下痢はありふれた病気でありながら、とても厄介で、しかもなかなか人に相談できないものです。特に慢性化した下痢というのは、その原因を解明することが難しく、日常生活に支障をきたしている方も本当にたくさんいらっしゃいます。実はその日常生活の中、生活習慣の中にこそ、下痢の原因が潜んでいます。
世界中の食べ物が手に入る日本
現代は世界中から食べ物が入ってきます。当然日本人には体質的に合わない食べ物も数多くあります。中でもパクチーは、数年前ブームとなり、パクチーだけをメインの食材として扱う食堂なども登場しました。ここで気をつけたいのが、パクチーも食べすぎると下痢の原因となる可能性があることです。
下痢の原因としてのパクチー(コリアンダー)
パクチーは和名をコエンドロというセリ科の野菜です。パクチーとは実はタイ語での呼び名で、英語ではコリアンダー、中国語では香菜といったりもします。
その原産は地中海東部と言われています。 エスニック料理には欠かせないハーブ系野菜で、葉や茎だけでなく結実した種子もスパイスとして用いられます。葉や茎から感じられる独特な香りは説明するまでもありません。
そんなパクチー、日本に入って来たのは最近だと思われがちですが、実は平安時代には日本で栽培されていた記録があり、その頃は古仁志(こにし)という古名で呼ばれていたようです。 ただ、独特の香りが日本人受けしなかったことから、なかなか食卓には定着しませんでした。
パクチーは食べ過ぎると下痢に
パクチーにはビタミンA、B2、C、Eが豊富に含まれており、老化や生活習慣病の予防に効果があるとされています。 また、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、カリウム、ナトリウム、βカロテンなども含まれており、デトックス効果やアンチエイジングにも効果があるとされています。その他、整腸作用、疲労回復などにも効果があると言われています。
こんなに良いことばかりのパクチーなのですが、たくさん食べ過ぎると人によっては下痢、腹痛、頭痛などの症状が出るようです。 デトックス効果があるということから、消化を助ける働きがありますが、食べ過ぎるとその働きが大きくなってしまうことから、逆に下痢や腹痛になってしまうのではないかと言われています。
また、パクチーは内臓を刺激しますので、その刺激のために下痢や腹痛が起きてもおかしくないと思われます。料理によく利用されるタイでも、パクチーはあくまでも薬味的な位置づけであり、メインの食材ではありません。そうしたことからも、大量に食べていい食材ではないことがうかがい知れます。
パクチーはアレルギーを起こす可能性も
稀にですが、パクチーでアレルギーを起こすという方もいらっしゃるようです。アレルギー症状としては下痢、腹痛、嘔吐、じんましん、口内のかゆみなどがあげられますが、ひどい場合はアナフィラキシー症状が出て命に関わることもあります。
パクチーが原因と思われる下痢の場合は、アレルギーも含めて考えなければなりません。パクチーを食べる度に同じ症状が出る場合、アレルギーの心当たりがある場合には、一度医療機関で検査してもらうのをおすすめします。
生活スタイルに合わせた菌活をしよう!
食べることは、人生における楽しみのひとつです。好きな物をなんでも美味しく食べたい、というのは下痢でお悩みの方もそうでない方も、等しく持っている願望ではないでしょうか?
そのためにはなんといっても、健全な腸内環境、強いおなかが必要です。お腹が丈夫な人というのは、腸内善玉菌が優勢な腸内環境を持っている人でもあります。
数ある腸内細菌の中でも、納豆菌はその強い消化力でもって、胃では消化しきれなかった脂質や体にとっての有害物質も分解してくれる、優れた腸内細菌です。また、ジピコリン酸という天然の抗菌成分も産生しますので、おなかの中で悪い菌が活動する隙を与えません。
また納豆菌は、納豆という身近な食品から摂取できる点も魅力です。見た目や匂いなどで苦手な方は、納豆菌配合のサプリメントや飲料物もあります。好みや生活スタイルに合わせて上手に利用してみましょう。