雑菌は暑さと共に…気をつけたい夏場の水筒管理

下痢の原因は様々で多岐にわたり複雑で下痢の原因がつかめない程溢れています。特に夏場になるとおなかの調子が悪くなり、下痢になる、腹がゴロゴロするなどの症状で悩んでいる方も多いようです。

熱中症予防のためにこまめに水分補給をしている、健康意識の高い人ほど、長く続く下痢に陥りがちになることがあります。その理由を考えていきましょう。

キンキンに冷えた水にご用心

一昔前に比べると、近年は夏場の熱中症の危険が広く認知されるようになりました。熱中症予防のため、こまめな水分補給、エアコンの使用が推奨されています。

そうした周知徹底の甲斐もあって、多くの人は水筒やペットボトルを持ち歩くようになりました。さらに高性能な魔法瓶が普及したことで、冷えた飲み物を長時間持ち歩けるようになりました。

たしかに常温の水よりも冷たい水の方が、腸からの吸収は良くなります。そのため、激しい運動をするアスリートなら、冷たい水を摂る必要があるかも知れません。ですが、普通の生活を送る一般人には、冷水はかえって胃腸に負担をかけ、下痢を招く可能性が大きいことは、あまり知られていません。

冷えた飲み物は、内臓を冷やして冷え性の元にもなります。特に冷たい水を一気に飲むことはおすすめできません。

水筒で繁殖した雑菌が下痢の原因に

人間の適温は雑菌とっても適温となります。

雑菌は低い温度ではさほど繁殖しませんが、常温の20度前後の中では、どんどん繁殖してしまいます。胃腸があまり丈夫でない人が雑菌だらけの飲み物を飲むことで、下痢や腹痛に襲われる可能性があります。

 

水筒の中は雑菌が繁殖しやすい

内部をいくら清潔に保っていても、一度飲み口に口が触れ、人間の唾液が混入してしまった水筒の中では、数時間でも雑菌が繁殖してしまいます。

水筒に限らずペットボトル入りの飲料水でも、直接口を付けて飲んだ場合は、あまり長い間保管したりせず、そのまま短時間で飲み切ってしまいましょう。中身が悪くなっていることに気づかないこともありますので、開封して日が経ち過ぎたものはもったいないと思うかもしれませんが、口にしない方が無難です。

 

水出し茶は殺菌されない

最近は煮出さずに、水で作る水出し茶も多く販売されています。熱湯で煮出したお茶は殺菌されていますが、水出し茶の場合は気をつけないと、茶葉に元々付着していた雑菌と、洗っても取れない水筒内部の雑菌がダブルで繁殖することになります。

水出し茶は手軽に作れますが、長時間の保存には向かないお茶です。作ったら冷蔵庫で保管し、1日を目安に消費するようにしましょう。

 

理想的な水分補給

それは常温の水を少量ずつチビチビと飲むことです。一回に飲む量は最大でも500ml以内にしておきましょう。安全な水を選び、1回200mlを目安に1日に6~8回に分けて飲むのが理想的です。

また、水分補給という観点でおすすめなのは白湯です。運動をする人は、薄めのスポーツドリンクで体内から失われるエネルギーやミネラルも同時に補給します。コーヒー、紅茶、緑茶といった嗜好飲料は利尿作用があるため、水分補給には適していませんので注意しましょう。

また、ジュースをはじめスポーツドリンクなど、糖分が多い飲み物はペットボトル症候群に陥りやすいので、飲む回数や飲む量に注意したいものです。

 

適度な水分補給は健康的

大人も子供も「のどが渇いたな」と感じる前に、適宜補うのが理想的です。一般的に「のどが渇いた」と感じる時には、すでに脱水症状が始まっていると言われています。

さらに注意したいのが、大人の場合、のどが渇いたと感じにくいということです。特にお年寄りはのどが渇いたと感じにくいもの。 また「食欲がない」というのも、暑さではなく、水分不足によって起きる自覚症状のひとつです。

もし「長い時間、お水を飲まないでいても平気かも?」と心当たりがあるようでしたら、意識的に水を飲む習慣をつくりましょう。

腸内環境が健康の要

夏場は特にお茶以外にもいたるところで雑菌が繁殖しやすく、食べ物が腐敗しやすい季節です。気づかずに傷んだ食べ物を口にすると、胃腸には負担がかかります。多少の雑菌などは腸内環境が整っていれば問題ありませんが、腸内環境が悪くなっている人は要注意です。少しの刺激、少しの毒素でも下痢になる可能性が高まります。

これらのことを踏まえると、日頃から腸内環境を良好にしておくことが、病気に負けない身体つくりの第一歩と言えるでしょう。

そのためには、腸内環境を整えてくれる腸内細菌を元気な状態に保たなくてはなりません。それでなくても腸内細菌は便として毎日排出されるもの。毎日コツコツと摂取し続けることが肝心です。

また摂取する腸内細菌の質も大切です。生きて腸まで届くのか、届いたとして腸内でどのくらい活動してくれるのか、は菌の種類や状態によって異なります。中でも納豆菌は特に生命力が強く、生きて腸まで届き、その後一週間ほどは腸の中で元気に活動して、腸内環境を良好に整えることのできる菌です。

食品やサプリメントから、効率よく良質な腸内細菌を体に摂り入れましょう。

腸内環境が変われば、おなかの問題は驚くほど早く改善します。