下痢の原因・フードアレルギー

下痢の原因の中には食べ物が体に合わなくて下痢になる人など様々な症状が出る人もいます。いわゆる食べたものによって引き起こされるフードアレルギーです。

下痢の原因はフードアレルギー

フードアレルギーというと、乳製品や卵、小麦、エビやカニなどの甲殻類、そばなどが有名です。それらの多くは、食べるとすぐにかゆみやじんましん、むくみが出るのが代表的な症状です。そうしたアレルギーは即時型と遅延型があります。

①即時型フードアレルギー

私たちが一般的にイメージするこうしたフードアレルギーは、「即時型フードアレルギー」です。食べてすぐに症状が現れます。

場合によっては呼吸が苦しくなり、ショック状態に陥るアナフィラキシーショックを起こし、命にかかわることもあります。

即時型フードアレルギーの特徴

●食べ物の原因が分かりやすい

●IgE抗体が関与

●生涯保持

●痒み、じんましん、腹痛、下痢など

●食べ物を摂取後短時間で発生、通常30分以内

●卵、そば、小麦、甲殻類、ピーナツなどが多い

●子供に多い

*IgE抗体とはそのアレルゲンにだけ結合することができる特異IgE抗体が形質細胞で産生されます。アレルゲンが卵白であれば卵白特異IgE抗体、ダニであればダニ特異IgE抗体が産生されます。産生されたIgE抗体は、血液中を流れて、私たちの皮膚や粘膜のすぐ下にいるマスト細胞や、血液中を流れる白血球の一種である好塩基球の表面にくっつき、アレルゲンと出会うのを待ち、出会うと症状として現れるのです。

②遅延型フードアレルギー

食べてすぐに症状が現れないアレルギーもあります。 食べものを摂取してから数時間、もしくは数日後に症状が現れ、しかも多様なため、それに気づかないことが多いのです。

これを、『遅発型フードアレルギー』といい、大人世代に多いフードアレルギーです。遅延型アレルギーは、気づかず食べ続ける傾向があることから、大好物や健康のために積極的に食べている食品が反応していることが多くあります。

遅延型アレルギーの特徴

●たべものの原因が分かりにくい

●IgG抗体が関与

●対象食材を除去すると消失

●肌荒れからメンタル不調まで様々

●卵乳製品に多く、好物が原因になることが多い

●食べ物を摂取後、数時間~数日後に発症

●子供のほか大人にも多い

*IgGとは

何度アレルギー検査をしてもすべて陰性で原因のわからない方がいらっしゃいます。そのような方がIgGの検査をお受けになると、普段よく食べている意外な食品が高反応で驚かれることがあります。

更に、検査結果に基づいて高反応の食品を除去することで症状が軽減することがあります。このようなケースにおいては、遅延型アレルギーは検査IgE陰性で原因がわからない方のための補完的検査であると言えます。

下痢をはじめ不調がある人は放置しないで!

フードアレルギーの症状は、慢性疲労や頭痛、下痢、消化不良、じんましん、不眠、月経前症候群、関節痛、肥満、さらにイライラやうつなど、実に多種多様です。

その多くが、命にかかわるほど重篤なものではなく、慢性化した〝なんとなく体調が悪い〞症状のため、体質や年齢によるものだと思いがちです。
しかし、不調があるのは体の中で炎症など、なにかしら悪い変化が起こっているので、放置していいわけではありません。

なんらかの不調を感じて検査をした人の、約9割に陽性反応が出ています。特に好物であったり、健康のために日常的に多く摂取している食品に出る傾向があります。

原因不明の不調を長期にわたり抱えている人は、遅発型フードアレルギーを疑う必要があります。今までの食生活の問題点を見直すいい機会にもなります。

身体の不調チェック、あなたはいくつ当てはまる?

下の表のようなちょっとした不調は、症状の重さに個人差はあっても、何かしら当てはまるものです。こうした症状が長引くようなら、それは遅発型フードアレルギーが原因かもしれません。原因が分かればそれなりの対処法で症状が改善されるかもしれません。

□疲れやすい
□肌あれや湿疹が出やすい
□アトピー性皮膚炎
□便秘や下痢の症状がある
□消化不良や腹痛を起こしやすい
□過敏性腸症候群(下痢になりやすいなど)である
□イライラする
□集中力の低下を感じる
□メンタルの不調
□不妊
□むくみやすい
□体重が増えやすい
□冷え症
□肩コリ
□めまいがする
□手足がしびれる
□風邪をひきやすい
□頭痛・頭重感がある
□不眠
□口内炎ができる
□筋肉・関節の痛みがある
□喘息(ぜんそく)

更年期の症状と似ているものもありますが、40~50歳世代の人はフードアレルギーとの両面から疑ってみるのもいいかもしれません。

腸内環境を整えることが大事

遅延型フードアレルギーかなと思われた方は食生活を見直すいい機会にしましょう。ほとんどの食材にある程度の反応が現れる場合は、腸粘膜の破たんが原因と考えられます。

特に『40~50代は炎症の世代』といわれ、免疫力が低下しがちなので、より注意が必要です」。腸粘膜の修復と再生を正常に導くビタミンA、C、D、亜鉛、タンパク質、腸管のエネルギーになるグルタミン、抗炎症作用のあるオメガ3脂肪酸などの栄養をしっかりとるようにしましょう。

更に最も重要な事は腸内環境をメンテナンスする腸内善玉菌を増やしましょう。腸内善玉菌を増やすサプリメントがありますので上手に利用しましょう。