性があります。
家庭の中で気をつけること
食事
「熱い」、「辛い」、「すっぱい」といった“のど”に刺激の強いものは避けましょう。なるべくのどごしがよく、消化のよい食べ物にしてあげてください。
食べるのがつらいようでしたら水分だけでもしっかり摂るよう心がけてください。その場合も炭酸水といったの”に刺激を与える飲料水は避けてください。
のどが痛い時や食欲がない時の飲み物・食べ物
①食べて良いもの(のどに刺激のないもの)
● のどごしがよいもの:ゼリー、ヨーグルト、ババロア、プリン、ポタージュスープなど
● 消化のよいもの:お粥、パン粥、煮込みうどん、煮た野菜(ほうれんそう、にんじん、大根、じゃがいもなど)豆腐、茶碗蒸し、白身の魚など)
②避けたい食べ物(のどに刺激のあるもの)
● 熱いもの
● 冷たすぎるもの
● 辛いもの
● すっぱいもの
● にがいもの)
入浴
熱が下がれば、お風呂に入っても特に問題はありません。
その他のどに感
染する病原体
のど(咽頭・扁桃)に感染する病原体は、いろいろなウイルスや細菌があります。細菌では溶連菌が代表的ですが、ほかに肺炎球菌やインフルエンザ菌(インフルエンザとは関係ありません)といったものがあります。
溶連菌感染症の再発と家族への感染
溶連菌は咳やくしゃみなどで近くの人に感染(飛沫感染)します。溶連菌感染症は、繰り返しかかることもあります。大人になってもかかります。
溶連菌感染症の症状としては咳や鼻水がありませんが、日常生活の中で出る咳やくしゃみなどによって近くの人に感染(飛沫感染)することがあります。
また、溶連菌に汚染された食品が原因のこともあります。一人がかかったら家族、特に一緒に遊んでいる兄弟への感染に注意が必要です。
登園や登校について
いつ頃から幼稚園や学校に行ってよいかは、熱が下がってから、伝染のおそれがなくなってから、発病後7日を経過してから、治癒してから、などと言われています。
参考として登校(園)の目安ですが、文科省の解説*では、『適切な抗菌薬療法開始後24時間以内に感染力は失せるため、それ以降、登校(園)は可能である』と、又厚労省のガイドライン**でも『抗菌薬内服後24~48時間経過していること。ただし、治療の継続は必要』との記載があります。
さて、元気に遊べるようになると、お子さんもご家族も、もう安心と思いがちです。でも先ほどお話しましたように続発症(合併症)や再発のおそれがありますので、抗菌薬は医師が指示した期間中、しっかりと飲むように心がけてください。
腸内環境を良くしよう
「元気の元は胃腸から」と昔からよく言われています。また「風邪は万病の元」とも言われています。風邪を引かない様にするためには腸内環境を良好にして、免疫力を上げることが一番良い方法です。また、風邪に罹ったとしても、腸内環境が良好であれば、軽くて済みます。 おなかの不調を感じた時にも、腸内環境が良ければ早く回復します。下痢もそうです。まずは腸内環境を整えてみましょう。腸内環境を整えるサプリメントがありますので、上手に利用しましょう。
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