下痢の原因となる食べ物は世の中にたくさんありますが、カップラーメンやカップ焼きそばなどのインスタント食品、いわゆるカップ麺を食べると、なぜか決まって下痢になってしまう……ということはありませんか?
カップ麺が下痢の原因?
カップ麺が決して体に良い食べ物でないことは、みなさん頭のどこかで薄っすらと気づいていますよね? カップ麺で下痢をする原因として考えられることは二つあります。
ひとつは製造する際に使用される油の品質。
もうひとつは「かんすい」という添加物です。
ノンフライ麺のススメ
インスタントラーメンの麺には、油で揚げて製造するフライ麺、油を使わずに熱風で処理するノンフライ麺とがあります。
製造に使用されている油の品質を知ることは難しいですが、油は古くなると酸化し、調理に使用すれば出来上がりの味も風味も悪くなります。当然、お腹が弱い方は反応して下痢になることもあるでしょう。
気になる方は油を使わないノンフライ麺を選んで食されるのをおすすめします。
「かんすい」とは?
次にかんすいを見ていきましょう。かんすいというのは、中華麺やワンタンの皮などを作る際に添加される、アルカリ塩水溶液のことです。かんすいは、ラーメンの麺にとって欠かす事の出来ない副原料と言っていいでしょう。
なぜなら、このかんすいのおかげでラーメン独特のコシと風味、スープとの絶妙なバランスの食感が生まれているのです。
麺類といえば、他にうどんなどもありますが、中華麺と比べてみると色が違うことは一目瞭然です。うどんは白色で、中華麺は黄色です。この中華麺の黄色は、卵が入っているからではなく、かん水が入っているためです。
かんすいは、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの強いアルカリ性をしめす物質が主原料です。多量に摂取すると、おなかの弱い人は吐いたり、下痢などをおこす可能性があります。
また、カップ麺の多くは、中の麺に直接熱湯を注いで食べます。そのため、麺から溶け出たアルカリ成分も一緒に食べてしまうことになりますので、おなかの弱い方はやはり下痢になってしまう可能性が高まります。ラーメンはできるだけ汁まで飲まないようにしたいですね。
とはいえ、やっぱり食べたいカップ麺!
こうして見てみると、改めてカップ麺は身体によくないなあ……と思いますが、それでも便利で美味しく、わかっていてもやめられない!のが昨今のカップ麺ではないでしょうか。
仕事でくたくたに疲れて帰ってからでも、お湯を沸かし五分待てば、あるいは電子レンジで数分温めれば、すぐにおいしい食事にありつける。忙しい現代人にとって、カップ麺をはじめとするインスタント食品は、生活を下支えしてくれる、なくてはならない存在であることも確かです。
では、避けられない悪いものは、どうすればいいのでしょう。
悪いものは素早く出す!実は下痢って健康である証明
人が口から取り入れた食べ物など様々な成分を、最終的に体内に取り込むかどうか、決めているのはおなかです。身体に悪いものが入ってきたら、外へ素早く送り出す。この現象が激しくなると、下痢といった症状となります。これは実は大事な体の防御機構です。カップ麺を食べると、きまって下痢をする人というのは、それだけおなかが敏感であり、一生懸命体を守ろうとしているともいえます。
ではカップ麺を食べても下痢をしない人は、おなかが怠けているのでしょうか。いいえ。そうした人のおなかは、消化力がとても高いのです。腸内環境が整っているおなかというのは、少しくらい悪いものを食べたとしても、びくともしません。これは消化力に優れた腸内細菌がしっかり活躍しているからです。
おなかのために、カップ麺を諦めるという選択肢もひとつですが、消化力に優れた腸内細菌を積極的に取り入れ、おなかを育てていく、という選択肢もあります。
最近では腸活という言葉で知られていますが、おなかを育てるのにおすすめなのは善玉菌です。手ごろな価格で手に入る乳酸菌や納豆菌のサプリメントも豊富にあります。
腸内環境がしっかり整えば、カップ麺を食べても下痢にならない快適な日々が待っています。まず一度、試してみられてもいいのではないでしょうか。