下痢の原因や種類は様々ですが、今回は浸透圧性下痢の事についてのお話します。
下痢の原因1.浸透圧性
浸透圧性下痢とは、食物中のある糖類が血液中に吸収されないで残り、浸透圧を上昇させるため、体は腸内の浸透圧を低下させようとして、腸管壁から水分を引き出し、水分の含有量が多くなる場合の下痢です。
一般的に牛乳を飲むと下痢になると言う人がいますね。この現象が浸透圧性下痢なのです。
ラクターゼという酵素は、正常なら小腸に存在する酵素ですが、乳糖をブドウ糖とガラクトースに分解して血液中に吸収できるようにする役割を持っています。
しかし、この酵素を生まれつき持ってない人(先天性乳糖不耐症の人)、あるいは持っていても少ない人が牛乳を飲んだり乳製品を食べたりすると乳糖が消化されず、乳糖が小腸に蓄積され浸透圧性下痢を起こすのです。
ミルクが主食の乳児期には乳糖分解酵素は十分に作られますが、成長するにしたがって特別な病気がなくても、次第に乳糖分解酵素活性が低下します。日本人は大人の約40%は乳糖分解酵素活性が低いといわれています。
また、一部の果物や豆類、そしてダイエット食品やキャンデーなどで糖の代わりに使われているソルビトール、マンニトールなどの糖類なども浸透圧性下痢を起こします。
浸透圧性下痢の場合は、下痢を起こす物質を食べたり飲んだりするのを止めるだけで、下痢はすぐに治まります。
コーヒーに入っているお砂糖やミルクに反応して下痢を起こしている場合、ジュースの糖類に反応して下痢を起こしている場合など食生活の中に下痢が起こる原因が潜んでいるかもしれません。
一度しっかりと自分の食生活、生活習慣を見直しましょう。
その他浸透圧性下痢の原因として、腸内にいる細菌の過剰繁殖や腸内に見られない細菌の繁殖、アメーバなどの寄生虫感染症などもあります。
抗生物質の服用も、腸内の正常な細菌叢を破壊して浸透圧性下痢の原因となります。
健康の要は何といっても腸、つまりおなかです。おなかは食べた物を消化し、すべての栄養を体内に送ります。
この腸内環境が正常であれば、腸内での合成や代謝がスムーズに行われ健康を保つことができます。下痢改善のためには腸内環境をしっかり整えましょう。
下痢の改善は腸内環境から
脳が死んでも人は生きることが出来ますが、腸が死ぬと人は生きていくことが出来ません。それほど腸は生命活動に重要な役割を持っているのです。「元気の元は胃腸から」と昔から言われている通り、健康になるためには腸が元気、つまり腸内環境が良好である事が必要なのです。
下痢は重篤な病気になる前の症状かもしれません。今のうちにしっかりと下痢を改善していきましょう。
なぜなら、腸内では免疫力の活性、消化吸収、ホルモンや酵素の産出、体温調整、毒素排出など様々な基礎的な代謝が行われているからです。体の免疫細胞の60%以上は腸内にあるんですよ。
また、腸と脳は影響し合っているため、緊張する場面で、急にお腹が痛くなったり、下痢を模様したり、お腹にガスが貯まる等の症状が続いたりします。これらの方は、腸内細菌のバランスが乱れている事が多い事でも知られています。
下痢をすると腸内細菌(特に善玉菌)が減少するため腸内環境が乱れます。腸内環境が乱れると下痢をしやすい体質になってきます。これらの悪循環により、長期間下痢が続く方が増えてきています。
ですから、添加物の多い食べ物は避け、食生活を見直し腸内環境を強化しましょう。腸内環境を整えるサプリメントを上手に利用し、悪循環を善循環に変えていきましょう。
腸内環境を整える最適なサプリメントがありますので、上手に利用してみましょう。