下痢は年末年始の食べ過ぎ
下痢の原因は多種多様です。年末年始には、ご馳走の機会が多くなります。美味しい食べ物を前にしたら、ついつい食べ過ぎてしまいます。そんな時に下痢になる人がいます。
食あたりでもないのに起きてしまった下痢は胃腸の働きが弱まっていることに起因しているかもしれません。ではどんな時に胃腸の働きが弱るのでしょうか。
食べ過ぎによる下痢の原因
食べた物が原因で食当たりになっていない人が、下痢になるということは消化が間に合わない事が関係しています。消化が間に合わないと体はそれを異常だと感じて排出しようとします。
消化が間に合わない程食べ過ぎで下痢になってしまう人は、短期間に食べ物を胃に入れ過ぎている事が原因ですから、対処としてはそれ以上食べない事が大切です。
また食べ過ぎ以外に、夜食や肉類の過剰摂取も原因である事もあります。 夜食や間食と食べ過ぎはあまり関係なさそうに見えますが、実際には消化の点で関わりがあり、時間に縛られず食べてしまう人は腸内を休ませる事が出来ません。
腸が休む暇がないと腸は疲労した状態になり、食べた物が充分に消化が出来ずに下痢などになるのです。そのため下痢の原因は食べ過ぎだけでなく腸内の疲労も関係しており、肉類などの消化に悪いものばかり食べている人もなりやすいと言えます。
特に食べ放題に行った後には、肉類など食べ過ぎて下痢になる方がいるので注意しましょう。
夜食は特に消化の負担が大きいので夜食の習慣を止めると食べ過ぎによる下痢が治る事もあり、間食も原因なのですがこちらはまだ許せる範囲です。
間食は消化の負担がそこまで大きくないので、安心してください。
下痢になった時の対処法
食べ過ぎで下痢になってしまったら、次の様な事をしてみましょう。
●水分補給
対処としてはまず水を飲む事で体の状態を良くする事が可能です。 人間が下痢によって体内にある食物を排出するのと同時に人体に必要な水分も出ているため、それを補わなければ水分不足の原因となります。そのため食べ過ぎてしまう人は水分不足になるので水を取る事が対処法です。
ウーロン茶には「タンニン」と呼ばれる成分が含まれており、タンニンは便が柔らかくなった状態を硬い状態に戻してくれるので改善に役立ちます。
そのため食べ過ぎの原因で下痢になった時の水分補給として飲むと良いでしょう。
●コーヒーは禁止
また下痢の時にコーヒーを飲むのも食べ過ぎの状態を悪化させる要因となり、コーヒーのカフェインは胃炎の原因になる事があるので控えるべきです。
その証拠にインスタントコーヒーを飲み過ぎた時に下痢になる事があります。しかし、コーヒーだけを控えるのが対処ではなくお酒も負担を掛ける飲み物なので控えましょう。
●冷たい物は控え、温かい飲み物
冷たい飲み物を飲むと胃の動きが不活性化して治りが遅くなり、温かい飲み物を飲むと逆に胃に優しいので温かいものを飲みましょう。
●安静にする
その他の対処としてはとにかく安静に過ごすと食べ過ぎに良いでしょう。
●下痢が治まったら絶食が良い
ハッキリ言うと過剰摂取して下痢になるほど食べるという事はかなり腸内が荒れているので、食べ物の摂取は控えるようにしましょう。
バナナには「ペクチン」と呼ばれる水溶性食物繊維を含んでおり、この成分は整腸作用があるため摂取すると食べ過ぎの下痢を治す事が可能です。
しかし、対処方法としては症状が回復してから食べた方が良いでしょう。下痢が改善されてから1日は食べない方が良いのです。バナナを食べると荒れた腸内を回復させるので良い対処となります。
●消化の良いものから
下痢が治まっても、腸内は荒れていますので、下痢の原因となる食べ物は控えてお粥などを食べるのがおすすめです。楽な姿勢を心掛けて生活すると痛みが和らぐのでそのようにすると有効です。
食べ過ぎ飲み過ぎで腸疲労
体が疲れると何をするにもやる気が起きなかったり、体が重くて動けなかったり、思考にも影響が出たりします。体が疲れていると自分自身が一番よくわかります。では腸はどうでしょう。
お腹の中は見ることができませんが、やはり体が疲れているのと同じように、腸が疲れていると下痢や便秘やお腹が張るなどの症状が続くものなのです。
腸が疲れるとはどういうことなのでしょうか?
人間は生きていく上では食事を摂らなければなりません。毎日3回です。一年にすると1095回にもなります。一生となると、87600回(80歳で計算)位になり、その間、胃腸は休むことなく動き続けます。
このように考えると、胃腸もやはりずっと快調であることの方がないに等しいと思われます。食べ過ぎ、飲み過ぎでて腸が疲れるのも納得です。時には下痢になったり、便秘になったり、食欲がなくなったり…当然のことなのかもしれません。このような症状が出たら、胃腸が疲れている状態と考えられます。
また、下痢が続くのもストレスの影響を受けて、腸が疲れているのかもしれません。
腸疲労は食べ物によって左右される
腸疲労は食べたものによっても左右されやすいものです。例えば、甘いものの食べ過ぎは便秘に、アルコールのとり過ぎは下痢になりやすくなると言われています。
また、腸はストレスの影響を受けやすいので、仕事で気を使う飲み会の席が続く……といった場合は、腸疲労はさらに加速してしまいます。現代は昔に比べて食生活が欧米化し、油っこいものが氾濫しています。また、コンビニやスーパーに行けば簡単に惣菜を手に入れることができ、外食もできます。
そのような食事には食品添加物がたくさんあり、これも胃腸の疲れを大きくしてしまう原因になっていると言えるのでないでしょうか。
腸疲労を無くし、下痢にならない為には、極力胃腸に疲れを感じさせない食生活をしなくてはなりません。
その管理ができるのは自分自身しかいませんので、コンビニや惣菜ばかりでなく、バランスを考えた食事を自分で作りましょう。普通に食べているだけでも、胃腸は疲れるのです。
腸が疲れると3つの機能が低下
①食べ物を消化・吸収する力が低下・・
臭いおならや便秘は、食べ物を消化・吸収する力が低下した結果、腸内環境が乱れ、悪玉菌が優位になることで発生します。
②水分調節する力が低下・・
疲労した腸は腸内での正常な活動が出来なくなり、水分調節も上手くいきません。水分を吸収する力が低下すると便の水分量が増え下痢になります。
③便を体外に排出する力が低下・・
腸のぜん動運動の力が衰え、便秘などになります。あるいは有害なものを排出する力が弱まり、添加物、薬の副作用などの害を受けます。結果下痢が続く原因になります。
④絨毛が弱る
絨毛とは小腸の粘膜にある突起物で、健康な腸なら無数に生えていて、まるでふかふかの絨毯に似ています。突起が多いと粘膜の表面積が増えるので栄養の吸収が高まり、同時にバリア機能も向上するので細菌やウイルスの侵入を抑え、ストレスに対する耐性もアップします。
ところが、腸に負担がかかり腸疲労を起こすと栄養の吸収力が悪くなり、絨毛がどんどん少なくなってしまいます。それに加えて腸は体の免疫力と直結しており、負担のかかった腸の粘膜を保護するために体内のグルタミンが大量に消費しますが、そのグルタミンなど保護に関わる栄養が不足するため粘膜が委縮し、絨毛が薄くなり弱ってしまうのです。
絨毛が弱まれば、ますます栄養の吸収は阻害され、同時に免疫力も下がるので感染症も引き起こしやすくなり、ストレスの耐性も弱まるので改善が遅くなってしまいます。慢性的な下痢からも改善しにくくなります。悪循環となります。
腸疲労チェックをしてみよう
腸疲労を引き起こす原因は、食べ過ぎ飲み過ぎ、疲れなど様々な原因があります。あなたの腸が「疲労腸」になっていないか、確認してみましょう。
□野菜や果物をあまり食べない
□外食が多い
□1日3食とらないことがある
□甘いものをよく食べる
□お酒を飲む機会が多い
□水分はあまりとらない
□運動不足気味
□食後、下腹がポッコリ出る
□睡眠時間が6時間以下
□最近、ストレスを感じることがある
チェックの数が1~3個の人は「腸疲労予備軍」、4~7個なら「やや腸疲労」、8個以上だと「超腸疲労」と考えられます。
腸疲労を改善する方法
①プチ断食で腸を休める
1日3食お食事は、胃腸に負担をかけずに済みます。不規則な食事は1回の食事で食べ過ぎてしまったり、食事と食事の間が少ないと、消化がまだ終わっていないのにまた胃が消化しなければならなくなり、胃腸に負担がかかります。
結果として小腸や大腸に血液が足りずパワー不足になり、食べ物を消化・吸収する力が低下してしまいます。また、胃腸の働きすぎは自律神経のバランスを崩し、腸内環境悪化の原因にも。腸疲労を自覚したら、半日~1日、食事を摂らずに胃腸を休める「プチ断食」でするのもおすすめです。
食事のかわりにとるものは、市販のファスティングジュースや、ヨーグルト、りんごなど。朝食や昼食を置き換えるだけでも、腸疲労回復効果が期待できます。
②温かい水で腸をゆるめる
水分が不足すると腸の中に水分が少なくなって食物のカスなどが乾きやすく、腸の働きが低下します。また、体内の水分は消化液として毎日大量に使われるので、腸疲労回復のためには水分補給が大切です。
冷たい水分は腸の働きを抑えてしまうので、お湯やお茶、白湯など温かい飲み物で補いましょう。また「糖反射」といって砂糖を摂ると胃腸の働きが停滞してしまうので、ノンシュガーの飲み物がおすすめです。
③食物せんい2種類をバランス良く
食物せんいは、腸にたまった便や毒素などを取り除く働きがあります。腸疲労で便を体外に排出する力が低下している人は特に、意識して摂りましょう。ポイントは2種類の食物せんいをバランス良く摂ること。
食物せんいにはスポンジのように水分をためこむ「不溶性食物せんい」と、ゴミをからめとる「水溶性食物せんい」の2種類があり、それらを2対1のバランスで摂ることが大事です。
「不溶性食物せんい」は玄米、ライ麦、いも、根菜、豆類などに、「水溶性食物せんい」は果物や海藻、キノコ、こんにゃくなどに多く含まれます。
④腹式呼吸で腸マッサージ
腸疲労になると腸の動きが悪くなり、便を体外に排出する力が低下してしまいます。そんな時には「腹式呼吸」がオススメです。「腹式呼吸」は腸を刺激しつつ、マッサージする働きがあります。腸を刺激することで腸の働きを活発にして腸疲労の回復を促します。
やり方は、鼻からゆっくり息を吸ってお腹をふくらませ、次に鼻か口からゆっくり息を吐き、お腹をへこませます。慣れない人は仰向けになって、お腹に手を当てながら行うとやりやすいでしょう。
⑤お風呂に入る
毎日の仕事や家事や育児に追われる、心が休まる時間がない、冷え切った体、疲れた時には、温かいお風呂にゆっくりと入りましょう。身体がリラックスすると自律神経が整い、胃腸もリフレッシュして、下痢の改善に役立ちます。
腸内環境を整えよう
「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。 腸が疲労すると腸内環境は悪くなります。腸内環境が悪化すると腸内での正常な機能が果たされず、様々な症状が表れます。その一つが下痢です。
下痢を本格的に改善するには、まずは腸内環境を整える事が一番の早道です。食事からでも十分に腸内環境整えることはできますが、難しいと感じる人は腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。