ストレス下痢に良い食事

 下痢の原因は様々ですが、慢性の下痢が続く場合は、食生活を改善することも取り組まなければいけません。

ストレス下痢を解消するには?

慢性の下痢はストレスで起こる場合も少なくありません。
ストレス性の下痢で悩んでいる方は、ストレスを解消するために、幸せ物質(セロトニン)を作る食材なども積極的に摂りましょう。

食事から得たタンパク質からつくられる必須アミノ酸とビタミン類が合成されると、歓喜や快楽を伝えるセロトニンや、気持ちを奮い立たせるドーパミンなどの物質ができ、幸せや満足感を感じるようになります。ただし、食品に含まれるビタミン類は、腸に届いてから腸内細菌が作り直すことで活用できるようになります。

こうして、食事から摂取した必須アミノ酸から、腸内細菌のはたらきでセロトニンのモトがつくられると、それが脳に届くとセロトニンとなり、リラックスや幸福感などの感情を発生させます。腸内環境が良いと十分な量のモトが脳へ送られるため、セロトニンが増えて精神状態が安定する一方、腸内環境が悪いとセロトニンが足りずにイライラや不安感の原因になります。

 食品のビタミンがきちんと活用され、幸せ物質もたっぷり分泌されるのには、腸内細菌が元気であることが大切なのです。特に腸内細菌のエサ・食物繊維(ゴボウ、ニンジン、ブロッコリー、海草類など)をたくさん食べるとビタミンB群の合成力が大幅に高まり、セロトニンやドーパミン分泌にもつながります。

 一方で、ストレス解消のために甘いものや栄養が偏ったもの、好きなものだけをとり続けると、腸内細菌のエサが腸に届かなくなり、腸内バランス崩壊の危機に陥りかねません。セロトニンやドーパミンがうまくできず、余計イライラすることもあるので注意しましょう。

こうしたリラックス、安心感、幸福感などをもたらし、別名「幸せホルモン」とも呼ばれているセロトニンの割合は、約2%が脳、約8%が血液中、約90%が腸にあります。ですからいかに腸内環境が大切かがよくわかります。

更に、脳と腸が情報を交換しています。脳と腸は、身体中にはりめぐらされたネットワークを通して常に情報交換をしています。それぞれの器官を健康な状態に保つことで、良い情報がめぐるすこやかなサイクルが生まれます。良いサイクルの下ではストレスも緩和されてくるのです。


 
幸せ物質をつくる食材♡

肉類や乳製品には、幸せ物質セロトニンの材料となる必須アミノ酸のトリプトファンやビタミンB群などが豊富に含まれています。

①特にオススメなのは牛の赤身肉。
これらの食べ物から幸せ物質セロトニンがたくさん分泌されれば、ストレスと関連の深い便秘や下痢などの症状の解消にもつながります。
 もちろん、野菜や海藻類などを中心としたバランスのいい食事を心がけることが大前提。その上でストレスがたまってしまった時などに牛の赤身肉を食べるようにしましょう。

ただし、肉中心の食生活は腸にとってはNG。

とりすぎると大腸がんなどを誘発する恐れがあるので気をつけましょう。
また、特にお腹が弱い方は腸内環境を整えるために、毎日の生活に善玉菌のサプリメントなども上手に活用するといいですよ。

②発酵食品と食物繊維
腸内環境を善玉菌優勢にしておくためには必要な食品です。これらも積極的に摂り入れましょう。

●大豆食品
大豆食には、セロトニンの材料となるアミノ酸の一種「トリプトファン」が含まれています。この「トリプトファン」は、バナナやブロッコリー、サバなどに多く含まれている「ビタミンB6」や、米、パンに代表される「炭水化物」と合わせて摂取することで、セロトニンの生成が促進します。

●添加物の無い自然味噌
自律神経研究の第一人者で腸のスペシャリスト・小林弘幸教授によると、味噌に含まれる必須アミノ酸やビタミン群は、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌を促し、メンタルトラブルを防いでくれるそうです。セロトニンの不足を防げれば、うつ病、睡眠障害、パニック障害、強迫性障害などの予防・改善が期待されます。

味噌は大豆や米、麦などを蒸したものに食塩と麹をまぜて発酵させた調味料ですが、いま、その市場を席捲しているのが「だし入り味噌」です。メーカーによって種類はさまざまですが、実に多くの旨味素材が使われています。

「かつおエキス」「かつお節粉末」「宗田かつお節粉末」「昆布エキス」、化学調味料の「アミノ酸等」を添加、添加物だらけのお味噌が多いのが現状です。

本来、味噌には添加物など不要なのですが、安い味噌になると大豆粕、アルコールなどで作られています。本来の味噌とは程どおくなっています。

「だし入り味噌」が登場したのは1982年。だしをとる手間を一掃し、味噌にだしが入ったことで地域を越えて好まれる味になったと言われ、多くのメーカーが追随したことは言うまでもありません。

●バナナ
バナナは夏に効果的な果物です。紫外線が強まる夏に肌の健康を整えてくれる「ビタミンB群」や、暑さで寝苦しくなる夏の夜に、睡眠を促してくれる「セロトニン(=トリプトファン)」なども含まれています。

③食べ物だけじゃない!「セロトニン」をつくる方法
●太陽の光で目覚める
太陽の光は、自律神経が目覚めるだけでなく、生活リズムの改善にも効果があります。朝日を浴びてセロトニンが分泌されることで、14~16時間後に眠気を促すメラトニンが分泌され、睡眠のサイクルが整います。

●深呼吸ウォーク
深呼吸ウォークは、「歩行」+「呼吸」のリズム運動の組み合わせ。このリズム運動をするとセロトニン(幸せホルモン)が出るといわれています。ストレスのケアにも効果的です。

●口角を上げて笑顔をつくる
口角を上げて笑顔をつくると、脳が「楽しい」と勘違いして、癒しホルモンのセロトニンや多幸感をもたらす神経伝達物質のエンドルフィンが分泌されます。心から楽しいと思っていなくてもOKです。しかも、笑顔は免疫力もアップさせるという研究も。セロトニンが分泌されて幸福感をおぼえると、腸内細菌のバランスが整って免疫力が上がるのだそうです。

続く下痢に優しい食事はこちらを参照

下痢の改善は腸内環境を整えよう

「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。健康の要は何といってもおなかが丈夫であることにつきます。おなかが丈夫という事は免疫力が高いという事です。

免疫力の高い人はたとえ有害な物が体の中に入ってきたとしても腸内で十分に処理する事ができるからです。腸内には免疫細胞が約70%位存在します。

腸内に免疫細胞が多くいるお陰で、有害な物質やウイルスなどが入ってきたときに、即座に死滅させることが出来るのです。腸内環境が良いとまた、腸内が正常に機能し、幸せ物質セロトニンやドーパミンも正常に作られます。

逆に腸内環境が悪いと腸内での正常な働きが出来なくなり、「幸せ物質」セロトニンも作れなくなります。

ですから、腸内環境が悪くて下痢が続くと気持ちが落ち込んだり、力が入らないのも仕方がありません。

下痢が続く、すぐ下痢になる方はまずは瀬勝習慣を見直すと同時に、腸内環境を整えましょう。腸内環境を整えるサプリメントがありますので、上手に利用しましょう。そして、健全な体を取り戻しましょう。

一日も早くおなかの調子が良くなるといいですね。