下痢の原因はキノコ狩りでの毒キノコによる食中毒
朝晩涼しくなり、秋が近づいてきています。食欲も一段と増します。梨狩り、ブドウ狩りなど戸外での秋の味覚を味わうのは又格別です。
中でも「キノコ狩り」は楽しいのですが、下痢の原因となるばかりでなく、死に至ることもありますので、充分な注意が必要です。キノコによる食中毒は、9月、10月に多く発生しており、約9割がこの時期に集中しています。キノコの効用と、どのようなキノコが下痢の原因となるのかご一緒に考えてみましょう。
キノコも下痢の原因に
キノコは健康と美容にうれしい食べ物
キノコは低カロリーで食物繊維やビタミンB類、ビタミンD2、ミネラルなどの栄養素を豊富に含んだ、とっても身体にいい食べ物です。キノコの効用は次の様なものがあります。
①食物繊維が豊富
キノコの食物繊維は腸の運動を増やし排便をスムーズにします。更に、体内の有害物質を吸着して体外に排出するデトックス効果があります。毎日、積極的に摂りたい栄養素のひとつです。キノコ類は、色々な食材の中でも食物繊維含有量はトップクラスです。
②スポーツや美容にも効果あり
キノコは低カロリーで、ビタミンB類、ビタミンD2などの栄養素が満点。ビタミンDは丈夫な骨づくりをサポートします。ビタミンB1はすぐにエネルギーになるので、スポーツの秋にぴったりなのです。また、タンパク質と一緒に摂ると、キノコに含まれるビタミンB2との相乗効果により、美肌効果が絶大です。
③生活習慣病に効果
一部のキノコには、インスリンの動きを正常に保つ作用があり、糖尿病などの予防に有効です。
④ダイエット食にぴったり
低カロリーなので、食事にキノコをメインとした料理に変えただけで健康的にダイエット出来ます。
🔷「キノコ狩り」の危険
秋は「キノコ狩り」のシーズンですが、食べられるキノコを見分けるには、キノコに熟知した人と一緒に行きましょう。そうした人たちと一緒に行くと、より一層森の散策が楽しくなります。
中には毒キノコもあり、下痢や嘔吐だけならまだいいのですが、キノコの種類によっては死に至ることもありますので、十分な注意が必要です。
食用キノコと確実に判断できないキノコは絶対に「採らない!食べない!売らない!人にあげない!」ようにしましょう。判断に迷ったら最寄りの保健所へ相談しましょう。キノコを食べて体調が悪くなったら、すぐに医師の診断をうけて下さい。
下記の表は主な毒キノコの成分と症状です。
キノコ食中毒の原因をキノコ種類別にみると、ツキヨタケ29%、クサウラベニタケ14%、テングタケ属6%であり、この3種類の毒キノコで全体の約5割を占めています。また、平成16年と平成19年には、それまでに食用として食べられていたスギヒラタケによる急性脳症の発生を疑う事例が報告されています。
一般的に「キノコ」と呼ばれる種数は60000種を超えると言われています。その中でも約200種が食用きのことされています。
毒キノコのほとんどは地味な色をしています。特に、キノコ食中毒の発生が多いクサウラベニタケ、ツキヨタケ、カキシメジなどは地味な色でいかにもおいしそうに見えます。タマゴタケのように色が鮮やかでも食べられるキノコもあり、色での判断はできません。
毒キノコによる食中毒防止5ヵ条
1.確実に鑑定された食用キノコ以外は絶対に食べない。
2.キノコ採りでは、有毒キノコが混入しないように注意する。
3.「言い伝え」は、信じない。
4.図鑑の写真や絵にあてはめて、勝手に鑑定しない。
5.食用のキノコでも、生の状態で食べたり、一度に大量に食べると食中毒になるものがあるので注意する。
毒キノコによる下痢、嘔吐、死亡例
2018年9月17日、三重県桑名市の男性(75)が自分で採ったキノコを食べて食中毒を発症し、入院先の病院で死亡したと発表されています。県食品安全課によると、男性は10日にキノコを採取して煮て食べ、11日、朝から嘔吐や下痢などの症状が出て入院し、意識不明の状態が続いていた。男性が食べたのは食用のクロハツに似た毒キノコ「ニセクロハツ」とみられ、近く専門機関で遺伝子検査を実施するそうです。
腸内環境を強化しよう
腸内の環境はとても大事です。腸内の環境がよければたとえ間違った有害なものを食べたとしても、正常な機能を果してくれる腸内であれば、速やかに有害なものが排除されます。しかし腸内環境が整っていないと、正常な腸内活動が難しく、下痢や嘔吐、あるいは死に至ることがあります。
まずは腸内環境をしっかりと整えましょう。腸内環境を整えるサプリメントがありますので、上手に利用しましょう。下痢の改善が早くなります。