下痢の原因となる食品の一つに加工食品があります。その中でも聞き慣れない名前だと思いますが、「超加工食品」は様々な健康リスクを抱え、危険な食品と言われています。
食べはじめたらどうにもやめられなくなる不思議な魅力のお菓子、スナック菓子があります。しかしこのスナック菓子は下痢になるなど様々な病気の原因ともなる超加工食品の一つなのです。
下痢になる超加工食品とは
超加工食品は「砂糖や塩、油脂を多く含み、保存料などが添加されており、きっちり包装されて日持ちもの良い食品」です。具体的に超加工食品はどのようなものがあるのでしょうか。下記にあげてみました。
超加工食品の例
①即席麺、即席スープ
②大量生産され包装されたパン
③包装された甘い・塩味のスナック
④大量生産された菓子やデザート
⑤ミートボール、チキンナゲット、フィッシュナゲットや保存料を添加された肉加工食品
⑥冷凍食品、常温可能な加工食品
⑦家庭で調理する際に加えない添加物
おなかの敏感な方はこうした加工食品の添加物で、腸内環境が非常に悪くなっており、下痢になる、下痢がなかなか改善されないなどの症状が続くのです。今回は子供から大人まで人気のスナック菓子、なかでも代表的なポテトチップスの例を取り上げてみましょう。
下痢の原因となるポテトチップス
スナック菓子を食べても、今までは何ともなかった人が、ここ数年たまに食べる程度になってからは、そのあと必ず下痢するようになりましたという人もいます。
その原因はどこにあるのでしょうか。まず下痢の原因となる原料から見てみましょう。
下痢の原因となるポテトチップス原材料
①ジャガイモ
②植物油
③食塩
④調味料(アミノ酸等)
①下痢の原因となるジャガイモ
ジャガイモは炭水化物のかたまりです。唾液と膵液のアミラーゼという酵素で分解されるとブドウ糖になります。そして、塩といっしょにあっという間に血液中に吸収されて、インスリンの洪水を引き起こします。
インスリンの洪水は肥満と動脈硬化、ガンなどの元で、つまり病気に一直線です。ジャガイモを食べ過ぎると腹痛や下痢や気持ちが悪くなったり、おならが多くなることがあります。
ジャガイモ料理全般に言えますが、特にポテトチップスのように薄く切ってあると糖分の吸収が早くなります。
しかも油で揚げると、油と糖質の過剰摂取で下痢や他の病気の原因となることがあります。
②下痢の原因となる植物油
ジャガイモをあげるときに使う油は下痢の原因にもなります。一般の植物油で揚げますが、よく使われる大豆の油はほとんどが遺伝子組み換え大豆から作ったものです。遺伝子組み換え商品は体には良くないことは確かです。
●危険な油になるトランス脂肪酸
一般の植物油はオメガ6という炎症を起こしやすい成分が多く、さらにそれを加熱することで油の一部はトランス脂肪酸に変わります。トランス脂肪酸はヨーロッパでは心臓病や呆けやガンの元として規制されているほど危険な油です。
賞味期限の短いもの、長い間日光に照らされたポテトチップの油は酸化してしまいます。
酸化した油はトランス脂肪酸を発生させ、更に多くのトランス脂肪酸が出来てしまいます。
●下痢の原因となる消化不良
ポテトチップスは油で揚げる菓子ですので、1袋70gのうち含まれる脂質は約25g、1日に必要な脂質は、成人女性で約50g程度なので、このポテトチップス1袋で1日に必要な脂質の半分を占めてしまいます。
油や脂肪は消化が悪く、胃内にとどまる時間が長くなります。体調不良で胃の機能が落ちている場合、油っぽい物を食べると、消化が上手く進まず、下痢や腹痛などの原因となることがあります。
大量に揚げ物を食べても若い頃には平気だったのに年齢とともに苦手になることがあります。これは加齢に伴って胃の運動機能も低下するためです。
●下痢の原因となる胆汁の分泌不足
また、油の多い食品を大量に摂取すると、胆汁の分泌がうまく追いつかず、オーバーワークの状態になることがあります。その結果、脂肪分が十分吸収されないまま大腸に送られてしまうので、お腹が痛くなり下痢につながりお腹が痛くなることがあるのです。
●下痢の原因となる酸化した油
更に、賞味期限が切れたポテトチップス、あるいは保管場所によってポテトチップスの油が袋の中で酸化する場合があります。酸化した油はヒドロキシノネナールや過酸化脂質という有害な物質が発生し、下痢や嘔吐、腹痛、頭痛などの原因となります。また、体内に蓄積し、認知症の原因になるともいわれています。
過酸化脂質は、老化や病気の元である酸化物質の中でももっとも強力なものの一つです。
●高温加熱の油が発ガン物質アクリルアミドをつくる
ポテトチップスやドーナツ、油で揚げたスナック菓子などは、高温で過熱されたものは大量のアクリルアミドが発生します。アクリルアミドは発ガン性物質です。アクリルアミドはAGE(老化促進物質)の1つです。
なお、体内に入ったアクリルアミドは、肝臓で解毒されて尿中へ排泄されます。しかし、摂り過ぎは肝臓に負担がかかります。摂り過ぎには注意しましょう。
③下痢の原因となる食塩
塩は食事を通して私たちの体のなかに入ると、細胞内外の水とミネラルのバランスを整えたり、筋肉を収縮させたり、体中に張り巡らされた神経を通して体のすみずみまでスムーズに情報を伝えたり、私たちが生きていくうえで欠かせない大切な働きをします。
しかし、塩分の摂り過ぎは健康を害します。塩分が多いと余分な水分が体内に貯まって、大なり小なり心臓に負担がかかります。ポテトチップスには一袋0.6g~0.8gの塩分があります。
厚生労働省の一日の塩分摂取量の目標値は、男性8g、女性7gです。ですから、塩分の点から考えてもなるべくナトリウム含有量の少ない物を選びましょう。
食塩は、取りすぎると高血圧の原因になったり、胃の粘膜を溶かして胃を荒れさせてしまいます。胃が荒れると消化不良から下痢になる可能性があります。塩分の摂り過ぎにも注意しましょう。
④下痢の原因は調味料(アミノ酸等)
ポテトチップスなどのスナック菓子、レトルト食品、コンビニ弁当、インスタントラーメンなどの加工食品には 基本的に何でも化学調味料が含まれています。
化学調味料(アミノ酸など)は興奮毒性があり、神経細胞が破壊され、脳神経系をはじめ、様々な疾患の原因になると言われています。また、血管内に入ると、活性酸素を発生させて血管を傷つけたりします。
当然、腸内環境も悪化します。下痢にもなる可能性が出てきます。
あらゆる加工品には化学調味料が含まれています。原材料をチェックする癖をつけて、食品添加物が含まれている市販の加工品を避けることは健康を守るために大切です。
まとめ
「ポテトチップスは悪魔の食べ物」と言う人もいます。
なぜならポテトチップスには①変性した脂質、②糖質の過剰摂取、③老化促進物質AGEをつくるなど健康を害する3大要素をすべて兼ね備えた食品と言われているからです。
①変性した脂質は高温調理によって食品中に増えることがわかっています。超危険なトランス脂肪酸、過酸化脂質、アクリルアミドを作り下痢の原因やガンの原因となります。
②糖質の過剰摂取は慢性的炎症を引き起こします。更に、糖質を摂取すると交感神経が優位になり、下痢や便秘の原因となることがあります。
③AGE(糖化最終生成物)は老化促進物質です。活性酸素による酸化が「体のサビ」と言われるのに対して、糖化は「体のコゲ」とも呼ばれています。糖化は、食事などから摂った余分な糖質が体内のたんぱく質などと結びついて、細胞などを劣化させる現象です。腸内環境も悪くなります。下痢の原因になる可能性もあります。
美味しいポテトチップスは食べるのが止まらないほど美味しいのですが、食べる量を控えましょう。
ポテトチップスやフライドポテトを食べることは病気の元を食べるようなものです。
太りやすいから止めておきましょう、というような生やさしいものではありません。
栄養バランスを整えよう
ポテトチップスは食べるのが止まらないほどと感じる、美味しいお菓子です。またフライドポテトは主食にもなります。しかし、栄養的にもビタミンやミネラルなどの身体の調子を整える栄養素はほとんど入っていません。
栄養バランスは崩れてしまい、結果、必要な栄養素が足りなくなります。栄養は多すぎても少なすぎても、健康の保持や増進には好ましくありません。
桶に水を溜める場合、どんなに水を入れても一番短い板のところまでしか水は溜まらず、それ以上は溢れてしまいます。これと同じ原理で、何か一つ足りない栄養素があると健康レベルもその水準になり、体の不調が生じてきます。
栄養バランスが整っていると病気に負けない丈夫な身体を作ることが出来ます。
腸内環境を整えよう
「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。腸内環境が整っていると身体に不必要な悪い物は腸内で処理し、素早く排出してくれます。
バランスのとれた食事と腸内環境を整えることは健康の秘訣の第一歩です。腸内環境を強化するサプリメントがありますので、上手に利用して下痢を改善しましょう。