出しては止まる……繰り返す下痢と便秘、その対策

軟便がたくさん出たと思ったら、しばらく出ない。そして、また便秘かな?と思っていると、大量の下痢や軟便が起こる……こうした下痢と便秘を繰り返しているという方は実は非常に多く、それにはいくつかの原因が考えられます。

実は、下痢になるのは便秘のせいだったり……

便秘と下痢を繰り返すなかで、「便秘の期間のほうが長い」という方は、便秘が解消される際に下痢になることが多くなります。

腸の中に長く滞在していた便は水分を吸収されて硬くなっていますが、 まだそれほど滞在していない便は水分を含んだ軟便です。

腸が便でいっぱいになって、もう出さなければならない!という段階になり、便秘が解消されるのですが、「ちょうどよい便だけが排泄される」わけではないので、まだ水分を多く含んだ新しい便も勢いで排泄されてしまいます。

便を出そうという腸の動き(蠕動運動)も強くなっていることが原因で、お腹に痛みを感じることも多いでしょう。

ただし、下痢で腸にたまった便が出切ってしまえば、ずいぶんすっきりしてしまいます。

 

良い腸内環境を作るには

どうしたら「便秘にならないような腸内環境を作る」ことが出来るのでしょうか? 大切なのは腸内に乳酸菌をはじめとする善玉菌を補給することです。

さらに、善玉菌がいきいきと活動できるよう、善玉菌のエサとなる食物繊維をたっぷり摂る、適度な運動をして腹筋を鍛え排泄力を高める、といったことが考えられます。そして、便秘の場合に最も大事なことは、排泄のリズムを作ること。便意を感じたら我慢せず、トイレに座る習慣を作りましょう。便意を逃してしまうことで、便秘が悪化することはよくあることなのです。

 

病気という可能性も

一方、「特に便秘体質ではないし、生活の乱れもないけれど下痢や便秘を繰り返す」という方は、精神的なストレスなどから来る「過敏性腸症候群」の可能性があります。

過敏性腸症候群は、(体質や食生活の偏りによる)便秘が解消されて起こる下痢とは異なり、便がある程度出ているはずなのにまだ下痢が続く、いつ便秘になるのか、下痢になるのかわからないという不安定さがあります。

普段からお腹がゴロゴロしていたり、違和感がある、排泄してもすっきりしない、十分に出た感じがしない、という特徴もあります。

過敏性腸症候群を改善するには、病院を受診することも非常に大切です。

ただ「ストレスとなっている原因をなくす」「ストレスを感じないようにする」ということができなければ、なかなか状況は変わりません。

そこで、意識していただきたいのは、「ストレスに打ち勝つお腹づくり」です。

体が弱ってくれば精神的にもダメージが大きくなりますが、逆にきちんとした食事や規則正しい生活、適度な運動をして、健康な体作りを意識することで精神的にも落ち着きが増し、自律神経が整うことでストレスに強くなることも多いのです。

精神と体を別のものとして切り離して考えず、表裏一体と捉え、生活習慣を整えることで自分自身をコントロールしていく。

「状況が変わらなければなにも改善しない」という考え方ではなく、「自分で変えられることから変えていく」という考え方で、下痢の原因となっている過敏性腸症候群の改善を目指しましょう。

 

下痢と便秘の繰り返しから脱却するには?

健康の要は何といっても「おなかが健康」であることにつきます。おなかに力が入らないと気分もあがらず、なんとなく力が出ません。昔から「元気の元は胃腸から」と言われている理由がここにあります。

腸内環境は食べ物に大きく影響されます。おなかの弱い方、下痢が続く方、下痢と便秘を繰り返す方は、何をどの様に食べるかが重要になってきます。

レトルト食品やコンビニ食品、ファーストフード、カップ麺など、ほとんど調理が終わっているような便利で保存がきく食品は、添加物をはじめとする有害な物質が多いものです。当然、腸内の環境を悪くし、下痢の長期化を招いたり、下痢や便秘を繰り返す体質に陥りやすくなります。

 

まずは添加物、加工食品を避け、食生活を見直すと同時に、腸内環境を良くして腸内を正常な状態に戻すことが、下痢や便秘を繰り返す体質改善のためには一番の近道です。特にお腹の弱い方は、腸内環境を整える腸活サプリメントなどを適宜生活に摂り入れることで、強いおなか作りに役立てることができます。食生活を見直し、改善することは簡単ではありませんが、サプリメントは買ったその日から始められる点も魅力的です。

一日でも早くストレスに打ち勝つおなかになれるよう、早いスタートを切りましょう。