下痢が続く原因は様々ですが、特に春になると、人間の体は冬の間にためた老廃物を外に出そうとします。
下痢は春の身体の大掃除
春は決まって原因不明の下痢をする、とお悩みの方、いらっしゃいませんか?
こうした季節で下痢が続くなどの症状は、実は体が春に向かって切り替わっている証拠でもあるのです。東洋医学では「春の下痢」といい、季節の変わり目に体をゆるめる自然反応とされています。
下痢以外にも、発熱や吹き出物なども、体がしっかり掃除をするこの季節には出やすくなるのです。
ですから、いつもは下痢なんて無縁な人も、疲れがたまったり、環境が変わったりと、ちょっとした刺激が原因で下痢をしてしまうことがあります。この季節の間は、とにかく体に無理をさせずに自然に経過を待ちましょう。
また、春に活躍する臓器は腸だけではありません。特に気をつけたいのは「肝臓」です。肝臓は解毒を司る器官。冬の間にたまった老廃物を捨てて、全身が活発に働き始めるこの季節、最も元気に働いてもらう必要があるのです。
おすすめの方法が、蒸しタオルで肝臓付近を温めること。肝臓は、右の脇腹、肋骨(ろっこつ)の内側にすっぽりと納まっています。背中側にも広がっている大きな臓器なので、右脇腹から背中側までにかけてぐるりと蒸しタオルを当てましょう。
10分から20分ほど当てて、タオルがぬるくなったら終了です。毎日おこなう必要はありません。週末のみやってみる、などスペシャルな体のケアとして取り入れてみてください。下痢が続く場合には、お腹にも当てて、腸全体を温めるのもよいですよ。とにかく冷えは、下痢のみならず万病の原因です。
それでも一週間以上にわたって、原因に心当たりのない下痢が続く場合には、一度病院へ行って、検査してもらった方がよいでしょう。一時的に弱っている場合には、腸の働きを助けるのに、必要な善玉菌のサプリメントや発酵食品を積極的に摂ると、消化力が上がりますのでおすすめです。
何といっても腸が元気でなければ全身の健康はあり得ません。私たちは食べものを美味しく食べて健康を維持しています。腸は消化・吸収・排出だけでなく、その食べたものが良いものか、悪いものかを選別、免疫力控除の向上など健康の基礎を担っています。自分の腸は自分でできる方法でしっかりメンテナンスしましょう。
豆知識…下痢の改善に腸内環境を強化
腸内では食べた物を消化吸収する働きがあります。また腸内では免疫力の活性、消化吸収、ホルモンや酵素の産出、体温調整、毒素排出など様々な基礎的な代謝が行われています。
それに加え、腸と脳は影響し合っています。
過敏性腸症候群と診断される方のほとんどは、緊張する場面で、急にお腹が痛くなったり、下痢を模様したり、お腹にガスが貯まる等の症状が続いたりします。
これらの方は腸内細菌のバランスが乱れている事が多い事でも知られています。
また、腸内細菌の状態は、うつ病にも関係する可能性があると言われています。
腸内環境を良好にすれば、下痢をはじめ様々な問題は解決されやすくなります。まずは少しずつ食生活を改善すると同時に、腸内環境を良好にするサプリメント等を上手に利用して腸内環境の改善に取り組んでいきましょう。