下痢が起こる原因は様々ですが、食に関する伝承の一つに合食禁(がっしょくきん)というものがあります。これは、一緒に食べるときに食材の取り合わせが悪いとされる言い伝えで、消化に害をきたすため、現代では下痢の原因とも考えられます。
一般的には食い合わせ、食べ合わせと呼ばれることが多いようです。医学的根拠がないものもありますが、中にはちゃんとした理由があるものもあります。
私達は毎日様々な食材を摂取しています。それは栄養の偏りをなくすために、様々な食材を組み合わせて摂取しなければいけないからです。 しかしながら、この組み合わせによっては、その食材のよさを最大限に生かすこともできれば、逆に打ち消しあったり、果てには身体を壊す原因になってしまうこともあります。
中にはその食べ合わせによって、下痢だけではなく、発がん性が懸念されるものもあるなど、一口に食べ合わせといっても実に奥深い世界なのです。
次から下痢になりやすい食べ合わせの例を挙げてみますので、心当たりのある方は気をつけてみましょう。
下痢になりやすい食べ合わせ
ところてんと生卵
消化が悪いものどうしの組み合わせです。両方とも消化に時間がかかるので、胃腸に負担が掛かり、下痢をすることがあります。
蟹と柿
蟹はビタミンB1・B2が多く、代謝を良くしますが、傷みやすい食材で体を冷やします。柿も体を冷やし、消化が悪い果物です。この組み合わせは一緒に食べるとダブルパンチで身体を冷やします。
冷えからくる下痢の方は症状が重くなる可能性がありますので、注意しましょう。
トウモロコシと氷水
夏に食べるトウモロコシは美味しいのですが、氷水(冷えた飲料)と食べると危険です!
とうもろこしは食物繊維が多くて非常に消化が悪く、氷水を組み合わせるとさらに胃腸の消化力が低下しますので、下痢をする可能性が高まります。
ハムとバター
焼いた食パンにバターを塗り、そこにハムや卵を添えていただく。よくある定番の洋風な朝ごはんといったところでしょうか。実はここにも残念な食べ合わせがあります。
それはハムで使われている発色剤の亜硝酸塩と、バターで使われている酸化防止剤です。この二つが組み合わさると、発がん性物質が体内で作られる恐れがあるのです。
この組み合わせで頻繁に食べるという方は、ぜひ食べる回数を減らしてみてください。
しらす干しと大根
大根おろしにシラス干しをのせて食べる事もありますよね。これは実は、食べ合わせが悪い組み合わせです。
シラス干しは栄養価が高く、必須アミノ酸のひとつである「リジン」が含まれています。 この「リジン」は組織を修復したり、抗体を生む材料になるなど、非常に大切な機能を果たしています。
ところが、大根に含まれているリジンインヒビターという物質は、リジンの大切な働きを阻害し、体内への吸収を妨げてしまうのです。 しかし、リジンインヒビターは加熱して調理した場合は不活性化することがわかっていますので、大根の煮物やみそ汁、炒めた場合なら一緒に食べても問題がないようです。
下痢の始まりも健康の始まりもおなかから
上に挙げたものはほんの一例にしかすぎませんが、身体を冷やすものや、消化の悪いものなど同様の作用のある食材を一緒に食べると身体をこわし、下痢になってしまう恐れがあります。
また同じ組み合わせのものをいつも食べないようにしましょう。 旬に関係なく野菜や果物が出回っていますし、現代の食環境は非常に悪化しています。一食一食の影響は小さくても、何年もかけて積み重なることで、ある日突然大きな病気に繋がることもあります。バランスのいい食事、というのは何も食材の種類の多様さだけを指すのではなく、食事のメニューについてもいえるのです。
全ての病気は腸から始まります。腸がすべての入り口であり、良いものも悪いものもすべて腸から入ってくるからです。
ですから、腸内環境をしっかり整えることが健康の秘訣であることはいうまでもありません。
腸内環境をしっかり整えて、おなかの調子を内側からサポートしてくれるサプリメントもあります。
出来るだけ添加物の少ないサプリメントを手にする事が下痢の改善の早道になります。