下痢の改善には乳酸菌

下痢の原因は様々です。急性の下痢から、慢性の下痢、心配のある下痢、心配がない下痢など人によって、その症状も色々です。

しかし、共通している下痢の原因は腸内環境が非常に悪いということです。

腸内環境を改善する菌乳酸菌

腸内環境を改善することで知られる乳酸菌腸に良い影響をもたらす「善玉菌」と呼ばれる菌です。

逆に、悪い影響をもたらす菌を「悪玉菌」と呼びます。
悪玉菌は腸が「戦う力」をつけるためにも最低限の量は必要なものですが、増えすぎれば便秘や下痢を起こしたり、有害物質を発生させたりと、さまざまな弊害があります。

乳酸菌には、次のような効果があると考えられています。

🔷【腸内における乳酸菌の役割】

 ・悪玉菌を減らして腸内に毒素が溜まるのを予防する。

・腸に入ってくる病原菌と戦い、病気から人体を守る。

・抵抗力を高めて病気になりにくくする(アレルギーを予防・改善する)。

・いろいろなガンを予防する。

・体内のコレステロールを排出する。

・便の水分を調整して適度な水分量の便を作り出す。

・腸を動かし、便を外に送り出す。

乳酸菌というと、腸が働きすぎて下痢がひどくなるのでは?という印象がありませんか?
実際、そんなことはありません。

ただし、乳酸菌をヨーグルトで摂取する場合、消化できない乳糖を含んでいるので下痢を悪化させてしまう可能性もあります。下痢の時に冷たい食べ物を食べるのも避けたいことですね。

乳酸菌が腸内環境を改善して、便の状態をよくしてくれることは確かです。重要なのは乳酸菌の摂取の方法ですね。普段の食生活から乳酸菌を摂取したい、という方にお勧めなのは、漬物や味噌に入っている植物性乳酸菌です。

味噌汁や漬物の乳酸菌は「プロバイオティクス」であり、胃酸で死んでしまうことはありません。「プロバイオティクス」とは、胃酸に負けず生きたまま腸に届く強い菌やそれらを含んだ食品のことを言います。

乳酸菌は例え胃酸で死んでしまってもきちんと腸内環境の改善に役立つのですが、生きたまま腸に届く乳酸菌はより腸内環境を整える機能が高い、抵抗力を高める作用が強い、などと考えられています。

乳酸菌は熱に弱いので、味噌汁にした場合には加熱しすぎないようにしましょう。


その他のプロバイオティクスとしては、納豆に含まれる納豆菌が知られています。 意外にも身近なところにプロバイオティクスはあるのですね。

ちなみに、漬物の仲間であるキムチにもプロバイオティクスである植物性乳酸菌がたくさん含まれています。ただし、辛いものは腸を刺激して下痢になりやすいので、食べ方には注意してください。

熱や胃酸で死んでしまった乳酸菌も、もともと腸内に生きて存在している乳酸菌のえさとなったり、応援してくれる成分になることがわかっています。どんな形で乳酸菌を摂取しても、無駄になることはありません。

腸内環境を整えよう

「薬に頼らず、自然な力で腸内環境を改善し、下痢を治したい」と考える方は、いろいろな乳酸菌を摂取して「自分に合う乳酸菌」を見つけましょう。

持続して摂取することが大切なので、忙しくてなかなかきちんとした食事が摂れないという方は、腸内環境を改善するのに必要な乳酸菌サプリメントで摂取するのもお勧めです。