安心な下痢と心配な下痢②

下痢の原因・安心な下痢と心配な下痢②

急に下痢になったり、下痢が続いたりすると人は心配になるものです。下痢の原因の多くは日常的生活の中から見つけることが出来その殆どが心配のない下痢のようです。

しかし下痢の原因の中には、緊急を要する下痢もあります。今回は要注意な下痢について考えてみましょう。

注意しないとけない下痢

要注意な下痢の症状は
お腹の病気の代表的な症状は下痢や吐き気、お腹の痛み、便秘です。実は下痢や吐き気はありふれた症状にみえますが非常に注意が必要な症状です。独断で判断を下すと思わぬトラブルを起こすことがあります。 下痢の状態、下痢の色、痛みなど実は様々な種類があり、どのような場所にどのような痛みが起こっているのかで様々な病気の判断をしなくてはならないようです。

①激しい腹痛を伴う下痢。高い熱、吐き気や嘔吐などもある

食中毒が考えられます。出来るだけ早やく医師の診察を受けることが大切です。
食中毒は、食中毒を起こすもととなる細菌やウイルス、有毒な物質がついた食べ物を食べることによって、下痢や腹痛、発熱、吐き気などの症状が出る病気のことです。

食中毒の原因によって、病気の症状や食べてから病気になるまでの時間はさまざまです。時には命にもかかわるとても怖い病気です。

食中毒の種類

●サルモネラ菌
十分に加熱していない卵・肉・魚などが原因となります。生卵、オムレツ、牛肉のたたき、レバ刺し
乾燥(かんそう)に強く、熱に弱い特徴があります。 食後、6時間~48時間で、はきけ、腹痛、げり、発熱、頭痛などの症状が出ます。

●黄色ブドウ球菌

人の皮膚、鼻や口の中にいる菌です。傷やニキビを触った手で食べ物を触ると菌が付きやすくなります。
この菌が作る毒素は熱に強く、一度毒素ができてしまうと、加熱しても食中毒を防ぐことはできません。食後30分~6時間で、はきけ、腹痛などの症状が出ます。おにぎり、お弁当、巻きずし、調理パン

●腸炎ビブリオ菌

生の魚や貝などの魚介類が原因となります。塩分のあるところで増える菌で、真水や熱に弱い特徴があります。食後4時間~96時間で、激しいげりや腹痛などの症状が出ます。
さしみ、すしなど

●カンピロバクター

十分に加熱されていない肉(特にとり肉)や、飲料水、生野菜などが原因となります。また、ペットから感染することもあります。乾燥に弱く、加熱すれば菌は死滅します。
食後2~7日で、げり、発熱、はきけ、腹痛、筋肉痛などの症状が出ます。 吐き気と下痢

●腸管出血性大腸菌(O157、O111など)

十分に加熱されていない肉や生野菜などが原因となります。
菌には、O157やO111などの種類がありますが、十分に加熱すればふせげます。食後12~60時間で、はげしい腹痛、げり、血が多くまざったげりなどの症状が出ます。症状が重くなると、死ぬこともあります。
胃痛と下痢が同に起こる場合

●ノロウイルス

カキなどの二枚貝を生や十分加熱しないで食べた場合や、ウイルスに汚染された水道水や井戸水などを飲んで感染することもあります。熱に弱いので、85度以上で1分間以上加熱。食中毒にかかった人の便や、はいたものから感染することもあるので、さわったら石けんでよく手を洗います。食後1~2日ではきけ、ひどいげり、腹痛などの症状がでます。
十分に加熱されていないカキ、アサリ、シジミ
下痢の原因はカキ

●E型肝炎ウイルス

加熱不足のブタなどの肉や内臓を食べたことが原因となります。また、海外の地域によっては生水や生ものから感染する場合もあります。熱に弱いので、生食をさけ、中心まで十分に加熱すればふせげます。 ほとんど症状は出ませんが、一部の人は感染から平均6週間たつと、だるくなったり、ひふが黄色くなったり、発熱したりします。十分に火が通っていないブタの肉やレバー

②便に血と粘膜が混じっている

赤痢や腸閉塞の恐れがあります。こうなった時は早急に医師にかからなければなりません。
下痢になったらまず病院へ

●赤痢

世界中でみられる感染症ですが、衛生環境の劣悪な地域に多いのですが、最近の日本にも、保育園、ホテル、施設での国内集団事例がみられています。患者や健康保菌者の糞便および汚染された手指、食品、器物、水、ハエが主な感染源となり ます。 きわめて少ない菌量でも発症するのが特徴で、家族内で二次感染をきたすこともあります。多くは1~5日ですが、なかには12時間で発症することもあります。 発熱、腹痛、下痢、ときにおう吐などを伴って急激に発症、重症例ではテネスムス(しぶり腹)という症状を呈し、頻回の便意をともなう膿粘血便を排泄する典型的赤痢症状を示しますが、最近では重症例は少なく、数回の下痢か軽度の発熱だけで済む症例や、無症状で経過する症例もみられます

●腸閉塞

腸閉塞の症状で最初にやってくるのが、突発的に腹痛が襲ってきます。これは、さすような痛みで、疝痛(せんつう)といいます。また、お腹が張ってきたり、おう吐や排便・排ガスの停止が起こります。
下痢の原因1
腸閉塞の種類によっては、頻脈(ひんみゃく)、発熱、脱水、尿量の減少なども見られます。
腸閉塞は、死亡にも至る場合がありますので、これの症状が出たら、ただちに病院で診断してもらいましょう。

③下痢の回数がともかく多い

原因のいかんに関わらず脱水症状の恐れがあります。脱水症は大変危険ですから、子供やお年寄りは特に注意して下さい。例えば夜中でも、救急車を呼んで病院へ行くようにします。

④腹部に圧迫感を覚え、腹痛、下痢となる。血やウミや粘膜が混じる

急性腸炎、慢性腸炎、潰瘍性大腸炎などによって腸の粘膜壁が炎症して起こります。必ず医師の診察を受けてください。
以上おもな下痢についてみてきましたが、その他にも様々な原因があります。ともかく異常を感じたなら、医師を訪れることをおすすめします。 しかし、一、二度軟らかい便、あるいは水状の便が出たが、別に血もまざっていない、腹痛もそれほどない、熱もせいぜい微熱程度、気分も悪くないという時は大抵カゼか腸感冒(カゼに似た体調があり、吐いたり下痢をしたりする)ですから、しばらく様子をごらんになってからでも大丈夫です。 下痢をしたときは、まず食事に気を付けることが基本です。天ぷらなど脂っこいものは避け、消化の良い物を選ぶようにします。薬を使う場合は、医師の指示に従って注意しながら服用することです。 また、精神的なストレスを避け、ゆとりのある、ゆったりとした心持ちで毎日を送る様心掛けましょう。

腸内環境を整えよう

「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。何といっても腸は健康の要です。食べた物を吸収・排出します。更に食中毒菌やその他有害菌などを増殖しない様にし、腸内環境を正常に保ち健康を維持します。腸の調子が悪い方、下痢が続く方など腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。

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