下痢の原因は非常に多いため、すべてを追究するのはとても困難です。
中でも特定が難しいのが「食品に入っている添加物」が原因の場合です。近年、添加物の入っていない食品を探す方が難しいほど、巷の食材には添加物が使用されています。そして、化学が発達すればするほど、食品添加物の種類は増加し続けているのです。
食品添加物の多くは健康を損なうリスクがあり、下痢もそうしたリスクの一つです。ここでは、人気のあるチーズを例に挙げてみましょう。
チーズの種類
チーズは大きく分けて「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」があります。日本でチーズという場合には普通「プロセスチーズ」になります。日本のスーパーやコンビニで売られているチーズは、ほとんどがプロセスチーズです。
＜ナチュラルチーズは自然の恵み＞
ナチュラルチーズと言えば「柔らかいチーズ」と思ってらっしゃる方もいるかもしれませんが、ナチュラルチーズとは、乳を固めて発酵熟成させたチーズです。
まさにナチュラルというべく、自然のままに乳酸菌も生きているチーズです。もちろん、そのまま置いておくと熟成します。
原料には、牛や山羊、羊、水牛などの乳が使用されており、乳酸菌や酵素の働きによって発酵させて固めます。
また、ナチュラルチーズは原料の乳の種類や製造方法、乳酸菌やカビなどの微生物、生産地の風土（テロワール）などによって形も風味も大きく変わるのが特徴です。乳酸菌が生きたままなので、時間が経つにつれて発酵・熟成します。
また、ナチュラルチーズは熟成期間や製法によって種類が細かくわかれます。熟成期間が長いほど水分が抜けるので固いチーズになります。
フレッシュタイプ：モッツァレラやマスカルポーネチーズなど
セミハードタイプ：ゴーダチーズなど
ハードタイプ：パルミジャーノ・レッジャーノなど
＜プロセスチーズは幅広く人気が高い＞
プロセスチーズはナチュラルチーズを加熱して溶かし、乳化剤を加え、型に詰めて作ります。加熱するため、乳酸菌は死滅していて、それ以上熟成することはありません。食べるとプリプリした歯ごたえがあり、乳を加熱したコンデンスミルクのような風味が特徴的です。
プロセスチーズは日持ちもしますし、品質が安定している上お手頃な値段で手に入るため、冷蔵庫に常備されている方も多いかもしれません。
下痢の原因となるプロセスチーズ
プロセスチーズは栄養価が高く、コストパフォーマンスまで高い優等生チーズです。
熟成がなく味が一定なので、チーズ自体をしっかりと楽しみたい人にはあまり向いていないチーズかもしれませんが、味やにおいにクセがないので、幅広い人が楽しめるチーズでもあります。
プロセスチーズに含まれる恐るべき添加物
プロセスチーズは、ナチュラルチーズを数種類混ぜて加熱して溶かし、加工したものです。そのため多くの場合「プロセスチーズ」には合成化学物質が使用されています。プロセスチーズは数種類のナチュラルチーズを混ぜ合わせますが、その際、脂質などの成分が分離しないように乳化剤の使用が不可欠となるからです。
プロセスチーズの原材料名表示には、添加物として「乳化剤」としか書かれていませんが、この乳化剤とは「リン酸塩」のことです。
リン酸に炭酸ナトリウムを加え、加熱濃縮して得られるのが「リン酸塩」です。
乳化剤は水と油のように混じりにくいものを混じりやすくする添加物で、洗剤などに使われている界面活性剤と同じ性質の合成化学物質です。
リン酸塩のもっとも大きな有害作用と考えられるのは、胃、腎臓、大動脈にカルシウムを沈着させ、カルシウムの利用を悪くしたり不足させたりすることです。
結果、骨を弱くしたり、骨粗鬆症を招いたりします。また、カルシウム不足が脳の働きに悪影響を与え、イライラ感が強まったりします。
プロセスチーズには、まずリン酸塩が添加されていますので、ナチュラルチーズを食べた方が安心ですが、どうしてもプロセスチーズを食べるなら購入時に原材料名表示をよく確認し、できるだけ添加物の少ないものを選びリスクを軽減することです。
添加物に敗けないおなかづくりが大事
「元気の元は胃腸から」と、昔からよく言われています。現代では腸内環境、腸内フローラ、腸活といった言葉が溢れるようになりました。現代人は昔に比べておなかがとても敏感になっています。
下痢を筆頭に、早い時期から発症するアトピーや喘息、ガン、糖尿病などの患者数も増え続けているのもそのためです。これらの原因にはどれも、腸内環境の悪化が関係しているようです。
常日頃から腸内環境を良好にしておくことは、とても大切な事です。
病気を寄せ付けない、たとえ病気になったとしても、早く回復することが出来る腸内環境は、善玉菌がよく育ち、悪玉菌の繁殖が抑えられている環境です。
最近は腸活を目的とした腸内細菌配合のサプリメントも多く販売されています。
基本は食事内容を整えることですが、慣れ親しんだ生活を変えるのは大変です。その点サプリメントなら気軽に生活に摂り入れることができ、しかもかなりの効果を期待できます。
サプリメントはメーカーによって、配合されている菌の種類や量が違うため、比較や試供を使ってみた上で、自分のおなかに合った商品を選びたいものです。