下痢の原因・夏のおにぎりやカレー
連日、記録的な猛暑が続いていますが、この時期は、レジャーやイベントなどで、外で調理、飲食する機会が増える季節です。その一方で、気温や湿度が高く、食中毒の原因となる細菌(腸管出血性大腸菌、カンピロバクター、サルモネラ属菌、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌など)が増殖しやすい季節でもあります。
十分気をつけて、以下の食中毒予防のポイントに注意し、楽しい季節を過ごしましょう。の時期だからこそ下痢の原因となる、あるいは重篤な病気に発展しかねない定番の料理でなる食中毒には特に気をつけたいものです。
●時間がたったおにぎりは加熱しても危険
おにぎりが?と思われるでしょうが、
夏になると海や山にお弁当を作って出かけますが、気を付けるべき定番といえば「時間の経ったおにぎり」。食中毒の身近な事例としてよく耳にします。悪くなった物を食べて下痢になり、体調を崩し、夏休みを台無しにしては泣くに泣けません。
おにぎりによる感染症の原因として考えられるのは黄色ブドウ球菌です。顕微鏡で細菌を見るとブドウの房のように集まっており、人の皮膚に生息する菌なので、おにぎりや巻きずしなど、人の手で作る食品が原因となることが多いです。
この細菌の特徴は、毒素が熱に強いという点です。黄色ブドウ球菌による感染症は食品を加熱しても防ぐことができません。
人の手が感染の原因となるので、食品を扱う前は十分に手を洗いましょう。また、対策として、おにぎりは素手ではなく、ラップを用いて握るとよいです。ピクニックなどにおにぎりを持参する機会も多いでしょうが、菌の繁殖を防ぐため、前日に握るのは避けましょう。握ったら冷蔵庫で保存し、持ち歩く際も保冷剤を活用しましょう。
●カレーの菌は熱に強い油断すると下痢になる
「夏祭りのカレーで食中毒」は夏になると、よく聞くニュースです。作り置いたカレーには「ウェルシュ菌」という菌が繁殖します。
ウェルシュ菌による食中毒は、一度に大量の食品を調理する給食施設などで多く発生することから別名「給食病」とも呼ばれます。ウェルシュ菌の特徴として、酸素のないところで育つことが挙げられます。また、熱に強いのも特徴の一つです。
大鍋でカレーを作って放置していると、鍋の底の方は酸素がなく、温かい環境になりますよね。この環境こそ、ウェルシュ菌が育つのに適した環境なのです。
対策としては、できるだけカレーの作り置きはせず、調理後はすぐに食べることが挙げられます。余ったカレーを冷やす場合は、温かい環境を長続きさせないため、速やかに冷却しましょう。冷蔵庫に入れ、食べる前にはもう一度加熱しましょう。加熱は十分に行うことが大切です。
●バーベキューによる食中毒
夏の定番と言えば、キャンプや野外でバーベキューなどの機会が多くなります。バーベキューでの食中毒はカンピロバクター菌が多いようです。ワイワイガヤガヤ親しい仲間のバーベキューでは、生肉を網に乗せ、次いでそのままの箸で焼けたお肉を取って口にすることがあるかもしれません。
しかしこれでは生肉についていた菌はお箸に移り、加熱されることなくそのまま口に入ってしまいます。焼けたお肉、野菜、生肉などを次々に並べ、取り分けた時、生肉についた菌はトングを介してあちこちに広がってしまいます。衛生環境が十分ではない場所での調理や飲食の際は、生物を避け、食品には十分に熱を通すように気を付けましょう。
バーベキューの際は次の3つの注意事項を守りましょう。
1)肉や野菜は十分に加熱して食べる。
2)生肉には専用の箸かトングを使う。生肉に触れた箸で食事をしない。
3)肉と野菜は皿を分けて用意する。
食中毒予防の三原則
ウィルスや細菌は私たちの肉眼では見ることができませんが、実際には色々なところに様々な種類が存在しています。食中毒の原因菌(ウィルス)では食品が汚染されていても味や見た目に変化のないことがほとんどでので、食中毒を防ぐには、食品に原因菌(ウィルス)を付けない、増やさない、やっつけるの三原則が大切とされています。気をつけましょう。
腸内環境を強化しよう
下痢の原因を知っていれば、対策できる食中毒はたくさんあります。熱中症対策も大切ですが、暑いからこそ食中毒予防にも気を遣って、トラブルを避けたいものです。腸内環境が整っていれば、たとえ食中毒の菌が体内に入っても、重篤な事態を避けることが出来ます。この夏、食欲がわかない日もありますが、腸内環境を整えておくと夏バテ、熱中症予防に何よりも下痢の改善に役立ちます。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。