便利なインスタント食品が増えた現代では、驚くほど多くの食品がお湯を注ぐだけ、あるいは電子レンジにかけるだけで美味しく食べられる時代となりました。
中でもインスタント飲料は、お湯だけで簡単に一品のおかずになることから、スープを筆頭に特に冬場は需要が高まります。
また、ミルクティーやコーヒーなど、嗜好品である飲料も人気です。特にスティックコーヒーは、一杯分のコーヒーがスティック状の袋に入っていて、お湯を注ぐだけで誰でも簡単においしく作れるので、人気の飲み物として定着しているようです。ですが、スティックコーヒーも下痢の原因として例外ではありません。
今回は、スティックコーヒーで下痢になる原因を見てみましょう。
スティックコーヒーとは
スティックコーヒーの市場規模は、2010年には100億円ほどでしたが、2015年には300億円まで増加し、近年ではカフェオレや抹茶オレなど種類も豊富、カフェインレスやシュガーレスといった顧客のニーズにもあわせて多様化が進み、今後も市場規模は増え続けていく傾向にあるようです。
スティックコーヒーの原料
代表的なスティックコーヒーの原料としては、次のようなものが挙げられます。
「砂糖、植物油脂、コーンシロップ、甘味料(アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物)、インスタントコーヒー、全粉乳(カゼインを含む)、乳糖、乳たん白、デキストリン、食塩、pH調整剤、乳化剤、香料、微粒酸化ケイ素 」
スティックコーヒーの原料の危険性
①カゼイン成分
「カゼイン」とは牛乳に含まれているプロテインです。 現在、市販のプロテイン製品で人気があるのが「ホエイプロテイン」ですが、ホエイも牛乳から抽出されるプロテインです。
カゼインに対してアレルギー反応を示す人は意外と多く、牛乳を飲んで下痢になってしまう人は特に注意が必要です。
カゼインという成分は生活習慣病の原因となり、特に女性の場合、女性器系の疾患、つまり妊娠などに関係して良くない影響が出るようです。
②甘味料または人工甘味料
アスパルテームという人工甘味料は、砂糖の200倍の甘味があるといわれています。また人工物のため体内で分解されず、異物として体内を巡回してしまうとも言われています。
結果として、肝臓や免疫機能を低下させ、下痢の症状を起こしやすく、また普通の下痢とは違う容態になる可能性があります。
また、L-フェニルアラニン化合物は身の回りのインスタントグルメにも含まれる添加物で、こちらも砂糖の約180から220倍の甘味があると言われています。 摂取量によっては、頭痛やめまいの原因になり、不眠や視力や味覚障害を引き起こす原因ともなると言われている成分です。
③pH調整剤
pH調整剤は、腐敗防止や変色防止の目的で加工食品などに含有されている食品添加物の総称です。 よく見かけるのはコンビニのおにぎりでしょうか。そのほか、多くの加工食品で広く利用されています。 pH調整剤は食品のpHを弱酸性(6.0~6.5)になるよう調整するもので、食品の腐敗を抑える添加物です。
そのため多量に摂取すると腸内の酸性度が変わってしまい、そこに棲んでいる腸内細菌まで殺してしまう可能性が出てきます。腸内細菌の生育バランスが崩れると腸内環境が乱れると考えられており、そのために腸が敏感な方は下痢になってしまうのです。
pH調整剤はあらゆる加工食品に入っていますので、一つ当たりの含有量は少なくても、摂取する機会が多いために摂り過ぎになる傾向が非常に大きく、注意が必要です。
スティックコーヒーを上手に飲もう
以上のように、添加物がふんだんに使用されているスティックコーヒーは、飲む量に気を付ければOKですが、飲み過ぎが体に悪いことは明白です。
スティックコーヒーも、1日に1杯程度の適量なら体への影響はありません。 飲む量を調整し、上手に付き合うことができるなら、気分転換を楽しんだり息抜きをしたりするのに、様々な味を簡単に再現できるスティックコーヒーはぴったりだと思います。
また、スティックコーヒーに含まれる添加物は体に悪いものもありますが、すべてのスティックコーヒーがそうであるとは限りません。原材料をよく見てから購入する習慣を身につけたいものです。
腸は添加物の影響を受けやすい場所。だからこそ労わりたい。
人は食べた物でエネルギーを作り、元気に過ごすことが出来ます。 ですが、いつも体に良いものばかりを摂っているわけではありません。
自分でも気づかないうちに内臓を傷つけるような物質、食品を口にしています。また体内に入ってからも、様々な化学反応によって、活性酸素をはじめとする体に有害な物質が発生していたりするのです。
こうした有害物質も腸内環境が正常であれば、速やかに外へと排出されます。ですから、まずは腸内環境を整えるところから始めてみてほしいのです。そうすれば大抵のおなかのトラブル、下痢の改善は一段と早くなります。
また、身体に良い物を摂ることはもちろん大事ですが、それと同じくらい身体に悪いものに気をつけて、上手に避けることも大切です。
健康を維持するには、正しい知識と習慣を身につけることが欠かせません。悪いものはしっかり外へと排出し、良いものはきちんと摂り入れられる体、腸内環境を作っていきましょう。
そのためには良質な腸内細菌が欠かせません。最近では腸活ブームというのもあって、数多くの腸内細菌がサプリメントとして販売されています。また睡眠の質をあげたり、回復力を高めたりといった腸内細菌もあるようです。色々な種類を試してみて、自分のおなかにぴったり合う腸内細菌をみつけてみましょう。