下痢の原因は様々です。食べ物やストレス、体質、病気、薬などが下痢の原因となります。また季節特有の下痢の原因もあります。
下痢の原因は山の湧き水を飲んだから
夏になると高温多湿で食べ物が腐敗しやすく食中毒による下痢の原因が発生します。同じ下痢でも、下痢の状態、下痢の期間、下痢の原因で重篤なる場合がありますので、下痢にはやはり細心の注意が必要です。
下痢の原因は山の湧き水
2017年6月6日のニュースによると、新潟県妙高市猪野山の山中で、わき水を飲んだ小学生とその家族43人が発熱や下痢などの症状を訴えるという報道がありました。
12人からカンピロバクターが検出される食中毒が発生しましたが、全員快方に向かっているという。
県によると、市内の小学校の3年生66人は5月26日、地域に伝わる水を調べる校外学習の一環で同所を訪れ、引率教員と共にわき水を飲んだ。
児童がわき水をペットボトルに入れて持ち帰ったところ、飲んだ家族も相次いで発熱や下痢を発症した。3人が一時入院したが全員軽症で快方に向かっているという。
カンピロバクターは野生生物などが保菌し、動物に汚染された河川にも生息している。井戸水やわき水の水質は変動するので、湧き水にカンピロバクター菌が混入し、生のまま飲んだことが原因とされています。
夏は特に生のまま飲んだり食べたりする時には細心の注意が必要です。加熱して食べられるものは加熱してから飲んだり、食べたりしましょう。
腸内環境の良し悪しで下痢が発生したり、下痢にならなかったりしますので日頃から腸内環境を整えておくことはとても大切です。
カンピロバクター菌とは
古くからウシやヒツジなどの家畜で流産や腸炎を起こす菌として注目されていましたが、1970年代に入りヒトにも腸炎を起こすことが判明し、我が国においても1982年には食品衛生法で厚生省に報告する食中毒事件票の「病因物質の種別」の中に加えられ、食中毒起因菌として指定されました。
カンピロバクター属の内で、ヒトに腸炎を起こす菌種としてカンピロバクター・ジェジュニとカンピロバクター・コリが知られていますが、実際に検出されるのはほとんどカンピロバクター・ジェジュニです。
カンピロバクター食中毒の症状
ヒトのカンピロバクター感染症では、発熱、腹痛、下痢、血便を伴う腸炎症状がみられ、治療をすれば2-5日で回復することが多いのですが、時に症状が長引く場合もあります。 また、まれに虫垂炎や腹膜炎等の下痢症以外の症状がみられることもあります。菌が体内に侵入してから発症するまでの潜伏期間が比較的長く、一般に2-7日間かかるのも特徴です。
カンピロバクター食中毒の.感染経路
下痢等の症状があるか、もしくは一見健康そうな家畜(牛、豚、鶏)、あるいはペット(犬、猫)などの腸管内にもカンピロバクターは存在し、これらの動物の排泄物により汚染された食品や水を介して人に感染します。 また、比較的少ない菌量(100個程度)で感染が成立することから、小児ではペットやヒトとの接触によって直接感染することもあります。鶏肉などの肉類は本菌により汚染されている可能性も高く、そのため、これらの食品はカンピロバクター食中毒の主要な原因食品にもなっています。 また、この菌は低温に強くて4℃でも長期間生存しますので、一般の細菌と同様に、または、それ以上に冷蔵庫の過信は禁物です。
カンピロバクター食中毒の発生状況
開発途上国、先進国を問わず全世界的に発生がみられ、細菌性腸炎の10~20%を占めるといわれています。
特に5歳未満の小児に発症の頻度が高く、日本のような先進国では年長児にも発症頻度の第2のピークがあります。
また、我が国で発生する集団食中毒患者数は最近ではノロウイルスによるものが最多ですが、以前は腸炎ビブリオ、サルモネラによるものが主流であった細菌性食中毒は、最近ではカンピロバクターによるものの方が多い傾向が続いています。
カンピロバクター食中毒の今後の問題点及び注意点
カンピロバクター食中毒の発生件数は、国の感染症情報センターの統計によると、2003年までは400件台であったものが、2004年558件, 2005年645件と増加しており、患者数も1999~2001年まで約1,800名でしたが、2002年以降2,000名を超え、2005年には3,439名にまで増加しました。愛知県では、1996年まではカンピロバクター食中毒の発生はほとんどありませんでしたが、1997年以降はほぼ毎年発生がみられ2006年には5件(患者数29名), 2007年には10件(患者数121名)発生しました。 また、1999~2005年に発生した全国のカンピロバクター食中毒事例のうち原因食品が判明したのは350件中182件で、鶏肉を中心とした肉類もしくは牛レバーなど内 臓の生食によるものが大半であったと報告しています。 さらに、飲食店での発生の他にキャンプ場などの野外活動と関連しての発生も増加しており、その原因として、バーベキューなどに用いる食材として、鶏肉が好んで用いられていることも一つの要因ではないかと推測されています。 多少生焼け状態でも鶏肉なら安全と過信され、カンピロバクター腸炎の発症率の高い食べ盛りの年長児は食べてしまう傾向にあるようです。 また、カンピロバクター腸炎発生にはその他の細菌による腸炎がピークを示す夏期(7-9月)よりやや早い5-7月にピークがみられ、サルモネラ、腸炎ビブリオ等による細菌性の食中毒の発生が少ない冬季にも発生が認められています。
カンピロバクター菌の副作用
さらに、問題になっているのは本菌がギランバレー症候群の原因ではないかと疑われていることです。ギランバレー症候群とは急激に発症する主として運動障害を起こす末梢神経疾患で、下肢の筋力低下による歩行困難、顔面の神経麻痺、それに重症例では呼吸筋も侵されて人工呼吸器が必要な場合も起こりうる病気ですが、本症候群とカンピロバクター菌との関連が推測されています。
発症の頻度はカンピロバクター患者1000名あたり1名程度と非常に低いものの、腸炎が完治してから10日程経過した後に発症するため、病院関係者、衛生行政職員は腸炎が完治した後の患者の動向にも注意を払う必要があるものと思われます。
腸内環境を強化しよう
健康の要は何といっても「腸」にあります。私達は食べる事で健康を維持します。だから食べた物が役立つためには食べた物が様々な過程を経て栄養として吸収されなければなりません。 また食べ物のかすも上手く処理されなければ健康を維持することはできません。 こうした機能を一手に担っているのが腸内活動なのです。腸内活動が正常に行われるためには腸内の善玉菌の活躍がなければなりません。現代人はこの腸内善玉菌が減っています。 腸内善玉菌をしっかり強化しましょう。善玉菌を増やすサプリメントがありますので上手に利用しましょう。
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