下痢の原因は夏のミネラル不足
下痢の原因は一つだけに限定することは難しいものです。
急性の下痢はウイルスや細菌性よるものが原因となり特定しやすいのですが、慢性的な下痢の原因はなかなか判定が難しいものです。
特に夏の時期は冷たい物、腐敗しやすい食べ物、腐敗を防ぐために添加物が増量になるなど下痢の原因となるものが多く存在しています。
それに加えて夏の暑さが拍車をかけています。暑さのため食欲不振になる、汗と一緒に栄養成分が損失、偏食による栄養の偏りなどで身体は悲鳴を上げることがあります。
下痢の原因はミネラルの不足に!
こうした中汗と一緒にミネラル成分が出てしまいます。汗に含まれる成分は主にナトリウムですが、カルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄、亜鉛なども微量ですが一緒に流れていきます。
私たちは、何もしないでいても一日0.5リットルの汗をかき、夏や運動をした際には、1~1.5リットルもの汗をかくとも言われています。
ミネラルは人の体内で作ることは出来ないため、毎日の食事からとる必要がありますが、食欲不振に陥ると栄養補給が十分に出来なくなり、更に栄養不足という悪循環に陥いり続く下痢へと発展していく方もいらっしゃいます。
ミネラル不足は病気になりやすくなる
特にミネラルの不足による症状は大きな病気にもつながります。日本人は統計上「どの年代の人でも必要量のカルシウムを摂取できていない」と厚生労働省は発表しています。
夏は汗でミネラルが更に不足しやすくなりますので、トータル的なミネラルの補給が必要なのです。そうしたミネラルが不足して起こる症状は、時間が経った夏の終わりや秋に起こってきます。
ミネラル不足の症状の一つに下痢
○神経系 : だるい、しびれ、めまいなど
○骨格筋系: 筋肉のけいれん、こむら返り、筋力低下など
○循環器系: 高血圧、虚血性疾患、不整脈など
○消化器系: 食欲不振、腹痛、下痢、便秘など
ミネラルの中でも鉄分は女性にとって重要なミネラルですが、夏は特に鉄欠乏性貧血になりやすく下痢の原因にもなります。鉄分は、汗と一緒に流れ出てしまいます。食欲が落ち、汗をかく夏場は鉄分の補給量が少なく消費過多な状態。夏は熱中症予防に加えて鉄分補給も意識する必要があります。
とても似ている夏バテと貧血の症状
夏バテの原因は、水分不足や自律神経の乱れ。一方、鉄欠乏性貧血の原因は鉄分不足です。とはいえ、実は症状がとっても似ていて見分けがつきにくいものです。
【夏バテの症状】
全身の倦怠感、だるさ、食欲不振、めまい、頭痛、吐き気、胃痛、下痢、便秘など。
【貧血(鉄欠乏性貧血)の症状】
全身の倦怠感、だるさ、息切れ、動悸、立ちくらみ、めまい、頭痛、顔面蒼白、下痢をしやすいなど。
このように夏バテとの違いは顔面蒼白になるところぐらいで、症状としてはなかなか判断がつきづらいものです。しかし貧血の場合は鉄を補給しないと回復せず、放置すると発熱や吐き気などの重度の症状や、免疫低下により大きな病気につながることもあるので要注意です。
緑茶、コーヒー、紅茶などのカフェインには鉄分の吸収を妨げるタンニンが含まれています。また利尿作用もあるのでせっかくとった鉄分が排出されやすくなってしまいます。特に食事の前後は控えたほうがいいですよ。
妊娠中に貧血気味だといわれたことのある妊婦の方は、バテ気味と感じたら貧血を疑ったほうがいいかもしれませんね。貧血は血液検査ですぐわかります。なんだか体がだるおも~と感じたら、そのままにせず病院に行ってみるといいですよ。
貧血改善に飲む薬で下痢に
下痢の原因の一つに薬による副作用でなることがあります。その場合、普通は抗生物質が原因のことが多いようですが、実は女性が貧血を改善するために鉄剤を飲むことで下痢になることがあるようです。
鉄材が下痢の原因に
女性は毎月生理があるため、貧血傾向にあると言われています。鉄分の多い食材を料理して食べるのが一番いいのですが、なかなか貧血が改善されないので、治すのに手っ取り早い鉄剤を服用してしまいます。
しかし、この鉄剤!!副作用があるのです。鉄が胃腸の粘膜を刺激するため、鉄剤を服用する10%の方に吐き気やムカつき、下痢などの症状が出るそうです。これらの胃腸症状は、鉄が胃や腸の壁を刺激することによって起こります。
貧血を早く改善したいからといって定められた以上の鉄剤を服用するのは止めましょう。もし、定められた以上の鉄剤を服用してしまうと、鉄の過剰摂取となってしまい、吐き気やムカつき、下痢だけでは済まなくなります。
視力の低下や「眼球鉄症」という最悪の場合、失明になってしまうこともあるそうです。
貧血ではない女性が鉄分を過剰に摂取すると高血圧になったり、未熟児を産んでしまったりという報告もあります。また、鉄が肝臓やすい臓に蓄積されてしまい、肝機能障害や糖尿病、癌などの原因とされている活性酸素を発生させることもあります。
貧血も軽視できませんが、鉄剤のよる副作用も軽視できません。鉄剤の副作用が改善されない場合は静脈注射で鉄を補給することもできます。この場合は吐き気、ムカつき、下痢の症状は起こりません。
貧血になってしまって、治すことも大事ですが、貧血にならないことも大事です。レバーやひじき、ホウレンソウなど鉄分の多いものを摂るように心掛けましょう。
特に夏はエネルギーを沢山消費します。冷たい物などを多く摂取したりして食欲不振に陥らない様に気をつけましょう。
腸内善玉菌が多い腸内環境にしよう!
下痢の直接の原因は何といっても腸内環境が非常に悪くなっていることです。腸内環境が良好であれば、食べた物やストレスを巧く回避できるようになっています。
腸内環境を良好にすれば、下痢をはじめ様々な問題は解決されやすくなります。ですから添加物の多い食べ物は避け、食生活を見直し、腸内環境をしっかり整える事を最優先する事が重要です。
腸内環境を良くするサプリメントがありますので上手に利用しましょう。下痢の改善は一段と早くなります。