下痢の原因は3種類の下痢症状から
下痢の原因は年々増え続け、下痢の原因は複雑になっています。ひと口に「下痢」といっても、その症状や原因によっていくつかの種類に分けられます。ここでは主に慢性的な下痢の3つの種類を挙げて考えてみましょう。
慢性的な下痢の種類
慢性下痢症は、回数にかかわらず4週間以上続き、排便の数が多く、水分を多く含む、形のない便が出る状態が下痢です。腸の水分吸収が不十分、あるいは腸からの分泌物が増加したときなどに下痢を起こします。食中毒や腸内感染のように、突然起こり、短期で治まる急性下痢と、3週間以上続く慢性下痢に分けられます。慢性下痢の場合、他の疾患が隠れている場合があります。
慢性的な下痢の場合、原因疾患としては血管性、医原性、感染性、毒素性、アレルギー性、内分泌性、炎症性、腫瘍性、その他多岐にわたりますが、非感染性のものが多いです。慢性的な下痢の中でも頻度が高いものとして過敏性腸症候群や乳糖不耐症などが挙げられます。慢性的な下痢は分泌性下痢・浸透圧性下痢・滲出性下痢と分けて考えると分かりやすいです。
①分泌性下痢
水分と塩類の分泌が異常に活発になり、腸粘膜から腸液などの分泌が過剰になることで起こります。便の水分量が90~100%になった状態の下痢便です。下痢と当時に、腹痛・おならの増加・発熱等も見られます。水様性の下痢のため細菌などが減らない限り、食べ物を入れなくても体内の水分や塩類を排泄してしまうので、脱水症状などを引き起こします。
腸液が過剰になる原因
①コレラ菌やブドウ球菌・赤痢菌などの細菌類など
②ホルモンや化学物質などの影響
③食あたり、水あたり、食物アレルギーなど
🔷分泌性下痢の改善方法
分泌性下痢の改善帆違法は、食事療法、規則正しい生活を行うなどです。下痢のなかには、絶食で対応できるケースがありますが、分泌性の場合は対応できないので注意が必要です。生活を整えていくと改善していくケースがほとんどであるため、下痢を排泄しながら様子を見るのが一般的です。排泄量が多いので、身体への負担が強くなりやすいので注意しましょう。
②浸透圧性下痢
浸透圧性下痢とは水分を小腸で浸透圧が上がってしまっているために上手く吸収できない状態のことを言います。症状としては水分が小腸で吸収できないので、水分を多く含んだ下痢便を繰りかえします。この病状の下人となっている腸内の浸透圧を上げる物質を抑えないと下痢が続きますので、浸透圧を下げるように原因物質を除去する必要があるのです。
浸透圧が高くなる主な原因は
①食べたものが消化酵素不足で消化できないとき(暴飲暴食、乳糖不耐性・アルコール)
②吸収されない物質を摂ったとき(マグネシウム・ソルビトール(低カロリー砂糖代用品)、サプリメント)
③食べもので、非電解の流れが遅いとき(グルコース・エタノール・グリセリンなど)
④薬剤、抗生物質など服用が腸内の正常な細菌を破壊されるとき
⑤腸内にいる細菌の過剰繁殖や、腸内に見られないはずの細菌が繁殖していたり、アメーバなど寄生虫感染症の場合
🔷浸透圧性下痢の改善方法
浸透圧性下痢の治療法としては、下痢を引き起こすと思われる飲食物の摂取を中止するという簡単なものがあり、この処置で症状の大半は改善します。この症状は飲食物中の糖分が分解されずに残る事により身体が腸内の浸透圧を低下させようと水分を分泌して起こるものですから、その原因となる飲食物絶ってしまえば良い訳です。また失われた水分や栄養分の補給を行う他にサプリメント等で腸内細菌のバランスを取る事も大事です。
③滲出性(しんしゅつせい)下痢
滲出性下痢は、腸粘膜の障害による腸管壁の透過性の亢進や吸収の障害により生じる下痢です。つまり腸に炎症が起ると、腸管壁の透過性が高まった状態になり、そこからタンパク質、血液、粘液、その他の細胞内の液体などが滲み出て、便の水分量を増やします。また、腸からの水分吸収が低下することも関係してきます。
炎症を起こした直腸は、膨張に対してより敏感であるため、直腸粘膜が侵されると便意切迫および排便回数が増加します。
滲出性(しんしゅつせい)下痢の原因
①急性下痢の原因としては細菌性腸炎、ウイルス性腸炎、抗生物質性起因性腸炎、食事アレルギー性腸炎、虚血性腸炎などがあります。
②慢性下痢を来すものとしては悪性腫瘍、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸結核、放射線照射性胃腸炎などが挙げられます。
🔷滲出性下痢の改善方法
滲出性下痢は食事によってひどくなり、絶食しても完全には治まりません。急性下痢は激しいときには1日に10数回も水瀉便が出ることがあり、体の水分が不足し、ときには脳貧血をおこして、トイレでたおれてしまうこともあります。急性の下痢が続いた時には水分補給をしっかりしましょう。水分補給には番茶か湯ざましに梅干か食塩を少し加えて飲ませて下さい。
細菌による腸炎ですので、細菌に汚染されたトリ肉、卵、あるいはミドリガメなどのペットが感染源となりますので、有害細菌の下痢は一刻も早く、悪いもの、有害なものを体外に出そうとする防衛反応ですから、症状によっては下剤を使うこともあるのです。間違っても下痢止めを使わないで下さい。
また、小児や高齢者では、下痢によって脱水となり、 命の危険に陥ることが少なくありません。
まず、脱水に対する治療が早急に必要でないかどうかを確認することが大切です。すぐに病院に行きましょう。
腸内環境を整えて慢性下痢を改善しよう
いづれの場合も腸のメンテナンスを日頃からしっかりするように心がけましょう。健康の要は何といっても胃腸が丈夫であることです。腸内環境が正常で腸が丈夫で健康であれば、食中毒もかかりにくくなりますし、重篤な症状を回避できます。
腸内環境を正常にするのに必要なサプリメントなどを利用すると、胃腸の調子を整え、消化力も上がり、免疫力も強化でき、知らずに下痢の改善がなされていきます。上手にサプリメントを利用しましょう。