乳幼児から半年くらいまでの月齢の低い赤ちゃんのうんちを見てみると、いつも下痢ぎみであったり、ずいぶん柔らかい便であることも珍しくありません。
幼児はとても下痢をしやすい
頻度も1日に5~6回、赤ちゃんによっては授乳のたびにうんちをする場合もあるでしょう。
ちょっと心配になってしまうかもしれませんが、頻度もうんちの様子も個人差が大きい時期なのです。母乳の赤ちゃんか、粉ミルクの赤ちゃんかでもうんちの状態は異なります。
毎日のようにオムツ換えをして便を見ていると、その赤ちゃんの「基本的な便の状態」がわかってきます。
これくらいなら体調も悪くないな、ジュースをたくさん飲んだからこれくらいかな?と、「注意すべき状況であるかどうか」が判断できれば問題ありません。ですから、赤ちゃんのうんちは毎日よく観察することが大切です。
さて、なぜ乳幼児は下痢をしやすいのでしょうか?それは、腸の機能が未熟なためです。
大人のように完全に食べ物を消化できないため、次のようなことも十分にあり得ます。
・便に粘液が混じっている。
・白い粒々とした塊がある。
・黒っぽい、あるいは緑っぽい色になることがある。
・食べた野菜の色をしている。
・うんちをしたばかりなのに、すぐにまたうんちがでる。
これらは赤ちゃんにとっては決して異常なことではありませんので、慌てる必要はありません。
なお、「白い粒々」は母乳に含まれる脂肪が酸によって固まったもので、黒や緑になるのは便の中に含まれる「ビリルビン」という成分が酸化すると、黒や茶色、緑に変色する性質を持つためです。
食べ物がそのまま出てしまうのもよくあることですが、離乳食を食べている赤ちゃんの場合は、まだその離乳食の段階が赤ちゃんの腸にとって早すぎるのかもしれません。
月齢に応じて離乳食を変化させるのは大切なことですが、同じ月齢であればどの赤ちゃんの消化機能も同じレベルというわけではありません。
無理をする必要はありませんので、離乳食を前の段階に戻してもう少し様子を見ることにしましょう。
下痢ぎみの赤ちゃんに気をつけてあげるべきことは、水分補給です。また、顔色やご機嫌を見て、栄養不足に陥っていないかどうかも注意してあげましょう。
よく笑い、普段と変わらない様子であれば心配ありませんが、気になるようでしたら小児科を訪れるようにしましょう。
小児科の医師に便を確認していただきたい場合には、便のついている紙おむつを持参するか(ビニール袋などに入れ、持ち歩く際や他の患者さんに迷惑がかからないようにしましょう)、デジカメなどで撮影し液晶モニターで先生に見てもらうのもひとつの方法です。