下痢の原因は女性に多い冷えから下痢に
これから寒くなるとおなかを壊す人が多くなります。
下痢の原因の一つに冷えが挙げられます。冷えは特に女性に多く見られます。
下痢の原因となる冷えがなぜ女性に多いのか、その理由を考えてみましょう。
目次
・女性の冷えの理由 ・冷えからくる下痢の原因 ・男性にも、高齢者にもある冷え ・下痢改善のための冷え対策 ・腸内環境を強化しよう
下痢の原因となる女性の冷えの理由
これから冬に入りますが、冷えを感じる人が多くなります。
特に女性は冷えを感じる人が多く、個人差はありますが、女性の半数から7割近い方が冷えをつらいと感じています。
冷え症は、本来はたらくべき体温調節機能がうまく機能していない状態です。
私たちのからだは、重要な臓器が集まるからだの中心部を一定の温度(通常は37度前後)に保とうとしています。
特に寒いときは、からだの中心部に血液を集めて、体温を維持しようとします。
そのため末端である手先や足先には血液が行き渡りにくくなり、温度が下がりやすくなって、冷えを強く感じるようになるのです。
女性の冷えの原因は、女性の特有の体質やライフスタイルが関係しているようです。
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冷えからくる下痢の原因
冷えからくる下痢の原因として次の様な事があります。
①筋肉量が少ない
②脂肪が多い
③皮膚感覚の乱れ
④血液循環の悪化
⑤自律神経の乱れ
⑥女性ホルモンの乱れ
⑦服装の影響
⑧食べ物飲み物
⑨隠れた病気
などが下痢の原因として挙げられています。
①筋肉量の関係で熱が作れない
女性は男性に比べると、熱を作り出す筋肉が少ないのです。
筋肉量を増大させるテストステロンは男性のホルモンの一つで、女性は男性の5~10%程度です。
ですから、筋肉量は男性に比べると少ないのです。テストステロンは年齢とともに低下し、筋肉量と筋力も落ちていきます。
筋肉量が少ないことは熱量が上がらず、冷え性になりやすいのです。
運動をすると筋肉量も増え、熱量を上げることになりますので、冷えの改善には運動することはお勧めの一つです。
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②脂肪が多く、熱量が上がらない
女性は男性と比べると脂肪が多いのが特徴です。
体脂肪率の標準は、女性が20%以上25%未満であるのに対して、男性は15%以上20%未満となっています。
これは皮下脂肪と内臓脂肪の蓄積具合に男女差があるためです。
女性の体脂肪率の標準が男性よりも高くなる理由は女性ホルモンです。
妊娠と出産に関わる下腹部に皮下脂肪が誘導されるからです。
皮下脂肪は熱を通しにくい上、一度冷えると温まりにくい性質なので、結果女性の方が寒がりな体質になりやすいのです。
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③皮膚感覚の乱れで体温調節が伝わりにくい
タイトな洋服(ひきしまっている、ぴったりとした洋服など)やガードルによる締めつけ、きつい下着や靴などでからだを締めつけたりすると血行が滞り、「寒い」と感じる皮膚感覚が麻痺することがあります。
そのため体温調節の指令が伝わりにくくなってしまいます。
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④血液循環が悪くて熱を隅々まで運べない
血液循環が悪くなる原因としては、貧血や低血圧、動脈硬化、姿勢の悪さ、運動不足などがあげられます。
熱が血液にのって全身に運ばれるので、私たちの体はあたたかくいられるのです。
しかし、せっかく熱を作っても、血流が悪くて手足などカラダの隅々まで上手く運べないので体が冷えを感じるのです。
貧血はとくに成人女性に多く、その理由としては以下のことが考えられます。
・月経や出産などで出血することがある
・無理なダイエットにより食事からの鉄の摂取が減っている
・忙しい女性が増え、朝食を抜くなど偏った食生活になっている
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⑤自律神経の乱れで毛細血管が詰まり末端が冷える
ストレスや不規則な生活などにより、体温調節の命令を出す自律神経がうまく機能しなくなります。
自律神経は、交感神経と副交感神経が巧みに働く仕組みになっています。
例えば、寒い⇒交感神経が働く⇒血管が収縮する、逆に、暖かい⇒副交感神経が働く⇒血管が広がる、となりますが、この温度調整の仕組みが乱れると、冷え性となるわけです。
特に内臓型冷え性の背景には、この自律神経の乱れがあると考えられています。
また、常に室内の空調が効いていると、室内外の温度差が激しくなるため、自律神経の機能が乱れます。
ですから、夏でも冷え症になるのです。
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⑥女性特有のホルモンの乱れが血液の流れを悪くする
ストレスが多かったり、更年期になったりすると、女性の心身をコントロールする女性ホルモンの分泌が乱れ、血行の悪化などを促進することがあります。
子宮や卵巣など血流の妨げとなる内臓が多く、月経の影響などで、腹部の血流が滞りやすいといったことも、女性に冷え性が多い理由です。
また月経時に血液が減るため、熱を伝える血液が体の末端まで届き届かないことも原因の一つです。
更に無理なダイエットが原因での生理不順などから冷え性になることもあります。
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⑦服装の影響で体を冷やす
職種や職場によっては、女性の服装がスカートと決まっている場合や、夏は半袖などの制服というところもあります。
冷房が効き過ぎた環境で、こうした服装で長い時間過ごすと、冷えが起こりやすくなります。
寒い場所でのスカートなどの薄着は、体を冷やしてしまいます。
また、下着やタイトな衣類、つまり「ひきしまってたり」「ぴったりと体にあってる」など締め付けの衣類も血流を悪くし、冷え症の原因となります。
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⑧食べ物、飲み物が直接体を冷やす
最近は冬でも冷たい物を好む人がいます。
私たちの体を作るのは、毎日口にする食べ物です。
栄養バランスの偏った食事は熱を作るエネルギー源が不足します。
食べ物に気を遣えば、温まりやすい体ができ、冷え性が改善できるようになります。
季節の食べ物に目を止め、それを心掛ける様に食べましょう。
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⑨隠れた病気で血液の流れが悪くなる
手足の冷え(冷え症)は、寒さや血行不良が大いに関係するのですが、さまざまな対策を講じても治りにくい場合には、ほかの病気が隠れているケースもあります。
先ほども述べていますが低血圧や貧血、更に膠原病や甲状腺機能低下症などが考えられるほか、手足の動脈が詰まって血行障害を起こすASO(閉塞性動脈硬化症)は運動不足やたばこの吸いすぎの人に多くみられます。
また、レイノー病、バージャー病、全身性エリテマトーデス(SLE)なども、手足の冷え(冷え症)に似た症状があらわれます。
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男性にも、高齢者にもある冷え性
冷え性は女性に多い症状ですが、男性でも冷え性に悩んでいる人はめずらしくありません。
ある調査では、男性でも約1割の方が冷え性を辛いと感じているようです 。
男性の冷え性は、仕事の重圧や精神的ストレスが関係していることが多いのが特徴です。ストレスが多いと、交感神経が高ぶった状態になり、血管が縮まって冷え性になります。
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下痢改善のための冷え性対策
①衣類での保温
冷え性対策の第一は、“保温”です。衣類による保温、手袋、靴下による手足の保温に気を付けましょう。
お腹の部分にカイロを貼ると血行が良くなって、冷え性の改善になります。
②保温の場所
太腿、おなか、首なども冷やさないようにする。
特に内臓型冷え性では、おなか、首の保温が大切です。
ズボン下、腹巻、マフラーなどを利用しましょう。
体の中で、皮膚に近いところに太い血管が走っているのは、鼠径部(腿の付け根)と首なのです。
③衣類の種類
これは女性に多いのですが、体を締めつけすぎないこと。
体を締めつけすぎるタイトな衣類は、血流を悪くして冷え性を起こすので注意が必要です。
④ぬるいお風呂でゆっくりと
冷え性の人は、熱いお風呂はやめ、熱いと長時間入っていられず、体の表面しか温まりません。
ですから、38~39度前後のややぬるいお風呂に15~20分ほど、ゆっくり入ると、体が芯から温まります。
半身浴もいいです。高齢者では、心臓への負担も少ないのでおススメです。
⑤手足、関節などのストレッチ
冷え性改善の方法に、入浴中に足や手の関節のストレッチをしてみましょう。
足や手の関節を伸ばしたり、縮めたりするのです。同時に、股関節や肩関節もストレッチできるようなら、行ってください。
ストレッチまではできなくても、入浴中に膝の裏や足を手で揉むだけでも効果が期待できます。
⑥内臓を温める
食べ物や飲み物にはできるだけ温かいものを選
ぶようにしましょう。
暑い季節はどうしてもアイスやかき氷、そうめんなど、冷たいものを選びますが、近年では真冬でも冷たい物を好みがちです。
夏でも、冬でも温かい物を選んでください。
生姜やこしょう、トウガラシなどのスパイス類は身体を温める効果があるので、毎日の食事にスパイスを上手に取り入れるのもひとつの方法です。
⑦運動をする
内臓を温めるためには、ハードな運動よりもウォーキングやエクササイズのような運動でじっくり身体を温める方が効果的です。
一駅分歩いたり、階段を使ったりと、様々な場面でチョコチョコと身体を動かす習慣をつけましょう。
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腸内環境を整えよう
「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。
というのも、生活習慣病の9割は腸内環境の悪化が原因で起こるからです。
下痢の改善もまずは腸内環境の改善から始めてみましょう。
腸内環境を改善するサプリメントがありますので、上手に利用しましょう。