いまやスーパーマーケットでは1年中することができるバナナ。カフェテリアなどでも購入できるようになりました。
バナナは下痢にいいの?便秘にいいの?
バナナはビタミンCやビタミンB6などのビタミン含有量が多く、1本あたりの熱量は100カロリー程度。果物の中では高めですが、脂肪分は微量しか含まれておらず(バナナにもよりますがほとんどは1グラム以下、0.2グラム程度)、おやつで食べてもバナナが原因で太るということはありません。
バナナは消化によくエネルギーに変換されやすいので、朝食に向いているといわれています。そして、「下痢の時によい」という考え方もあります。実際、まだ腸の機能が完全でない赤ちゃんの離乳食にも使われます。
ところが、「バナナで下痢になった」というお話もよくあります。いったいどちらが正解なのでしょうか?
バナナには「下痢にも便秘にもよい要因がある」と言えます。まず、バナナに含まれる食物繊維です。
・バナナの成分
バナナには、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維のどちらも含まれていますが、 目で見ても筋のようなものがあるのがわかるように、不溶性食物繊維のほうが多く、腸を刺激して排便を促す効果が高いと言えます。となると、下痢よりは便秘に適した食物繊維が多く含まれていると言えます。
次に、バナナには天然のオリゴ糖が含まれています。オリゴ糖はビフィズス菌のえさになるので、腸内環境を改善するのに役立つ成分です。
オリゴ糖は「難消化性」という性質があり、腸で吸収されにくく低カロリーの糖としてダイエットにも使われています。消化しにくいという点では、下痢の時には適さないかもしれません。オリゴ糖で下痢になってしまう場合でも、一過性のものです。腸がなれてしまえば問題はありません。
また、消化によいというのは「よく熟したバナナ」に限られます。最近のバナナは随分青いもの、黄色くてもそれほど黒い点が表れていないものが売られています。消費者がそのようなバナナを好むからですが、これらのバナナはまだまだ硬く、成熟していないので、消化によいとはいえないのです。
そのため、バナナを2本3本と多めに食べてしまうと、下痢になる恐れがあります。南国の果物ですので、「体を冷やす」とも言われています。下痢がひどいときには、そのままのバナナはむしろ避けたほうがよさそうです。 つぶしたり少量をよく噛んでいただくなどして食べるようにしましょう。
普段から腸内環境を改善するために食べる・便秘改善のために食べるのであれば、大いにお勧めします。ダイエットにもお勧めされることはありますが、朝食を1度バナナに置き換える、おやつをバナナにする、という程度であればよいでしょう。
ただし、ダイエットだからと言ってバナナだけでは栄養価が非常に偏ってしまいますので、ご注意くださいね。牛乳と一緒にいただいたり、サラダに乗せたりと食べ方のバラエティー も豊かにしましょう。焼いたバナナや、ホットケーキに混ぜるなどしてもなども甘みが強くなっておいしくいただけますし、消化にもいいですよ。
下痢の改善は腸内環境の強化
「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。特に食事は腸の健康状態に直接影響します。つまり腸内環境に響くのです。腸内環境が健全なら腸内の活動は正常となり、健康を維持できます。
慢性的な下痢の人、下痢になりやすい人などは腸内環境が整っていないことが多いものです。下痢の改善はまず腸内環境を正常化することから始めましょう。腸内環境を強化するサプリメントがありますので上手に利用しましょう。