下痢の原因は風邪症候群のウイルス
下痢の原因は多くあります。慢性的な下痢から急性な下痢、あるいは一過性の下痢など様々です。心配のない下痢、重篤な知らせの下痢などありますので、症状や下痢の原因を知っておくのはとても大切なことです。
特に冬は風邪による下痢が多く発生します。風邪の原因のほとんどはウイルスによるもので、約200種類ものウイルスが「風邪の原因」として確認されています。
下痢の原因は風邪のウィルスに
ウイルスが好きなのが「乾燥」です。冬は乾燥しますので風邪が大流行するのです。
下痢の原因① 風邪症状群のウイルスとは
風邪症状群の原因微生物は、80~90%がウイルスといわれています。
主な原因ウイルスとしては、ライノウイルス、コロナウイルスが多く、RSウイルス、パラインフルエンザウイルス、アデノウイルスなどが続きます。
ウイルス以外では、一般細菌、肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミドフィラ、クラミジア、など特殊な細菌も原因となります。
また、感染とは関係なく、寒さや化学物質の吸入やアレルギーなどにより引き起こされる場合もあります。
大部分が、ウイルスが原因です。特にライノウイルスの頻度が高く成人の多くはこれによります。小児では、アデノウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルスの頻度が高くなります。
インフルエンザも一般的にはかぜ症候群に含まれますが、重症化することがあるため、注意が必要です。
●下痢の原因② 大人が罹るライノウイルスとは
ライノウイルスは、大人がかかる風邪のほとんどの原因となるウイルスです。病院で風邪と診断された時にあまりウイルス名を言われることがないので気づかないかもしれませんが、実は大人の風邪の半分近くはこのライノウイルスが原因なのです。
ライノウイルスは、基本的に一年中活動しているウイルスで春や秋に増えるのが特徴です。
逆に、インフルエンザなどが流行る時期には活動が若干おとなしくなるくらいです。ライノウイルスは33度という温度で増殖する特徴があるため、人間に感染しても喉の炎症を起こすだけです。鼻水やのどの痛み、頭痛などの症状がほとんどです。
発熱することはほとんどありません。ライノウイルスに感染しても、大体1〜2週間ほどで治るため症状がひどくならない限りは病院へ行かないという人もいるほどです。
ただ病院へ行ったとしても、ライノウイルスには何百という種類があるため、ライノウイルスに効果的な薬を処方されるわけではなくあくまで対症療法の薬を処方してもらえるだけです。
ライノウイルスは種類が多く、一度に感染したからといって二度目はかからないというわけではないです。
もちろん、ライノウイルスで引き起こされる風邪はそこまで重症のものではないですが、風邪にかかると、身体の機能は低下し、おなかの弱い人は消化に影響を及ぼし、下痢の原因にもなりかねません。
だからこそ、普段からライノウイルスに感染しないように免疫力を高めることが大切です。
●下痢の原因③ アデノウイルス
アデノウイルスは子供の病気だと思っている人も少なくありません。しかし、実はアデノウイルスは大人もかかる病気です。
アデノウイルスには複数の型があり、現在51種類の型が確認されていて、症状や発症する病気によって分類されています。
それぞれの型は異なる性質を持っているため、ウイルスの種類によって軽症から重症まで、引き起こす症状も病気も異なります。
また、種類がたくさんあるため感染しても体内に免疫がつきにくく、何度も感染することが特徴です。特に、冬の風邪と夏風邪の原因として、幼児から小学生の子どもに圧倒的に多く発症します。
アデノウイルスの症状
●流行性角結膜炎
アデノウイルスの症状の1つに流行性角結膜炎があります。これは、「はやり目」とも呼ばれています。
感染力が非常に強く、結膜炎にかかった人が自分の目を触った後に、他の人の目を触ればほぼ100%感染します。感染すると、5日~2週間の潜伏期間の後、「さらさらした目やにが出る」、「涙が出る」、「まぶしい」などの症状が現れます。
まぶたは腫れ、結膜はむくみ、充血がみられるようになります。そして、発症1週間頃から角膜に点状の濁りが現れることがあります。
目の症状以外にも、耳前リンパ節の腫れ・圧痛が特徴的な症状としてみられます。発症は夏に多く、1~5歳を中心とした小児に多いとされていますが、成人も含めて幅広い年齢でかかります。
アデノウイルスは、伝染性が非常に高いウイルスで、主に手を介して伝染します。はやり目を家族にうつさないために、あるいは家族内でうつらないために、以下の点に注意しましょう。
●手で目をこすらない
●患者さんとそれ以外の人で、手や顔を拭くタオルを分ける
●患者さんもその家族も流水でよく手を洗う
●目を手やタオルで拭かず、ティッシュペーパーなどの使い捨てのものを使用する
●お風呂は患者さんが最後に入る
●下痢症状
アデノウイルスの症状の一つに下痢があります。下痢は乳幼児に多くみられる症状です。症状としてはロタウイルスと似ていて、特に乳幼児は重症化しやすくなります。
アデノウイルスは冬場に流行する傾向があります。感染経路は便や飛沫、また患者さんとの直接接触があります。
アデノウイルスは抵抗力が弱い乳幼児で特に流行するため、保育園等で流行します。アデノウイルスによって起こる下痢の対応策は下記の通りです。
アデノウイルスによって起こる下痢の対応策
①水分をたくさん摂取する
下痢をすると体内の水分が失われていきます。
特に体の小さい乳幼児の場合、すぐに脱水症状になる可能性があるので、脱水症状にならないようにこまめに水分補給をします。イオン水などを飲ませるのもよいです。
②食べれる物、食べたい物を食べさせる
アデノウイルスに感染すると、下痢だけでなく嘔吐などの症状も出てくる場合があります。食べたいと思うもの、そしてできるだけ消化に良いものを食べさせましょう。
食欲がなく、水分も取れない状態となると危険ですので、病院で点滴を打ってもらったり、場合によっては入院治療になります。
③二次感染を防ぐ
乳幼児の場合、自分で手洗い、うがいを行うことができない場合もあります。アデノウイルスは感染力が強いため、家族や周辺で二次感染が起こらないようにします。
具体的には、
・洗濯物を分ける
・使用するタオルを分ける
・便の処理時は使い捨てのビニール手袋をする
・うがい、手洗いを徹底する
などを実践して、二次感染から身を守ると良いです。
アデノウイルスによって起こる下痢は、ウイルスが体内にとどまっていることで症状が出ます。約7日程度で体内からウイルスが排出され、その後下痢の症状も改善していきます。
腸内環境を強化しよう
「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。腸内活動は消化・排泄だけでなく、免疫力機能もあります。免疫力が高ければ風邪のウイルスが入ってきても、病気がならずに済みます。
健康な身体を保ち、病気に罹らないようにするには腸内環境を整えていくことはとても大切なことです。下痢の改善も一段と早くなります。腸内環境をと整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。