下痢の原因は抗菌薬の飲み過ぎ
下痢の原因は安易に服用する薬から下痢になることがあります。ちょっとした風邪でも病院に行って、抗菌薬を貰って飲んでいる人は要注意です。下痢になりやすい身体になっているのかもしれません。なぜなのかご一緒に考えてみましょう。
🔷念のために服用する抗菌薬
例えば熱が出て、頭や喉が傷み鼻水も出てきた。原因はクーラーをつけっぱなしにしたからかな?あるいは一枚上着を着なかったので寒かったからかな?などいろいろ思い当たる原因はあるものです。そんな時に病院へ行って、「風邪薬と念のために抗菌薬を出しておきますね」と言われることはありませんか。薬を飲めば、数日のうちに治ると聞いて、一安心するものです。ごくごく普通の光景です。
抗菌薬はデメリットが大きい、下痢になる
念のために抗菌薬を服用するのはメリットよりも、デメリットの方が多くなるのです。どうして?そうなの?
風邪はウイルスによる病気です。ウイルスは空気中に何百種類もいます。抗菌薬は細菌を殺す薬です。ですからウイルスには効かないのです。つまり抗菌薬は風邪を治す効果はないのです。
一般的な抗菌薬は細胞の外側にある細胞壁を破壊することで細菌を死滅させます。しかし、ウイルスには細胞壁がないので、抗菌薬でやっつけることはできないのです。
単に効果がないだけではなく、抗菌薬を服用することにより、腸内の環境を守っているいい腸内細菌が減ると下痢になることがあるのです。更に重症化すると腸炎を引き起こしたり、けいれんを起こして後遺症がでたりするリスクもあります。
🔷抗菌薬での風邪の予防効果は殆どありません
抗菌薬は肺炎予防のために処方されることが多いものです。患者さんが細菌に感染していないと断定できないことが多いので、医師は肺炎などの重症化の予防を期待して抗菌薬を処方しています。しかし、予防効果は4千人~1万2千人にひとりくらいのようです。ほとんどすべての患者さんは抗菌薬の恩恵にはあずかれないのです。それどころか副作用の心配の方が大きいのです。
🔷抗菌薬と抗生物質は違う
「抗菌薬」は「細菌」の増殖を抑制したり、殺したりする働きのある薬のことです。抗生物質は細菌や真菌といった生き物から作られるものを「抗生物質」といいます。
「生き物」が作る「抗生物質」として有名なのが、青カビが作る「ペニシリン」です。ペニシリンは抗生物質であり、抗菌薬でもあります。一方で、化学的に合成されて作られるものは抗菌薬であっても抗生物質ではないことになります。抗菌薬のほうが広い概念なわけです。一般用語としては、ほぼ同義として使用されることが多いようです。
この二つに共通すること。それは「人の体内に細菌や病原微生物が入って病気になる・・・この“人の体内に入ってしまった細菌や病原微生物を殺す作用を持つもの”だということ」です。そして、このうち「微生物が作った化学物質」のことを「抗生物質」と呼びます。
抗菌薬を使い続けると下痢だけでなく体に異変が…
抗菌薬を使い続けると抗菌薬が効かない細菌つまり耐性菌が増えていきます。2018年8月に鹿児島大病院で死亡した入院患者の8人から抗菌薬のほとんど聞かない耐性菌が検出されています。耐性菌は一般的に抗菌薬の攻撃を受けた細菌の一部が偏して生き残って生まれます。その抗菌薬が効かなくなるのが特徴です。
有効な抗菌薬がなくなれば安心して手術を受けたり、出産することもできなくなり、細菌性肺炎の治療薬もなくなってしまいます。抗菌薬は細菌感染が疑われる場合のみに使用しましょう。風邪などではできるだけ抗菌薬の服用は避けましょう。
🔷風邪を引いたら自然治癒力を高める
一般に“風邪(感冒)”と呼ばれるものは、ウイルス感染症であることがほとんどです。特定のウイルス感染症では抗ウイルス薬が有効な場合がありますが、多くのウイルス 感染症は、自分の免疫力で自然に治癒するのを待つ必要があります。前述のごとく、ウイルス感染症に抗菌薬を使用しても、治療効果がないばかりか、副作用の可能性は大きいのです。
風邪を引いたら「一に睡眠、二に保温、三に栄養に」と昔から言われています。人には自然治癒力がありますので、抗菌薬を使用しないで、出来るだけ自分の力で治しましょう。
下痢改善のために腸内環境を改善
「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。腸内には集中して免疫細胞があります。腸内環境が良いと免疫力が高くなるので、風邪を引いたかなと思っても、充分な睡眠など適切に身体をいたわると風邪は自然と治ります。
腸が丈夫であれば生活習慣による病気の9割は治ると言われています。まずは腸内環境をしっかりと整えましょう。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。下痢の改善も一段と早く治ります。