日本人には胃酸欠乏症に悩まされる人が多いと言われています。胃酸欠乏症とは、胃酸の量や濃度が足りないことにより胃の不調が起こる症状です。こちらの記事を参考にしてください。「胃酸欠乏症による下痢」
胃酸過多症による下痢
一方、それとは逆に胃酸が分泌されすぎてしまう、胃酸が濃すぎる「胃酸過多症」という症状の方もいます。
胃酸が多かったり、濃度が濃かったりすることで、胸焼けがする、げっぷが増える、胃液がこみ上げる、(胃液の影響で)吐き気や喉に違和感を感じる、口の中がすっぱく感じるなどの症状が起きます。
また、胃酸が多いということは胃の粘膜も荒らしてしまい、炎症が起こります。特に空腹時などは、胃酸が直接胃の壁に触れるので痛みや違和感を感じやすくなります。
胃炎が起きていると胃の消化能力も落ちてしまうので、食べ物がきちんと消化できずに腸に移動し、腸でも消化不良が起きてしまう=下痢に繋がる、ということになるのです。
さらには「逆流性食道炎」(胃酸が食道まで逆流してしまうことで食道が炎症を起こす症状)、口臭が強くなるなどの症状もでてきます。
胃酸過多の原因は、脂っこいものの食べ過ぎやアルコール・カフェインなどの刺激物の摂取しすぎ、喫煙など、胃に負担をかけることが原因ですが、ストレスも大きな要因になっているのではないかと考えられています。
最近の胃薬にはこの「胃酸過多」を抑えるものが多く見られます。 ご自身が胃酸過多であるのか、あるいは胃酸欠乏であるのかで、胃薬の選び方は違ってきます。
回復までの近道としては、一度胃腸科を受診し、胃の不調の原因となっていることはどんなことであるかを確認してから正しい薬を用いることです。もちろん、胃に負担を与えるような食生活を改めることも重要です。
場合によっては重度の胃潰瘍や胃炎が起きている場合もありますし、胃がんの初期症状である可能性もあります。胃薬は副作用が少ないと考えられていますが、いろいろな胃薬を多用したり長期使用することで健康被害を訴える人は少なくありません。
薬には必ず副作用があると考え、3,4日の服用で症状が改善しない場合には一度薬の服用をストップし、医師に相談するようにしましょう。
腸内環境を整えよう
「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。昔は今ほど添加物はなかった時代に、腸内環境が健康に大きく左右していることが体験してわかっていたのです。
現代では世界中の食材が満ち溢れ、どの食材が日本人の健康に良いのかさえ分からなくなってきています。一つ一つの食材は確かに栄養豊かであったとしても、日本人の体質に果たしてあっているかどうかは疑問となることが多いものです。
「身土不二」と言う言葉がありますが、身土不二というのは地元の旬の食品や伝統食が身体に良いのでそれを食べましょうという事です。身体に合わないものはそれを早く出そうとして下痢になってしまいます。
ですから、国産の旬の野菜や果物を食べましょう。
また添加物の多い食べ物は避け、食生活を見直し腸内環境を強化しましょう。
何を食べても下痢にならない人がいます。そういう人は腸内環境が非常に整っている人です。腸内環境を強化すると、下痢の改善は早くなります。腸内環境を整えるプロバイオティクスのサプリメントがありますので上手に利用しましょう。